データで社会を読み解く──くらしに役立つ研究を目指して
はじめまして。このたび、シニアリサーチャーとしてFintech研究所に加わることになりました、小西葉子です。
これまで、計量経済学や統計的手法を用いて、人々の行動や制度、地域の変化をデータから読み解く研究を行ってきました。私がどんなテーマに興味を持ち、どのようにデータと向き合っているかを、自己紹介も兼ねてお話ししたいと思います。どうぞ気軽にお付き合いいただければ嬉しいです。
コロナ禍からポストコロナでの消費行動の変化
コロナ禍以降、私たちの消費行動は大きく変化しました。
POSデータや家計簿アプリなどのビッグデータを用い、パニック消費から回復までを観察し、適応のプロセスを明らかにしてきました。コロナ禍は、とにかく正確な情報を伝えるべく、様々な媒体で発信を続けました。
自然災害への備え
地震や豪雨といった自然災害に対し、私たちはどの程度「備え」をしているのか?
全国2万人規模のアンケートを通じて、地域や世代によるリスク認識や備えの差、ライフスタイルや情報源との関係性を分析しました。災害への備えは「個人の問題」に見えて、実は社会的な格差や情報の届き方と深く関係しています。
観光・ふるさと納税と地域の魅力
最近は、観光市場やふるさと納税について、地域の魅力や可能性を分析しています。この2つは、「選ばれる自治体」という共通点があります。取組みが上手くいっている自治体は、地域資源を今のニーズに合わせて魅力的に見せる企画力、官民が協力しやすい空気、そして地元の人や企業が自分の地域を良くしたいと思いが、データからも読み取れます。
データビジュアライゼーションへのこだわり
データビジュアライゼーション(可視化)に特にこだわってきました。
数字だけでは伝わりにくい「データの持つ意味」を、グラフ、表、地図でわかりやすく表現することを大切にしています。これにより、研究者だけでなく現場の方々にも直感的に理解してもらい、意思決定に活かしてもらうことを目指しています。
その思いは、書籍『答えはデータの中にある リサーチャーが永く使えるビジュアル分析手法』にも込めました。
これからみなさんと深めていきたいこと~
そして今、私が特に力を入れていきたいのが、「Well-being(ウェルビーイング)」の研究です。
Well-beingは、単なる一時的な状態ではなく、場面と密接に関係し、一日の中で変化していくものです。特に、消費行動と深く結びついていると考え、みなさんと一緒に一日の中の大切な場面を「消費」という視点から見つめ直し、自分にとって何が大切かに気づくきっかけとなる研究を進めていきたいです。
noteでは、調査の裏側や研究中に考えていることも、少しずつ書いていけたらと思っています。
これから、どうぞよろしくお願いいたします。
