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“まず会う”から始める採用。ロートがエントリーシート廃止に込めた想い

こんにちは。ロート製薬採用担当のゆいぴーです。
ロート製薬では、2027年新卒採用において新たに 「Entry Meet採用」 を導入します。

エントリーシート(ES)による書類選考を廃止し、全国8拠点で社員と直接15分間話すことを、エントリーの第一歩とする仕組みです。

就職・採用活動の効率化が進む今、あえて“まず会う”というスタイルを選ぶことは珍しいかもしれません。
それでも私たちは、この方法がいまの学生のみなさんと誠実に向き合うために必要だと考え、導入を決めました。

Entry Meet採用ホームページ

“人と向き合う採用”をもう一度考えた結果

ここに至るまでには、採用担当としても、そしてロート製薬としても、長い時間をかけて悩み続けた背景があります。

私は新卒採用に携わる中で、就職活動が“効率”や“対策”に寄りすぎていくことで、学生のみなさんの負担がむしろ増えているのではないかと感じてきました。
Webで気軽にエントリーができるからこそ、企業は多くのESを受け取り、形式的な基準で評価をせざるを得ない。
逆に、学生のみなさんは少しでも多く書類選考を通過できるようにたくさんのESをコスパよく書かなければならない——その構造へのモヤモヤがずっとありました。

ロート製薬は一人ひとりの個性や可能性を大切にしてきた会社です。過去には電話や往復はがきでエントリーを受け付けていた時代もありました。
「どうすれば今の時代に、学生のみなさんと真っ直ぐ向き合えるのか」。議論と試行錯誤の末にたどり着いた答えが、まず会うことに戻すという決断でした。

AI面接という選択肢も一般化しつつある中で、あえて効率の悪い方法を選ぶ理由。
それは、就職活動は「受かるための試験」ではなく、自分が価値を生み出せる場所を選ぶ時間だと考えているからです。
文字では感じ取れないものこそ、働く上で本質的に大切なはず。 だからこそ「まず会う」ことに戻したいと思いました。

等身大で話せた企業が、自分に合う場所だった

私が就活をしていたのはもう10年も前のことになりますが、当時、留学中に出会った友人たちが日本の商品を手にとって喜んでいる姿を見て「MADE IN JAPANで世界を元気にしたい」と漠然と思っていました。
ロート製薬との出会いは偶然でしたが、「薬に頼らない製薬会社」を掲げ、新しい領域に挑戦している姿に惹かれました。

強い志望業界があったわけではありません。ただ、座談会や面接で社員の方と話す中で、自分が一番自然体でいられた。その感覚が入社の決め手になりました。

自分らしくいられた企業こそ、自分に合う場所だった。その実感は今も変わりません。
そして、現在ロートで働く社員にも、同じような理由で入社を決めた人は多くいます。

だからこそ、自分を企業に合わせて「受かる」方法があるような試験は、採用活動において本質的ではないのではないか、と感じています。

AI時代だからこそ問いたい、選考の本質とは

今年、多くの方がインターンに興味を持ってくださり、エントリーシートもすべて読ませていただきました。
中には生成AIを活用した文章もあったかもしれませんが、AIの使用自体は否定しません。
私自身もこのnoteの構成をつくるのに積極的に利用しています。

ただ、もし
「ひとつでも多く内定がほしいから、AIを活用してたくさんの企業に応募する」
という動きが生まれているとしたら、一度立ち止まってみてほしい。

就職活動が「どうすれば受かるか」という受験のような発想に寄りすぎると、本来の目的が見えにくくなると考えています。

会社は価値を届け、その対価としてお金をいただく場所。
成果を出すには努力も必要で、時にはしんどさもある。
だからこそ、
「どんな人や社会のためなら頑張れるのか?」
「どんな環境なら成長し、成果を出せるのか?」
という、自分自身への問いが欠かせません。

ロート製薬の採用は、“点数の高い順に選ぶ”試験ではありません。
未来を共に創る仲間探しです。
求める人物像に寄せる必要もありませんし、ご縁がなかったとしても、それは「もっと自分らしく働ける環境が別にある」ということだと思っています。

Entry Meet が提供したい、15分の体験価値

では、Entry Meet の15分で何をするのか。
それは、“落とすための面接”ではなく“対話”です。
みなさんがどんなことに挑戦し、なぜそう考えているのか。その背景にある価値観を一緒に探ります。

また、予約前に提出いただく「人生グラフ」は選考ハードルを上げるためのものではありません。
むしろ、自分がどんなときに力を発揮し、どんなときにしんどさを感じるのかを整理するための大切なプロセスです。そこで気づいた価値観を当日の対話で教えてください。

そして、Entry Meet には、もうひとつ意識しておきたい点があります。
それは、全国8拠点とはいえ、参加いただける人数に限りがあるということです。
来たいと思ってくださっても、タイミングによっては枠が埋まり、会えない方が出てしまうかもしれません。
私たちもできる限り多くの日程を調整しましたが、それでも全員にお会いすることは難しいのが正直なところです。

だからこそ、実際にお会いできる方とは、その時間を大切にしながら、お互いの想いをより丁寧に確かめ合いたいと考えています。
直接顔を合わせて話すことでこそ、言葉や表情の奥にある価値観が伝わりやすくなる。私たちはそう信じています。

効率を捨ててでも、この仕組みを実現したかった理由

最近は書類選考の代わりに AI 面接を導入する企業も増えています。確かに書類よりは、等身大のみなさんを知ることができる効率のよい方法でしょう。
それでもロート製薬は、仲間探しをAIに委ねない努力をしたいと考えました。

「ひとつでも多くESを出さなきゃ」
「すべてを読むわけにはいかないから、学歴やAIで絞ろう」
この構図こそが、学生のみなさんの負担を増やしているのではないか。そんな問題意識があります。

ロート製薬は、インターンやイベントなどリアルな接点を通じて、
本当にマッチする方と、想いを確かめ合う採用を大切にしています。
Entry Meet は、そのための小さな一歩です。
効率が良いとは言えません。でも、効率だけでは出会えない“ご縁”があると信じています。

“就活”という言葉のいらない未来へ

就職活動が長期化し、学業との両立が難しくなっている現状は、企業として見過ごせない課題です。

ただ、選考時期を後ろ倒しにすれば解決する問題ではありません。
本来、キャリアは特定の時期だけ考えるものではなく、日々の経験の中で育まれるものです。

社会人に話を聞く、企業を知る、自分を磨く——その積み重ねの中で、自分が貢献したい社会が自然と浮かび上がってくる
そんな状態が実現できれば、「就活」という言葉さえ必要なくなるかもしれません。

ロート製薬は「社会を支え、明日の世界を創る」ことを掲げ、「仕事を通じて自分自身をWell-beingにすること」を大切にしています。

もしこの note を読み、違和感を覚えたとしても、それでいいのです。
あなたがもっと自分らしく働ける場所が、ほかにあるかもしれないということだから。

私たちの採用活動が、みなさん一人ひとりが“働くことにワクワクできる社会”を創る一助となることを、心から願っています。