トレード記録が続かないのは、根性が足りないからじゃない──AIに「型」を1つ作らせるだけで、記録は勝手に続きはじめる

Sです。FTMOを含む複数のプロップファームで、Fundedアカウントを合計3回取得しました。出金回数は、いまだに0回です。借金は50万円あります。壁の内側にいる当事者として書いています。
前回の記事で「手法探しをやめた」と書きました。残った課題は感情だけで、感情に効く唯一の道具が記録だ、と。
でも、正直に白状します。
私は、記録が続いたことが一度もありませんでした。
エクセルを作った。3日でやめた。ノートアプリに変えた。1週間でやめた。「今度こそ」と思って新しいテンプレを作り、また2週間でやめた。この繰り返しを、たぶん5回はやっています。
そして毎回、同じ結論を出していました。「自分は意志が弱い」。
これが間違いだったと、最近やっと分かりました。
記録が続かない本当の理由は「毎回考えているから」
続かない原因は、根性でも、忙しさでもありませんでした。毎回「何を書くか」を決め直していたからです。
思い出してください。記録をつけようとしたとき、こうなりませんか。
・今日は負けたから、反省を長めに書こう
・今日は特に書くことないな、飛ばすか
・そういえば損切り位置も残したほうがいい? 項目増やそう
・昨日と項目が違うから、後で見返しても比較できないな……
これ、全部「判断」です。1回の記録に、5個も6個も判断が挟まっている。判断にはエネルギーが要ります。しかもトレードで疲れて、負けて凹んでいる日ほどエネルギーは残っていない。
一番記録が必要な日に、一番記録するコストが高い。
だから続かない。意志の問題じゃなくて、設計の問題でした。
だから、AIに「型」を1つだけ作らせた
やったことは、たった一つです。書く項目を固定して、二度と変えない。
そのために、AIにこう頼みました。プロンプトはそのまま載せます。
私はプロップファームのチャレンジに挑戦しているFXトレーダーです。過去3回、Funded後に感情が原因で失格しています。具体的には「もっといける(慢心)」「取り返す(リベンジ)」「早く入らなきゃ(恐怖)」の3つで崩れます。この3つが発動した瞬間を後から特定できるように、毎日1分で書き終わる記録フォーマットを作ってください。条件:①項目は5個以内 ②すべて「数字」か「○/×」で答えられる形にする(作文させない) ③感情の言語化は最後の1行だけにする
条件の3つが肝です。作文させないこと。項目を増やさないこと。感情を書く欄を1行に閉じ込めること。
出てきた型を、私はそのまま使っています。実際に毎日埋めているのはこれだけです。
【日付】
①最大含み損:( )%
②ルール逸脱:○ / ×
③「もっといける」が来た時刻:( : )※来なければ「なし」
④その瞬間のポジション数:( )
⑤一言:
以上。作文は⑤の1行だけ。所要時間は本当に1分もかかりません。
「考える工程」を消したら、記録は続きはじめました。
数字で書くと、感情が「観測できるもの」に変わる
もう一つ、想定していなかった効果がありました。感情を数字の隣に置くと、感情が「証拠」になるんです。
「今日はメンタルが乱れた」と文章で書いても、翌週には忘れます。でも、③「もっといける」が来た時刻:22:47/④その瞬間のポジション数:3、こう残っていると、翌週これを読んだ自分は言い訳ができません。22時47分に3ポジション持っていた自分が、記録として存在しているからです。
3回の失格を、この形式で後から書き直してみたことがあります。結果、3回とも同じ4行で説明がついてしまいました。私が思っていたより、私の負け方はずっと単純だったということです。
これは文章の日記では絶対に見えませんでした。書くたびに表現が変わるので、比較ができないからです。
AIの正しい使い方は「予測」ではなく「読ませる」
ここが、私が一番遠回りした部分です。以前の私は、AIにこう聞いていました。
×「今日のゴールドはどっちに行く?」
意味がありません。AIは未来を知りませんし、当たったところで自分の判断力は1ミリも育ちません。今は、こう使っています。
○「この2週間の記録を読んで、私が繰り返している失敗を3つ挙げて。理由も添えて」
これは過去のデータの整理なので、AIが本来得意な仕事です。そして自分では絶対に気づけません。人間は、自分の反復パターンを認識するのが極端に下手だからです。
私はこの質問で、ぼんやりしていた「メンタルの問題」が、3つの具体的な死因まで絞り込めました。手法の本を10冊読んでも辿り着かなかった場所です。
予測させる=当てもの。読ませる=計算。AIに投げるべきは、後者です。
今日から試すなら、この3ステップ
難しいことは要りません。
ステップ1|項目を5個に固定する。上のプロンプトをコピーして、自分の失格パターンに書き換えるだけです。あなたの崩れ方は私と違うかもしれません。そこだけ変えてください。
ステップ2|1週間、埋めるだけにする。分析はしない。振り返りもしない。ただ埋める。判断を挟まないことが目的なので、「意味あるのかな」と考えはじめたら失敗です。
ステップ3|週末にAIに読ませる。1週間分を貼り付けて、「繰り返している失敗を3つ挙げて」と聞く。これであなた専用の死因リストが出てきます。
7日分でも十分に出ます。私は2週間分で3つに絞れました。
まだ何も証明できていない、という話
最後に、正直なことを書いておきます。
私はまだ出金できていません。現在アクティブなチャレンジ口座もありません。この記録の型で「勝てるようになった」とは、まだ一言も言えない立場です。
言えるのは、ここまでです。5回失敗した記録が、初めて途切れなくなった。そして、自分の負け方が4行で説明できるようになった。
勝ち方はまだ分かりません。でも、同じ失敗を繰り返さないための材料は、生まれて初めて手元にあります。4回目に挑むときの私は、少なくとも3回目までの私とは違う道具を持っている。
同じところで何度も転んでいる人がいたら、手法を1個増やす前に、記録の型を1個作ってみてください。増やすより、固定するほうが効きます。
失敗も含めて、全部記録して出していきます。
S(X:@Pripfirm_lab)
3回の失格を、感情の記録ごと全部まとめたPDFもこのnoteに置いています。

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