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【風まかせ文芸部】思い出|エッセイ


運命論なんて、信じてない。
そう言いながら、私はけっこう信じてる。

たとえば、雨の交差点で傘を差し出された瞬間とか、
迷った路地でふと誰かと目が合うときとか。
それがイケメンなら、なおさら「これは運命では?」と、心のどこかがざわめく。

でも――人生って、そういう「ざわめきの積み重ね」でできてる気がする。
あのとき近道を選ばなければ、すれ違うこともなかった。
遠回りをしたからこそ、誰かの優しさに触れられた。

結局のところ、運命なんて“あとから見れば近道”みたいなもので、
歩いてる最中はただの迷路だ。
それでも、立ち止まったり、振り返ったりしながら、
「まあ、悪くなかったな」と思える道が一番いい。

思い出は、そうやってできていく。
イケメンも、近道も、運命も――
全部、少しずつ混ざって、
心の中に「いい味」を残していくんだと思う。


運命って、近道みたい


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