眠りの質は、朝の「食」と「住」で決まる!?【インテリアを科学】
良い眠りを得るためには、寝る前の過ごし方だけが重要視されがちですが、朝の過ごし方も眠りに大きく影響することがわかっています。
良い眠りを誘う、睡眠ホルモン「メラトニン」とは
メラトニンは「睡眠ホルモン」として知られ、夜になると体内で分泌され、よい眠りを導きます。このホルモンの分泌量とリズムがしっかりしていれば、自然な眠気により寝つきがよくなり、質の良い眠りが得られやすくなるといえます。逆にメラトニンの分泌量が少なかったり、分泌タイミングが乱れると、寝つきの悪さや覚醒など睡眠トラブルに繋がる可能性が考えられます。

夜にメラトニン分泌を促すには…
メラトニンは、アミノ酸の1つ「トリプトファン」を原料に体内で作られます。この生成過程は、光によって大きく制御されていることがわかっており、朝に強い光を浴びることで夜のメラトニン生成ににつながるとされています。つまり「食→光→眠」の流れが、体内に理想の睡眠サイクルを作ることになります。

ある研究では、朝食にトリプトファンを多く含む食事を取り、日中に5000ルクスほどの明るい場所で過ごすことで、夜に唾液中のメラトニン濃度が上昇したことがわかっています。
体内のメラトニン濃度が上昇するということは、質の良い睡眠が期待できるということです。
メラトニンを分泌させる暮らしの工夫
①朝食にトリプトファンを意識して摂る
朝食で、睡眠ホルモン「メラトニン」の原料となるトリプトファンを摂るようにしましょう。
トリプトファンとはアミノ酸の1つで、魚類、肉類、大豆製品、乳製品、卵やナッツ、さらには白米やパスタなどにも含まれています。さまざまな食品に含まれているので、「トリプトファンを意識して摂る」よりは「とりあえず、朝食を食べる」を意識する方が、気軽でおすすめとも考えられます。
朝食を摂るメリットは夜のメラトニン分泌の他、起床して血糖値を上げることで頭と体を覚醒させる、エネルギーを取り入れて代謝を上げる、胃に食物を入れて消化管を動かし体を覚醒させる、などたくさんのメリットがあると考えられています。
映え朝食、意識高め朝食である必要はありません。たとえ食欲がなくても、時間が限られていても、夜の良い眠りのためには朝食を取るようにしましょう。

②日中は明るい場所で過ごす
ある研究では、日中過ごす場所が、薄暗い環境(50ルクスほど)、明るい環境(5000ルクスほどの太陽光や人工的な強い光環境)で、夜のメラトニン濃度に差が生まれることが報告されています。
朝~日中は、強い光を浴びる必要があるでしょう。一般的な室内照明だけでは不十分です。
1.外出する
外出して日光を浴びることがおすすめです。室内と屋外では、明るさにかなりの差があります。室内の明るさは100~500ルクス程度、屋外だとは晴れた日は10万ルクス、曇の日でも1万ルクスほどの明るさが得られます。

2.光照射機器を利用する
一般的な室内照明では、メラトニン生成に必要な明るさは得られません。
そこで、室内でもしっかりと照度を得られる「高照度光照射機器」を活用するという方法があります。光療法として医療機関で使われているものもあれば、一般家庭用の機器もあります。
外出が難しい場合は、試してみてもよいでしょう。ただ、かなり眩しいと感じる方は多いようです。

3.窓際で過ごす
窓の大きさや方角にもよりますが、外出せずとも窓際で過ごすことで、メラトニン生成に必要な照度は十分に得られることがわかっています。
スマホの照度計アプリで簡易的に照度測定は可能です。
朝食は窓際で取る、日中は窓際で過ごせるような家具配置にする(デスクを窓の近くに配置する)など、窓際の特等席を十分に活用するようにインテリアを整えることをおすすめします。

まとめ
良い眠りのためには、朝の過ごし方が大きく影響します。
朝食を取り、かつ明るい光の下で過ごすことで、睡眠ホルモン「メラトニン」が夜に分泌されやすくなり、質の良い眠りが期待できます。
朝食も、光も、両方意識するようにしましょう。

