世界の終わりを見た猫
ある日
小さな灰色の猫ーソラは、
世界の終わりを見てしまいました。
空は、ひび割れたように光り、
風は、ピタリと止まり、
まるで世界が静かに消えて行くようでした。
ソラは、じっと
その景色を見つめていました。
怖いというより胸の奥がぎゅっとなるような
寂しさが広がっていきます。
「このまま‥終わっちゃうのかな」
そのとき、
足元に小さな花が咲いていることに
気づきました。
風もないのに、
やさしく揺れています。
「どうして?まだ咲いているの?」
ソラがたずねると、
花は、小さな声で言いました。
「だって、まだ終わりじゃないから」
ソラは、少し首をかしげます。
「でも‥世界が終わろうとしているよ。」
花は、ふわっと笑いました。
「終わりってね、ほんとうは、"はじまり"と
一緒に来るの。」
その瞬間
ひび割れた空の隙間から
やわらかな光りがこぼれました。
まるで
新しい朝が生まれるみたいに。
ソラは、そっと目を細めます。
さっきまでの"終わり"は、
少しずつ色を変えて、
あたたかな光りへと変わっていきました。
「そっか」
ソラは、小さくうなずきました。
「終わりは、怖いだけじゃないんだね。」
花は、静かに揺れました。
その日ソラは、「世界の終わり」を見ました。
でも同時に「世界のはじまり」を見たのです。
そしてソラは、ゆっくり歩き出しました。
これから出会うー
新しい世界へー

いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援よろしくお願いします😊
心に響くお話しを書いていきたいと思っています。
よろしくお願い🤲します٩(๑❛ᴗ❛๑)۶