エルサに会いにロサンゼルスへ|5歳の娘が10年後に解けた“英語の記憶”
英語が“生活の音”として流れる世界を見せたくて
2015年の春、娘が5歳のとき。
私たちはロサンゼルスへ旅行に行きました。
この旅で娘が経験したことの中には、
10年以上たってから意味がつながる出来事もありました。
当時は分からなかった“ひと言”が、
娘の中でずっと残り続けていたのです。
当時の娘は、見るものは英語。
ひとり遊びは「YouTuberごっこ」。
好きなものの多くが英語の世界にありました。
でも、日本にいると英語を話す人に出会う機会はほとんどありません。
英語で話しかけてくれるのは、英語教室の先生のような“大人”ばかり。
だから一度、娘に見せてみたいと思ったのです。
自分が知っている言葉が、当たり前のように使われている場所。
英語が特別なものではなく、生活の音として流れている世界を。
そしてもうひとつ。
娘が毎日YouTubeで見ているおもちゃやお菓子が、
本当に売られている場所を見せてあげたかった。
画面の中だけではない、“本物の世界”。
おうちの中の小さな世界ではなく、もっと大きな世界を体験してほしい。
それが、この旅行の一番の理由でした。
エルサに会いたい!が決定打
当時、Frozen(アナと雪の女王)が世界的大ヒット中。
YouTubeでも「Let It Go」が何度も流れてきて、娘もすっかり夢中になっていました。
「エルサに会いたい!」
その一言で、行き先はほぼ決まりました。
当時の日本では、まだエルサに会える場所がありませんでした。
それなら、エルサに会える場所へ行こう。
そうして私たちは、アナハイムのディズニーランドとハリウッドを訪れる旅を計画しました。
初めての個人手配の海外旅行で、航空券やホテル、チケットなどをすべて自分で調べて予約。
今のように便利なアプリも少なく、バウチャーを印刷して持っていくような時代です。
今思い返すと、英語もできない私がよく頑張ったなと思います。
日本を出たら、英語は“特別じゃない”
成田からロサンゼルスへ向かう飛行機。
娘はワクワクが止まらず、見るものすべてに興味津々でした。
ロサンゼルスに着いてからも、
スターバックスで店員さんに話しかけられると、
うなずいたり、短く答えたり。
5歳でも、
「英語が通じる」
という体験を楽しんでいるようでした。
念願のアナ&エルサとの対面
アナハイムのディズニーランドで、ついにアナとエルサに会えた瞬間。
娘は満面の笑顔でエルサのそばにかけ寄りました。
「かわいいドレスね」と声をかけてもらい、
名前を聞かれたり、歌が好きなの?と聞かれたり。
ほんの短い会話ですが、娘はちゃんと受け答えしていました。
そばで見ていた私は、ただただ感動。
娘はとてもシャイな性格なので、自分から話しかけることはありません。
でも話しかけられれば、うなずいたり短く答えたり。
英語はしっかり理解している様子でした。
また、プリンセスたちに会えるレストランにも行きました。
食事中に次々とプリンセスたちがテーブルに来てくれる、夢のような場所です。
写真を撮ったり、短い会話をしたり。
娘なりに、ちゃんとコミュニケーションを取っていました。
2日間で本当にたくさんのキャラクターに会うことができました。
しかも待ち時間もほとんどなく、今振り返るととても贅沢な体験だったと思います。

ロイヤルシアターで起きた出来事
この旅で、娘の心に深く残った出来事があります。
ファンタジーランドにある「ロイヤルシアター(Royal Theatre)」で、
アナ雪のショーを観たときのことです。
子どもたちは前に集められて地面に座り、大人は後ろの席で見守る形でした。
娘の隣に座っていた小さな女の子が、何か話しかけてきました。
娘はそのとき言われた言葉を、今でも覚えています。
“Can you save my seat?”
「……?」という表情で固まっていると、
女の子は「あ、伝わらないんだ」と気づいたようで、別の席へ行ってしまったそうです。
当時の娘は、何を言われたかわからなかったそうです。
この出来事は娘の心に強く残ったようで、
16歳になった今でもはっきり覚えていると言います。
今はもちろん、
“Can you save my seat?” の意味も分かります。
小学生の頃には意味自体は理解できていたそうですが、
その時の気持ちを自分の言葉で説明できるようになったのは、中学生になってからでした。
そして当時の自分が、まだ小さくて理解できなかったことも、
今は理解しているそうです。
言葉は、あとから意味がつながることがある
小さかった頃の記憶なのに、
言われた言葉まで覚えていることに私は驚きました。
調べてみると、子どもは意味が完全に理解できなくても、
言葉と場面をセットで記憶することがあるそうです。
そして成長して語彙や理解力が増えると、
過去の記憶の“意味”が後からつながることもあるのだとか。
娘の場合も、まさにそれだったのだと思います。
・音としては覚えていた
・当時は意味が分からなかった
・成長して意味が分かった
この時のことを本人いわく、
「なんか悔しかったんだよね」とのこと。
今は成長して、言葉の意味も、
そのとき自分が悔しかった理由も分かっています。
「あの時のモヤモヤがやっと解決した感じ」
と笑っていました。
幼いころに聞いた言葉が、
時間をかけて意味を持つようになる。
娘はその瞬間を、10年以上たってから経験したのだと思います。
英語に限らず、
子どもの記憶と言葉のつながり方は本当に不思議で、
とても興味深いなと感じました。
次回予告
ロサンゼルスでは、ハリウッドにも行きました。
そして娘が夢中になっていたおもちゃ Shopkins を探す旅も!
その話は、また次回書きたいと思います。
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