見出し画像

ドラえもんがいなくても、こっちには宝探しのプロがいる。

のび太が、めちゃくちゃうらやましい。

自分の味方でいてくれるネコ型ロボットが常にそばにいて、大抵のことは助けてくれるし、あんな夢もこんな夢もみんなみんなみんな不思議なポッケで叶えてくれる。
ロボットとなると日々の管理が必要不可欠ではあるが、げっ歯類の持ち込みを規制し、一日3回どら焼きを与えておけばいいのだから、なんともお手軽である。うらやましすぎるぞ。

しかしながら、現実世界はそうもいかない。日頃からそばについていてくれる存在なんて、いる方がめずらしいのではないか。学生時分ですでにそうだったのだから、いわんや社会人をや。

加えて、執筆は孤独な作業である。考え、書き、また考え、また書く。これらすべての作業を自分一人でこなすわけだ。ジャイアンやスネ夫に妨害されないのは幸いだが、なんのリアクションもないというのは思った以上に不安なものである。

今の目標は、創作大賞でメディア賞を受賞すること。これを目指して日々努力をしているつもりだが、いかんせん手ごたえを感じられない。以前、「創作大賞2024の受賞作をぜんぶ読む」という体当たりな自己研鑽をやってみたものの、得られたのは「わからん」の4文字だった。

自分の文章のなにがよくて、なにが悪いのか。自分のことなのに、自分のことがわからない。わかったら苦労はしない。

一人でやれることには、限界がある。

この際、ネコ型ロボットはあきらめるし、気立てのいい女性との結婚が約束されていなくてもかまわないから、せめて執筆に関してはだれかに伴走してほしい。でもそんなパートナーが都合よく見つかる可能性なんて……




あったわ。

この帽子のアイコンの人は「合同会社グッドバフ」代表のみずのけいすけさん。noteでディレクターとして活躍したあと独立し、個人や企業に向けたブランディング支援を行っている。その中に「パーソナル編集者」という、個人向けのサービスがある。

パーソナル編集者ホームページより引用(画像にリンクを貼っています)

自分だけの編集者――
まさに僕が求めていたものではないか。


以前からその存在は知っていたし、興味はかなりあったのだが、元来のコミュ障が災いして応募をためらっていた。
しかし、今やそうもいってられない状況だ。僕はなんとしても、創作大賞でメディア賞を獲りたい。いや、獲るんだ。

震える指で問い合わせフォームに必要事項を入力し、送信した――
――ら、ものの数分でDMが届いた。はっやー!

「ぜひお力添えさせて下さい!」

おお……なんて心強い言葉なんだ。
その下には、ざっくりとしたサービスの流れがつらつらと書かれている。最後の方に「募集枠が若干名のため、申し込み確定の方が優先」と書いてあったので、急いで返信した。



日程調整を経て、なんとか初回セッションに漕ぎつけた。

約束した時間になり、Zoomを開く。画面の向こうには、みずのさんがいる。アイコンどおりハンチングをかぶってる。なんかすっごい疲れてるように見えるけど大丈夫かな……
と思ったが、杞憂に終わった。あれよ&あれよ、テキ&パキと、話が決まっていく。めちゃくちゃシゴデキの人だった。パーソナル編集者おそるべし。

セッションはつつがなく進み、肝心の担当者決めの話になった。
編集者は10人ほどいるらしい。実はその中に、すでに交流のある人がいた。渋谷祥平さんという。

渋谷さんは、パーソナル編集者として活動する傍ら、楽しげにSNSを使っている人だ。渋谷さんがXのスペースで雑談を企画した際、僕もゲストとして何度か呼んでいただいたことがある。すごく楽しくおしゃべりできたし、声が僕の友達に似ていたし、つまり我々はもうマブである。

というわけで、コミュ障の僕としては、初めましてさんよりも渋谷さんにお願いしたかった。
とはいえ、先方の都合もあるし、こんな思い通りに進むことなんて……

み「だれがいいとかありますか?」
ア「渋谷さんにお願いしたいんですけど……」
み「前にXのスペースで話してましたもんね。じゃあ渋谷くんにしましょうか」

初回セッションにて

あったわ。
え、こんな簡単に決まっちゃうんですか?

おそらく、今回はたまたま渋谷さんの受け持ちに余裕があったからで、必ずしもすんなり希望が通るわけではないのだろう。それにしてもナイスタイミングすぎる。

こうして、渋谷さんが僕のパーソナル編集者となった。



翌月、渋谷さんとのファーストコンタクトのときがやってきた。

noteやXでたくさんやりとりしてはいるが、(オンラインではあるものの)いざ面と向かって話すとなると緊張する。
ええい、今さらそんな弱気になってどうする! Zoom起動!

「こんにちは~」

いかにも"僕は優しいです"オーラの青年が、画面の向こうから挨拶してくれた。
おお、渋谷さんだ。渋谷さんが動いてる。

元々の知り合いというのが功を奏し、僕の緊張はすぐにほどけた。

「メモはこちらでとるので、アルロンさんは自分の話したいことを話してくださいね!」
「あの記事とかこの記事とか、めっちゃ良いと思います!」
「いやアルロンさんはぜんぜん普通じゃないですよ! すごい人ですよ!」

おお、なんだなんだ。めちゃくちゃ持ち上げてくれるやん。

以前は特別支援学校で教員をしていた渋谷さん。カウンセリングのスキルを持っていて、人の話を聴くことがとにかく上手い。こちらが気持ちよく話せる雰囲気を作り出し、目標達成のための重要なポイントをしっかり押さえてくれる。

結果、楽しくて有意義な一時間となった。最初から最後までクライマックスだった。やっぱり渋谷さんにお願いしてよかった。



まだ顔合わせを一度しただけだが、パーソナル編集者を利用してよかったと思う。
その理由は、大きく2つある。

【パーソナル編集者の魅力】

1. 自分の書いたものを客観的に評価してくれる

傍目八目おかめはちもく」という言葉がある。「当事者よりも第三者の方が、物事をより正確に把握でき、是非得失を当事者以上に判断できる」という意味だ。

この言葉のとおり、自分で書いた文章は、自分よりも他者の方が客観視しやすい。ここが面白い、ここが読みにくい、といった感想は、意外と書いた本人にはわからないことが多い。

そのため、パーソナル編集者が最初の読者となることで、第三者の目線での意見が取り入れられる。ひいては、適切な改善が見込めるようにもなるだろう。


2. 自分では気づかない自分の強みを教えてくれる

自分では大したことないと思っていたものが実はダイヤの原石だった、という話は、あながちバカにできない。

たとえば、僕はファイアーエムブレムというゲームのファンで、好きが高じて脳内でオリジナルストーリーを妄想する趣味がある。さらには、そのオリジナルストーリーをWordに書き込み、それを読み返しては一人で満足するのだ。推し活の自給自足といえる。どうか引かないでほしい。

ファイアーエムブレムだけでなく、ポケモンやスーパー戦隊、スーパーロボット大戦シリーズに出てきそうなロボットアニメなんかも、「妄想→メモ→読んでニヤニヤ」をひたすらやってきた。

それを渋谷さんに伝えると、
「アルロンさん、それめちゃくちゃすごいことですよ……?!」
と返ってきた。

そうなのか? 自分では別に大したことではないと思っているのだが。

癖みたいなものなので、ちっとも苦ではない。むしろ楽しいからやっている。
ただ、「お前なにやってんだ」とバカにされそうな気がして、他人には見せたことがなかった。

でも、今なら見せても平気かもしれない。そう思って、件の妄想データを見てもらうことにした。ちなみに、どれくらいあるか数えてみたら、改稿版を含めて50くらいあった。

渋谷さんにいくつかデータを送ってみると、
「いやすごすぎる・・宮崎駿か尾田栄一郎がやってそうなことだ…」
と返ってきた。

アニメや漫画の巨匠たちと同列に並ぶなんて、恐縮すぎて体がミクロになりそうだが、この妄想癖は稀有なスキルなのかもしれない。他の人たちは、こんなにポンポンと妄想が捗るわけではないようだ。渋谷さんと話さなければ、このことに気づかないまま一生を終えていた可能性だってある。


この一連の話を受けて、パーソナル編集者は宝探しのプロだなと思った。
外部にある宝というよりも、すでに持っている中にある、一見すると大した価値のないようなものに価値を見出す、いわば鑑定のプロフェッショナルだ。

ないものねだりを叶えるわけではない。あるものにスポットライトを浴びせ、加工し、輝かせる。それがパーソナル編集者の真髄のように感じた。


僕にドラえもんはいない。けれど、素晴らしい宝探しのプロがいるんだ。

ひみつ道具よりもずっとずっと素晴らしい宝を見つけて、noteの大地を二人三脚で走っていく。

こんな素晴らしい創作ライフ、ぜひあなたにも体験してほしい。


(おしまい)

#15日ライラン
#66日ライラン


いいなと思ったら応援しよう!

アルロン なんと アルロンが おきあがり サポートを してほしそうに こちらをみている! サポートを してあげますか?