【60代からの知的な生存戦略③】繰上げ受給で焦りを卒業!60代からの知的な学びと引き算の暮らし
「老後も仕事をし続けられるように、今のうちに何か資格を取っておかなくては」
「社会から取り残されないように、最新のビジネス知識を身につけなければ」
そんな風に「何者かでいなければ」「~しなければ」という焦りをお持ちではありませんか?
SNSに流れてくる広告で目についたオンライン講座に申し込んでみたり、書店に並ぶ話題のビジネス書を買ってみたり、通信講座のパンフレットを熱心に眺めたり……。
男女を問わず、それまで「会社」という社会の中で責任ある仕事をこなし、上を目指して頑張ってきた人ほど、空白のスケジュールに罪悪感を覚え、必死に新しいスキルを「足し算」しようとしてしまいがちです。
でも、上司や組織に認められるための勉強は、現役時代でもう十分にやりきったはずです。
60代を迎えたあなた、あるいは迎えようとしているあなたへ。
今、少しだけ「学びの引き算」を取り入れてみませんか。
「役に立つための勉強」を手放す贅沢
私が現役で頑張って働いていた50代の頃、私の毎日はまさに「足し算の学び」で埋め尽くされていました。
次から次へと新しい知識をインプットし、成果を出すために必死にスキルを磨く日々。
当時はそれが楽しかったし、誇りでもありました。
けれど、会社という組織を離れた今、それらの「誰かの役に立つための勉強」は、一度きれいに引き算していいのだと気づいたのです。
私が今実践しているのは、実利を求める勉強ではなく、自分の感性をただ満たすためだけの「無形の学び」です。
例えば、若い頃に何度も途中で挫折してしまった古典文学、例えばマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』や『三国志』のページを、静かなカフェの窓際で何時間もかけてゆっくりと紐解いてみる。
あるいは、お茶を点てる所作や畳の香りのなかに潜む、日本の美しい普遍的な美意識に深く浸ってみる。
そこには、合格書類も実績もないかもしれない。
でも、一冊の本、一枚の絵、ひとときの感動から「新しい物事の視点」を得られたとき、じんわりと満足感で満たされていくのがわかります。
「私の人生の引き出しが、またひとつ豊かになったな」と思える瞬間です。
この、「成果を求めない知的な学び」こそが、人生を【エレガントな円熟】へと導いてくれると気付いたのです。
他人のノウハウを脱ぎ捨てた先にあるもの
最近は、SNSを開く度に「シニア歓迎の副業スクール」や、簡単に稼げると謳われた情報商材を目にします。
かつての私も、こうしたノウハウに縋り付いて「副業迷子」となり、貴重なお金を無駄にして自己嫌悪に陥っていた時期がありました。
私はとても飽きっぽいですし、好き嫌いがはっきりしているので、他人が作ったノウハウを根気よく続けることができなかったことが原因です。
他人が作った鎧は重すぎて、軽やかに生きられなかったのです。

だからこそ、
私が選んだのは、他人の作ったノウハウで数字だけを追いかけるのではなく、繰上げ受給を選択して、まず「時間(43,800時間)」という資産を手に入れることでした。
そして、その時間を使って自分の内側にせっせと「知的な引き出し」を蓄積していくほうが、支出を抑えながら幸福度を最大化できると考えたのです。
我ながら合理的でスマートな選択だったと、満足しています。
あなた自身の物語を本当の価値に変えていく
私たちは、社会に出てから40年前後という長い歳月をかけて、すでに十分すぎるほどの経験を自分の中に蓄積してきました。
長年組織を支えてきた仕事のプライド、人間関係の悩みや解決方法、理不尽とも思える状況を乗り越えた知恵。
高額な商材を買い足さなくても、あなたや私の中にはすでに、唯一無二の資産が眠っているのです。
必要なのは、新しいスキルの「足し算(インプット)」ではなく、培ってきた経験を言葉にして外に出す「引き算(アウトプット)」へのシフトです。
これからは、世間の常識というブレーキを手放し、あなた自身の内面を美しく高めるために、その自由な時間を優雅に使い切っていきませんか。
自分軸を心地よく育てる本物の知恵を、ここから共有できたらとても嬉しいです。
梨乃
