ゲーム依存って何?OTが正しく解説してみた
「うちの子、ゲーム依存じゃないか心配で…」 「ゲームしすぎって言われるけど、依存なのかな…」
ゲームに関わる話をしていると、こういった声をよく耳にします。 でも「ゲーム依存」という言葉、実は正しく理解されていないことが多いです。作業療法士として、今日はしっかり解説してみます。
ゲーム依存は正式な病気として認められている
まず知っておいてほしいのは、ゲーム依存(ゲーム障害)は2019年にWHO(世界保健機関)が正式に疾患として認定したということです。
正式名称は「Gaming Disorder(ゲーム障害)」。れっきとした診断基準のある疾患です。 「ゲームが好きなだけ」と「ゲーム障害」は全く別物です。
ゲーム障害の診断基準
WHOの診断基準では、以下の4つの状態が原則として12ヶ月以上続く場合にゲーム障害と診断されます。(※ただし、症状が非常に重い場合は12ヶ月未満でも診断されることがあります)【変更】
① ゲームのコントロールができない
開始するタイミングや、プレイする頻度を抑えられない
「あと1時間だけ」と思っても、自分でやめられずにズルズル続けてしまう【変更】
② ゲームを最優先にしてしまう
日常生活・仕事・学校・人間関係よりゲームを優先する
③ 問題が起きても続けてしまう
睡眠不足・成績低下・人間関係の悪化などが起きているのにやめられない
④ 日常生活に支障が出ている
学校・仕事・家庭生活に明らかな悪影響が出ている
この4つが揃って初めて「ゲーム障害」と診断されます。
「ゲームが好き」と「ゲーム障害」の違い
ここが一番大事なポイントです。 長時間ゲームをする・ゲームが大好き、というだけではゲーム障害ではありません。
ゲームが好きな人
やめようと思えばやめられる
生活リズムは保てている
仕事や学校にも支障がない
ゲーム障害の人
やめたくてもやめられない
生活全体がゲーム中心になっている
睡眠・食事・人間関係に明らかな支障が出ている
僕自身、長時間ゲームをすることもありますが、翌日の仕事に支障が出るほどではありません。これはゲームが好きなだけで、依存ではないんです。
なぜゲーム依存になるのか、OT的に考えると
作業療法の視点で見ると、ゲーム依存の背景にはこんなことが隠れていることがあります。
現実生活での居場所のなさ
承認欲求が満たされない環境
ストレスや不安を紛らわせる手段がゲームしかない
つまりゲームそのものが問題というより、ゲームに逃げざるを得ない環境や状況が問題であることが多いんです。
特に発達に特性のある子どもたちは、学校や日常生活でうまくいかないことが多く、ゲームだけが「自分が輝ける場所」になりやすいです。また、ゲームは「ルールや次の行動が明確で、先の見通しが立ちやすい」という特徴があるため、現実世界の曖昧さに疲れやすい子にとっては、とても安心できる作業(活動)でもあります。
保護者の方へ
お子さんのゲーム時間が長いとき、いきなり「依存だ」と決めつけるより、まずこんな視点で見てみてください。
学校や日常生活に支障が出ていますか?
ゲーム以外の楽しみや居場所がありますか?
やめようと思えばやめられますか?
問題があるとすれば、ゲームではなくその子の生活環境や居場所にあるかもしれません。
ゲーマーの方へ
「自分はゲーム依存かも…」と心配している方へ。 診断基準を読んでわかるように、ゲームが好きなだけでは依存ではありません。
ただし、こんなサインが出ていたら少し立ち止まって考えてみてください。
睡眠が著しく短くなっている
食事を忘れるほどゲームに没頭している
仕事や学校に明らかな支障が出ている
ゲームをやめようとすると強い不安やイライラが出る
まとめ
ゲーム依存についてOT的にまとめるとこうです。
ゲーム障害はWHOが認定した正式な疾患
「ゲームが好き」と「ゲーム障害」は全く別物
依存の背景には生活環境や居場所の問題が隠れていることが多い
生活に支障が出ているかどうかが判断の目安
ゲームを正しく理解して、上手に付き合っていきましょう🎮
