いい加減な脚本を我らがステイサムがぶっ壊す『ワーキングマン』レビュー
去年の一月に世のアクション映画好きを唸らせた『ビーキーパー』の監督主演コンビ、そして、なんと脚本がシルヴェスター・スタローン。こんなの期待せずにはいられない。
しかし、ふたを開けてみると、驚くほどへっぽこな話。ジェイソン・ステイサム演じる主人公は妻を亡くし、娘の親権を義父と争っている。義父は「お前が娘を殺した」と主人公を恨んでいるが、妻の死因が自殺と分かるだけで主人公と死因が全然繋がらない。
また、裏社会の親父を怒らせた女性が殺される直前に電話一本で生かされ、驚くほどのご都合主義的展開を見せられる。他にも、意味ありげなシーンや登場人物が全然回収されない。
極めつけは、タイトルが「ワーキングマン」でありながら、主人公が全然働かない。冒頭のシーンで現場作業員としてのステイサムは終わってしまう。『ビーキーパー』ではまだ、ビーキーパーとは何なのか説明されて、主人公が最後までビーキーパーという役職を全うする。
まだまだ、掘れば色々突っ込みどころはあるが、主人公が驚くほど暴力的で容赦なく相手を殺していくので、そこの爽快感や景気の良さが、「この映画はこれくらいが良いな」とB級映画としての面白さはあるのではないか。
あらすじ:元特殊部隊員のレヴォン・ケイド(ジェイソン・ステイサム)は、平穏な生活を選び、現場監督として安全第一をモットーに働いていた。質素な生活を送り、娘の良き父親になりたいと願っていたが、恩人である建設現場の上司の娘ジェニーが失踪してしまう。レヴォンは行方不明のジェニーを捜すうちに、人身売買を生業とする凶悪な犯罪組織の存在を突き止め、封印していた特殊部隊のスキルを発動するー。
監督:デヴィッド・エアー
脚本:シルヴェスター・スタローン
出演:ジェイソン・ステイサム、デヴィッド・ハーパーほか
上映時間:116分
