エレファント・ジャズ・タイム20260605
6/5 On Air 分です。
今週は
ジェリー・マリガン・カルテットの”ジェリー・マリガン・カルテットVol.1"
マイルス・デイヴィスの”クールの誕生”
ジェリー・マリガン・セクステットの”ナイト・ライツ”
マーク・ターナーの”パターンマスター”
以上、4枚を聴いてみようと思います。
ジェリー・マリガン・カルテット
Apple MusicではVol.1とVol.2を、合体させて、全16曲としています。
LPレコードでは、8曲ずつでした。
録音したのは、1952年8月16日、10月15日、16日、1953年4月27日、29日、30日。足掛け2年を費やして合計16曲を録音しています。
じつは、52年の録音のメンバーと、53年の録音の時のメンバーが違っています。
1952年の録音メンバー:
ジェリー・マリガン(バリトン・サックス)
チェット・ベイカー(トランペット)
ボビー・ウィットロック(ベース)
チコ・ハミルトン(ドラム)
1953年の録音メンバー:
ジェリー・マリガン(バリトン・サックス)
チェット・ベイカー(トランペット)
カーソン・スミス(ベース)
ラリー・バンカー(ドラム)
録音スタジオも違いますし、 クレジットされてはいませんがおそらくレコーディングエンジニアも別の方が担当なさったと思われます。違いは聴けばわかると思います。
さて、メンバーリストを見てまず気になるところは、ピアノレスの編成という点ではないでしょうか。伝統に捉われない進取の気性は、マイルス・デイヴィスとの出会いで確信へと変化しています。
ジェリー・マリガンは1949年には、マイルス・デイヴィスの”クールの誕生”に参加しています。
マイルス・デイヴィス ”クールの誕生”
17人編成が標準的とされていたビッグバンドが、多数凌ぎを削っていた時代に、マイルス・デイヴィスはノネット(9人編成)で、ジャズ界に新風を吹き込みました。『順番通りのソロ回し』には「うんざり」というところでしょうか。
1948年には、ジェリー・マリガンは、このマイルスのノネットにバリトン・サックス奏者として、作曲者として、そしてアレンジャーとして参加していました。その後、カリフォルニアに移ったジェリー・マリガンが、マイルスのクール・ジャズをウエストコースト・ジャズへと昇華させたのが、前出の”ジェリー・マリガン・カルテット”です。
アレンジャーとしての才能が、ピアノレスでも行ける! 否、ピアノレスの方が行ける!と確信させたのではないでしょうか。
ここでちょっと変化球。
ジェリー・マリガン・セクステット”ナイト・ライツ”
https://music.apple.com/jp/album/night-lights-expanded-edition/1446912991
バリトン・サックス奏者で作曲家でアレンジャーのジェリー・マリガンは
ピアニストでもあったのでした。アルバム・タイトル・ナンバー”ナイト・ライツ”で聴けます。メンバー構成は
ジェリー・マリガン(バリトン・サックス、ピアノ)
アート・ファーマー(トランペット)
ボブ・ブルックマイヤー(トロンボーン)
ジム・ホール(ギター)
ビル・クロウ(ベース)
デイヴ・ベイリー(ドラム)
さて、現代のピアノレス・カルテットとしてこのアルバムを紹介します。
マーク・ターナー ”パターンマスター”
https://music.apple.com/jp/album/patternmaster/1870849451
ECMから3枚目のアルバムなのですが、1枚目と2枚目の間には8年のブランクがあって、メンバーも変わっています。したがって、2022年の前作の連作として本作を2枚目と数えるべきかも知れません。
メンバーは、
マーク・ターナー(テナー・サックス)
ジェイソン・パルマー(トランペット)
ジョー・マーティン(ベース)
ジョナサン・ピンソン(ドラム)です。
ジェリー・マリガンとチェット・ベイカーのそれとはまた違った切り口。
一人対一人ではなく、四人で一つのことを成し遂げようとしていることは確かです。ここに何が起こるかわからない「何か」がプラスされたら・・・。
マンフレット・アイヒャーのキース探しの旅は終わらない。
