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hakoism
シフォンケーキは膨らませるな。
…と言うと、全国のシフォン職人さんに怒られそうですが。笑
でも、私は11年間シフォンケーキを焼き続けてきて、本気でそう思っています。
シフォンケーキを始めた頃は、誰でも「もっと膨らませたい」と思います。
私もそうでした。
型いっぱいまで膨らんだ日は、
「よっしゃーー!」
朝から一人でテンションが上がります。笑
初心者ほど、この気持ちはよく分かります。
でも、ある日気づきました。
膨らんだからといって、美味しいとは限らない。
シフォンケーキの美味しさは、高さではありません。
しっとり感。
口どけ。
弾力。
そして、気泡の均一さ。
全部のバランスです。
例えば、メレンゲを潰したくない一心で混ぜる回数を減らすとどうなるか。
確かに高く膨らむことがあります。
でも、その代わり、生地が均一に混ざらず、大きな気泡が残ったり、焼き縮みしたり、食感にムラが出たりします。
つまり、
高さを手に入れた代わりに、美味しさを手放していることがある。
これでは本末転倒です。
だから私は、生徒さんにも「膨らませましょう」とは言いません。
「美味しい食感を作りましょう。」
その結果として、ちょうどいい膨らみになる。
それが理想です。
実はこれ、商売も同じなんです。
売上だけ。
フォロワーだけ。
行列だけ。
一つだけを追いかけ始めると、どこかで大切なものを置いてきます。
シフォンケーキは、そのことを毎日教えてくれます。
……
とは言いながら、
型いっぱいに膨らんだ日は、
今でも心の中でガッツポーズしています。
職人って、そんなもんです。笑
