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しつとりょう

そもそも、2018年に一度ジュリーの曲の歌詞を分析しようと試みたことがあった。この時は、田中稲の著した『昭和歌謡出る単1008語』に触発されたことがきっかけだった。しかし、やり方もよくわからず闇雲にやっていた上に、途中で作業をしていたパソコンが壊れるという事件まで起こったため、嫌になってやめてしまった。
 
再び歌詞の分析をしてみようと思ったきっかけは、なんとなく見ていたテレビ番組で、漫画家・あだち充が大好きだという大学生が放った一言。
 
「生きている人は研究できない」
 
ふいにこの言葉を聞いて、思考回路はショート寸前になった。あだち充が生きているために研究できないのだとすれば、ジュリーはどうなるのだ?と混乱したのである。関連書籍は研究ではないのか?作品を通してならよいのか?それでは歌詞はどう扱えばいいのか?と疑問が次々に浮かんだ。
 
冷静さを取り戻し、国会図書館サーチで「沢田研二」と検索した。検索結果は約1400件である。これはもしかして研究対象とされていると言えるのではないかと感じた。その前に、1400件以上ヒットしたことに正直驚いた。特に、図書(書籍)が380件あるのは体感としてはずいぶん多い。もちろん中には楽譜も多く、純然たる「本」の数はここからグッと減る。しかし、アプローチの方法さまざまにジュリーを研究対象にしたい人が結構いるのだと、勝手に安心した。
 
ちなみに、分析の手始めに対象としているのは、ポリドール時代のシングル曲とそのB面曲である。外国語の歌詞のみの曲は除くこととするが、それでも約80曲を分析することとなる。ジュリーが深掘りしたくなる「質」と、深掘りに耐えうる「量」を兼ね備えた人物であるには、違いない。

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