主人公の設定に必要な三大要素とは?
今回はあくまでも基本のお話です。
小説の設計では、変化球や裏張りは当たり前の世界。
毎年、毎月、毎週、毎日……私よりも頭のいい、スゲーセンスの作家先生が「俺はこれで勝負しに行くぜ!」と名作珍作が披露される世界では例外は当たり前。
しかしも基本に忠実なのは。基本を知ることは無駄ではありません。
守・破・離の言葉が表す通り、むしろ近道です。
なので、主人公の設定の根幹をなすものとして3×2の6項目をサクッと解説します。
欠点と問題点 (PROBLEM / FLAW)
読者は完璧なヒーローには共感しないため、信憑性があり、共感できて面白い主人公を作るには、修正が必要な「欠点」や「問題」を持たせる必要があるとされます。
この問題は主人公の人生の一部にとどまらず、仕事、家庭、人間関係など、主人公の世界全体に蔓延し、悪影響を及ぼしているべきです。
欠点の根本には「ガラスの破片/ザ・シャード・オブ・グラス」と呼ばれる、過去の経験から生じた心理的な傷(トラウマ)が隠されており、それが主人公に間違った行動をとらせる原因となっています。
読者は物語を通して、不完全なキャラクターが問題を解決し、欠点を改善していく姿を見たいと願っています。
だって、只々カッチョ良くて、最初から御チャクラ全開で無限パワーで悟りの境地の主人公が登場する物語ってメッチャ難しいんですよ。
小説家になろうやカクヨム等を席捲しているラノベには、男女共にスーパーでウルトラチートでハーレムor逆ハーレムのキャラクターも登場しますが、上位作品の多くを深く解析すると、確りと設定されている先品が多いのも事実です。
外的な目標 (WANT / GOAL)
主人公が自分の問題を解決し、人生を良くするために「これさえ手に入れれば解決する」と信じて、積極的に追い求める目標のことです。
この目標は、「幸せになりたい」といった曖昧なものではなく、「新しい家」「昇進」「犯人の逮捕」など、読者が達成できたかどうかを明確に判断できる、具体的で目に見えるものでなければなりません。
この外的な目標が、物語の表面的なアクションや展開(Aストーリー)を牽引し、読者が主人公を応援する理由になります。
しかし、主人公は「これを手に入れれば幸せになれる」と固く信じていますが、実際にはそれは表面的な解決策にすぎません。
Aストーリー? じゃBストーリーもあるの?
はい。Aストーリー、Bストーリーとは主人公の世界が変わる瞬間をさします。
具体的にはプロットポイント1かミッドポイントで、世界観が変わります。
プロットポイント1で変わるパターンの多くは、主人公の問題を抱える日常から、何かの切っ掛けで別の世界を知る。
ハリーポッターならば、魔法学校行の列車に乗る瞬間です。
ミッドポイントからBストーリーが始まる物語には多くのパターンがあります。
物理的なお話から精神的なお話に移行するバターン。
華やかな世界の人脈の広がりが、何かの切っ掛けで陰謀の導火線に見える瞬間。
今まで正義と信じていた行動が、全てひっくり返る瞬間。
パターンは様々ですが、ストーリーの中心は、主人公の精神的な面へと移り変わっていきます。
主人公への攻撃は、物理的なダメージから精神的なダメージに変化する感じです。
内面的な教訓 (NEED / LESSON)
主人公が人生を本当に良くし、人として成長(変容)するために、内面的に学ぶ必要がある教訓のことです。
これが物語の真のテーマ(Bストーリーの核)となります。
主人公は最初、自分にこの教訓が必要だとは全く気づいておらず、外的な目標(WANT)ばかりを追いかけていいる状態です。
教訓は、赦し、愛、自己受容、恐れの克服、責任、信頼など、誰もが理解し共感できる普遍的なテーマに基づいています。
気恥ずかしがっては駄目!
「分かりやすく面白い」を最初に習得してください。
変化球の練習は、ストレートを十全に行えるようになってからです。
最終的に主人公は、外的な目標(WANT)を手に入れられるかどうかにかかわらず、この内面的な教訓(NEED)を学ぶことで真の変容を遂げ、根本的な問題を克服することになります。
絵に描いたようなハッピーエンドは、全ての人類が望むものです。
予定調和のストーリー。
予測できるエンディング。
恥ずかしがる事はありません。
先ずは完結させる事。
小説家のレベルは、完結させた小説の本数で決まるのです。
