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病いの中で、どのように書いているのか──執筆と仕事依頼について

ある日、ふと思ったのです。もしかしたら、私に重い病気があるからこそ、「仕事を依頼してみたいけれど、どうしたらいいかわからない」と遠慮してしまうひとがいるのではないかなと。

そもそも、商業媒体で活躍する重い病気がある書き手自体、あまり多く見かけません。というのも、私は線維筋痛症と慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)という病気の影響で、ほとんど寝たきりの状態の書き手なのです。

ある程度、書き手として実績があり、名前が知られているひとが重い病気になったならまだしも、私は今年の3月に発売した『ゲンロンy』創刊号という商業誌でデビューしたばかりの新人の書き手です。これといって、出版業界やアカデミズムなどとも繋がりもないのです。それなのに、重い病気を抱えつつ、商業の世界へ入ろうとする書き手はなかなかいないと思います。そのような状況だからこそ、仕事の依頼がされにくい気がするのです。

たとえば、もし、私が仕事を依頼する側だったとしたら。「メールなどのやり取りで負担にならないだろうか」とか、「どのくらいの期間で、執筆できるのだろうか」とか、「どの程度までなら、対応できるのだろうか」とか、本人にはなかなか聞きづらいことで悩むと思います。仕事を依頼する上で必要なことだとしても、重い病気のひとにそれらを質問するのは躊躇ってしまいます。そして、そのせいで、仕事の依頼を遠慮してしまうかもしれないです。

ならば、聞きにくいことを、私のほうから書けばいいのではないだろうか。

そこで、今回は、ゲンロンy創刊号の投稿論文などを例に出しながら、病いの中でどのように執筆しているのか、またどのような形で仕事をしていきたいのか、などを書いてみようと思います。



そもそも、どのような病気なの?

先ほども触れましたが、現在、私は線維筋痛症と慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)という病気の影響により、ほとんど寝たきりの生活の中で執筆しています。そのせいで、つねに全身に激痛と極度の疲労感があり、頭痛やめまいなども日常的に起こります。

感覚としては、インフルエンザで高熱を出したときの状態に近いです。そこに全身の痛みがあるのが、いまの私の身体なのです。

また、ブレインフォグと呼ばれる、脳に霧がかかったような状態もつねにあります。こいつのせいで、頭の中から言葉を引き出すことに時間がかかります。そのようなことがあり、以前の私は文章を書くこと自体がとても大変でした。けれど、いまはそのことも改善され、以前よりも楽に文章が書けるようになっています。


これまでの執筆活動は?

2018年の秋ごろ、noteを始めました。以降、7年以上にわたって、だいたい月1回以上記事を書き続けています。また、2024年の文学フリマ東京39から、定期的に本を出しています。

・2024年11月 文学フリマ東京39 委託先での出店と新刊発売
・2025年5月 文学フリマ東京40 出店と新刊発売
・2025年11月 文学フリマ東京41 出店と新刊発売
・2026年3月 ゲンロンy創刊号 投稿論文掲載

と、ここ2年は継続して作品を発表しています。

これ以外にも、「のしりこだより」というフリーペーパーのような小冊子もvol.6まで発行しています。


重い病気の中で、どのように書いているの?

まず、基本的には、文章の下書きなどはスマホで書いています。理由はどんな姿勢でも書けるからです。身体を起こしても倒しても書けることが重要なのです。パソコンも使いますが、スマホでできることはなるべくスマホ(もしくはタブレット端末)でやっています。

そして、ここ数年は、文章を書く際にChatGPTなどのAIを使っています。とはいえ、AIに文章をすべて書かせているわけではありません。じっさいの文章でAIの案を使うのは、ほんの一部(全体の1割程度)だけです。正直なところ、AIの提案したものはそのままでは全く使いものになりません。

だから、AIには、アイディアを引き出しやすくするための壁打ち役をやらせています。なぜそんなことをするのかというと、私は病気の影響で、頭の中から文章を書くための言葉やアイディアなどを引き出すのに、ものすごく時間がかかるからです。頭の中では何となく分かっているのに、奥のほうの暗くて見えない場所にあって、掴めないのです。また、脳内で、浮かんできた言葉と言葉を繋げるのも大変で、文章として出てくるのがすごく遅いのです。そうしたことがあり、AIとやり取りをしながら、頭の中にある言葉を強引に引きずり下ろしています。そうすると、頭の奥に埋もれていたものを思い出し、言葉を引き出せるようになるのです。

以前は、書きたいものがあっても、脳が追いつかず、文章にするまでにかなり時間がかかってしまい、少し書いただけで身体がぐったりしていました。しかし、AIを使うことで、その部分が改善され、本作りや投稿論文の執筆などもできるようになったのです。

もちろん、他にも、執筆を楽にするために、さまざまな工夫をしています。けれど、AIを活用するようになってから、書くスピードが速くなり、かなり楽になりました。だから、この文章もAIなどにサポートしてもらいながら、書いています。


メールなどのやり取りで負担にならない?

まず、メールのやり取りは、そこまで負担にはなりません。メールやメッセージなど、テキスト中心でのやり取りであれば、大丈夫です。

メールの対応においても、AIを使っています。ただ、調子が悪いときのやり取りにおいては、返信を楽にするために、いかにもAIが書いたようなメールを送るかもしれません。

と、こんな感じにやっておりますので、「病気があるから、連絡しづらい」と思いすぎず、まずは気軽にご相談ください。


Zoomなどで話すことはできる?

内容に応じて、Zoomなどを用いたオンラインでの打ち合わせや取材にも対応可能です。話すことは、メールよりも身体への負担が強いのですが、事前に日程が決まっていれば、2時間程度までであればできます。


直接会って話すことはできる?

私の住んでいる地域から行きやすいところで、介助者つきで車いすで行ける場所であれば、可能です。ただし、介助者とのスケジュール調整や、体調的に無理のない日程で行う必要があるため、なるべく早めにご連絡いただけますと助かります。


どのくらいのスピードで執筆しているの?

他のひとと比較をしたことがないので一般的にどのくらいなのかわかりませんが、ゲンロンy創刊号に掲載された投稿論文『共病のすすめ──フリーダ・カーロと病いを生きること』のときは、およそ1カ月ほどで執筆して、応募しました。字数は、だいたい11000字ぐらいです。

また、その後のゲンロンy編集者さんと数回ほどやった校正作業も、事前に決められていた期限までに提出しています。

もともと、投稿論文の前に『共病ダイアリー』という共病について書いた本(同人誌)を執筆していたこともあり、それまでに集めていた資料などが使えたため、そのスピードで書けたのかもしれません。

内容にもよりますが、まとまった執筆時間を確保できる状況であれば、長めの文章を書くことも可能です。もちろん、体調によって執筆速度には波があります。調子が悪いせいで、書けなくて休むこともよく起きます。そのため、少し余裕のあるスケジュールを組んでいただけると、とても助かります。


執筆テーマやお仕事の依頼について

執筆・エッセイ寄稿・インタビュー・取材などをやってみたいです。

たとえば、
・病いや共病に関連することについて
・私の病いについて
・線維筋痛症や慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)について
・恋愛とアセクシュアルなどについて

もちろん、それ以外でも、何かやれそうでしたら、挑戦してみたいです。ぜひ、ご連絡ください。

なお、体調や条件などによっては、お引き受けが難しい場合もあります。その際は、こちらからお伝えいたします。

「依頼しても大丈夫だろうか」と迷われる場合でも、まずは一度メールでご連絡ください。お返事にお時間をいただく場合がございます。ご了承ください。

お仕事の依頼、待っています!


▷お問い合わせはこちら

お問い合わせはメールフォーム、もしくはメールにてご連絡ください。
メールフォームはこちら

ricrckricrck★gmail.com
(★を@に変えてください)



 参考: これまで書いてきた作品一覧

▷著作(同人誌)

『なんだか痛くて仕方がない』
→線維筋痛症と慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)と共に生きる日々を書いたエッセイ集。初の著書。
発売日: 2024年12月1日

『共病ダイアリー』
→2022年8月から2025年2月までの2年半の日記とエッセイ。「共病」という言葉が初めて出てきた本。
発売日:2025年5月11日

『恋愛だけがすべてじゃない』
→恋愛の歴史と文化をたどりながら、他者に性的に惹かれないアセクシュアルがどのような位置付けなのか描く一冊。
発売日:2025年11月23日

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私がこれまで出してきた本には、紙と電子版があります。紙版の通販はBOOTHで、電子版はAmazonで販売中です。通販は匿名配送です。

▶︎ 紙版はこちら
▶︎電子版はこちら 


▷雑誌掲載

『ゲンロンy 』創刊号
投稿論文「共病のすすめ──フリーダ・カーロと病いを生きること」
→闘病ではなく、共病という病いと共に生きる視点から書いた論考エッセイ。
発売日:2026年3月13日

▼こちらで試し読みができます


さいごに───病いの中で書くこと

今回の記事で書いたように、こんな感じに私は病いと共に書いて生きています。たとえ、重い病気があっても、私は諦めずにさまざまなことに挑戦してみたい。私にとって、それのひとつが仕事なのです。商業の世界で書いてみたいのです。そして、金銭面での自立をしてみたいです。

私はそう遠くない未来に、介護によって行動範囲が狭まる現実が待っています。なぜなら、母が私の介護ができなくなればなるほど、できることが限られてくるからです。とくに、文学フリマなど経済活動が絡む仕事に関することで、制度上のこともあり、金銭面の負担が大きく、ヘルパーさんをあまり使うことができません。いまは、母は仕事と介護の両立をしながら、元気に動いています。仕事が好きなひとなので、母にとって外に出て働くことが気分転換にもなっているようです。けれども、身体は確実に衰えており、ヘルパーさんに助けてもらう回数を増やしています。

いつまで、このように書き続けられるかわかりませんが、そう遠くない未来に起きるのは確実です。

そういうこともあって、ゲンロンyの投稿論文に応募しました。もしかしたら、上を目指せば、現状を変えられるかもしれない。私には、まだまだ書きたいことがたくさんある。書き続けることを諦めたくないのです。

だからこそ、これから少しずつお仕事をやっていきたいと思っています。なので、もしご縁がありましたら、よろしくお願いします。




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