Photo by
snowdesigns
【風まかせ文芸部】馬|エッセイ
タイトル ポニーの背中で泣いた日
子どもの頃、近所に馬やポニーを飼っている家があった。
今思えば、ちょっと不思議な環境だ。でも当時の私は、それを特別だとは思っていなかった。
ある日、その家の人がポニーに乗せてくれた。
小さな背中、揺れる視界、思っていたより高い目線。
嬉しいはずなのに、私はなぜか号泣してしまった。
怖かったのか、感動したのか、自分でもよく分からない。
ただ、馬の体温と呼吸が、近すぎて、正直すぎて、
幼い心には一気に押し寄せてきたのだと思う。
それでも不思議と、嫌な記憶ではない。
むしろ今でも、はっきり覚えている。
あのとき感じた圧倒的な「生きもの」の存在感を。
子どもの頃から、動物はずっと好きだった。
言葉を持たない分、感情がまっすぐで、嘘がない。
怖さも、やさしさも、そのままこちらに返ってくる。
馬に乗って泣いたあの日は、
動物を「好き」になった始まりだったのかもしれない。
理由なんて後づけでいい。
ただ、心が覚えている。
了

*下記企画に参加させて頂きました*
☆
前回の作品はこちらです↓↓↓
最後までお読み下さり、ありがとうございます😊
いいなと思ったら応援しよう!
読んで下さりありがとうございます!励みになります!