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【60代繰上げ受給】減額リスクよりも今の充実!不安と楽しみのバランス

60代の年金生活家計簿:私が「お楽しみ費15%」を絶対に削らない理由

前回の記事で、我が家の「家計の黄金比率」についてお話ししました。
その中で、もしかしたら「シニアの年金生活にしては、趣味に15%も使うのは多すぎるのでは?」と疑問に思われた方もいるかもしれません。

確かに、将来への不安を払拭するためには、この15%をすべて貯蓄や生活維持費に回すのが「世間的な正解」かもしれません。

でも、私にとってこの15%は、単なる余暇の予算ではないのです。
何があっても他者に侵食されたくない、私の人生の「目的」そのものと言えます。

【50代・60代の仕事観】働くことは、今を楽しむための「手段」だった

私は長年、事務を専門として組織を支え、自立したキャリアを築いてきました。

けれど、ただの一度も「遠い将来の安心のためだけ」に働いたことはありません。

私にとって働くことの動機は、常に「今この瞬間を豊かに、幸せに生きること」でした。

大好きな舞台を観る、美しい音楽に耳を傾ける、映画のスクリーンに没頭する、ものづくりを楽しむ。

そうして、数十年大切に温めてきた趣味の時間を過ごす。

自分の心が震える体験に惜しみなくお金と時間を使うために、私は日々の仕事に全力で取り組み、何事も誇りと意欲を持ってトライしてきました。

仕事は、人生の潤いと豊かさと満足を手に入れるための、最高にエネルギッシュな「手段」でした。

だからこそ、働くことはとても楽しかったのです。

パワハラ職場で起きた本末転倒。仕事のせいで人生が楽しめなくなった日

ところが、最後に身を置いた職場で、その健全なバランスが崩れてしまいました。
初めて経験する「パワハラ」という四文字。

ニュースの向こう側の出来事のように聞いていたその言葉が、まさか自分の身に起こってこようとは思っていませんでした。

それほどに、私の仕事人生は恵まれていたのかもしれません。

前職について詳細は伏せますが、そこは、毎回ターゲットを変えて特定の誰かを吊るし上げるような高圧的な言動、見て見ぬ振りするターゲットから逃れた同僚たち、遠巻きにして上に媚びへつらう上司たち。

そんな、毎日がドロドロとした空気に満ちた場所でした。

この職場に就いたときは年齢も年齢でしたし、「これも仕事のうち、お給料のうち」と最初は心にシャッターを下ろしてやり過ごそうとしました。

「心の中でアッカンベーをしていればいい」くらいに思っていたのです。

でも、私の心はそこまで頑丈なアイアンハートではありませんでした。
それを私の大切な「聖域」が教えてくれました。

以前なら多少嫌なことがあっても、お気に入りの芸術に触れていればあっという間に幸福感に満たされて、嫌な気持ちは解消できていたのです。

でも、それができなくなっていた。
追いつかなくなったのです。

好きなものに触れていても、明日の職場で起こり得る陰鬱な不安が頭をかすめる。
美味しいコーヒーを飲んでいても、味さえわからなくなる。
しまいには、休日の朝から理由のない激しい動悸に襲われる。

幸せであるはずの時間が、私にとって大切でもなんでもない他者からの妨害で侵食されていく。

それって、あまりにも理不尽だと思いませんか。
「こんなのは本末転倒だ」だと、やっと気がつきました。

私は、人生を楽しむ「手段」として仕事をしているのに、その仕事のせいで人生が楽しめなくなっている

それまでの私ならすぐに軌道修正していたはずなのにです。それさえもできないほど、私の心身は蝕まれていました。

【年金繰り上げ受給のリアル】会社から逃げるためではなく、自分らしく生きるための決断

減額やその他のリスクの話は、ネットニュースやYouTubeでも繰り返し聞かされてきました。

それでも私が会社を辞め、年金を繰り上げる決断を下したのは、会社から逃げるためでも単なる諦めでもありません。

楽しむことに全力投球していた自分を、取り戻すための決断でした。

自由を選んだ今、私は誰と群れることもなく、ネットの不確かな噂に右往左往することもなく、自分でコントロールした予算の中で大好きな芸術や趣味に100%没頭できています。

不確かな情報に心を乱されるのは、時間と心の無駄遣いです。

あのドロドロとした世界から自分の心と、大好きなものたちと紡ぐライフワークを取り戻すことができた今、私にとってあの決断は、これからの人生をより豊かにしていくスタートラインだったとつくづく実感しています。

【これからのシニアの生き方】お金の不安に振り回されず、自分の幸せをコントロールする秘訣

年金生活という新しいステージを、過剰に恐れる必要なんてありません。

本当に恐れるべきなのは、お金が減ることではなく、不安を煽る世間の情報に右往左往し、自分の幸せをコントロールする権利を他者に委ねてしまうことです。

予算も、時間も、そして自分の感情も、すべてを自分でコントロールする習慣を身につけること。

その自律の精神こそが、限られた枠組みの中で、誰の目も気にせず優雅に人生を謳歌する最大の秘訣です。

次回からは、この「ブレない自分」と「聖域」を維持するために私が実際に実践している具体的な生活の管理術や仕組みについて、少しずつお話ししていきたいと思います。

梨乃

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