No.26:昭和漫画紀行 ②ドーベルマン刑事 / 原作:武論尊、作画:平松伸二

昭和漫画紀行 第二回目は元祖バイオレンス刑事漫画「ドーベルマン刑事」です。
原作はマンガ原作者で日本一稼いだと思われる武論尊。(個人的な意見ですが北斗の拳や花の慶次のパチンコ&パチスロの版権使用料が恐ろしい額だとか・・・。)
別名義の「史村翔」で原作を担当することもあり、個人的には昭和の少年マンガ原作天皇と思ってます。
Wikiによると「集英社」の漫画原作は「武論尊」、それ以外は「史村翔」名義の様です。(サンクチュアリなどがそうですね)
作画は昭和の少年ジャンプ作画王と個人的に思っている平松伸二。(原哲夫先生、宮下あきら先生、車田正美先生と合わせてジャンプ四天王)
男臭いキャラで線が太く、黒く、ド迫力な作画で読者を引き込む漫画家です。

全国の「三杉和男」さんはどんな気持ちだったのか
私がドーベルマン刑事にハマったのは、お正月に親戚の家へ新年会に行った時に、何歳か上の親戚のお兄さんの部屋にあったのがドーベルマン刑事の単行本でした。
私が小学校低学年の頃で、薬中ハイジャック犯の脳天にマグナムを撃ち込んで射殺するシーンに痺れて「漫画」の世界に入り込みました。

家族らは階下で楽しくお正月の美味しい料理を食べる宴の中、ずっとドーベルマン刑事の単行本を読んでいました。
「こんな面白いマンガがあるのか!?」
小学校低学年の私には刺激が強すぎて、人生の歩むべき道をちょっと外れてしまった感がありましたが、まごう事なき名作漫画でした。

悪党ヅラですが、この人は刑事です。
「ド外道がぁっ!(ドッコーン!!)」と凶悪犯罪者を愛銃「スーパーブラックホーク44マグナム」で射殺する加納刑事にすっかり心酔してしまい、安物のモデルガンをお年玉で買ってしまうほどハマっていた小学生。
自分の息子がこうなってしまったら、矯正施設に送り込んでいたことでしょう。

そんな思想が狂った私ですが、お年玉でその時点で販売されているドーベルマン刑事の単行本を揃えてしまいました。
父親も「面白いなこの漫画!」と絶賛してしまい、以降数年間は父親が単行本を買ってきてくれました。

そんな超名作のドーベルマン刑事が最終回を迎えたのは1979年らしいですが父親も飽きてしまい、私もメンコや庄屋(名古屋では四角いメンコのこと)、ドッジボールや野球などに熱中してドーベルマン刑事のことはすっかり忘れていました。
時は流れ1983年。
自分が中一の頃に少年ジャンプで連載が開始された「北斗の拳」にどハマりしてしまいます。
表紙の原作者「武論尊」に「ん?どこかで見た様な?」と疑問を持ちます。
すぐに「あぁっ!ドーベルマン刑事の人だ!」と思い出した私。
「そういえばドーベルマン刑事ってどうなったんだ?」と夢中になってた事を思い出します。

中二の自分に単行本を買う資金は無く、父親に「ドーベルマン刑事」の単行本をおねだりすると快く承諾。
「北斗の拳」連載時にはとっくに最終回を迎えており、父親が残りの全巻買ってきてくれました。

多くは語りませんが少年漫画で女性をレイプして射殺、その兄も射殺する「ミッドナイトジョー」(巨漢の黒人)が恐ろしすぎて、多感期の少年には刺激が強すぎてこんな大人になりました。
(コミックス丸々一巻使った第11巻「沖縄コネクション」は必見!)
事件を解決するにはとにかく「射殺!」
何はともかく「射殺!」で解決するプロットは、北斗の拳にも引き継がれます。
巷の評判で「武論尊は後のことをなにも考えていない原作者」みたいなことを言われますが、「それの何が悪い!悪党は誤射だろうと射殺することが正義だ!」と武論尊思想にすっかり囚われた私は北斗の拳にもハマってしまうのでした。
おまけ その1



足して5で割った様な作品
余談ですが、コロコロコミックで連載していた「ザ・ゴリラ」はドーベルマン刑事の正当なインスパイア(パクリ)漫画でした。
何話かは完全にパクってます。
おまけ その2

同じジャンプ連載の「こち亀」に登場した
可能刑事。
こっちは「パクリ」ではなく同じ掲載誌で執筆していた「戦友」平松先生へのリスペクトを感じます。
平成になって「新ドーベルマン刑事」で復活した様ですが、全二巻で完結。(武論尊は「原案」と表記されているので実質ノータッチ?)
令和の時代に拳銃ぶっ放して解決する刑事漫画は時代遅れだったのでしょうか。
おしまい
