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睡眠と私 ―― 睡眠が嫌いだった私が、折り合いをつけるまで

「見えない不調と生きる」実践編として、 日々の中で続けてきたことを、少しずつ書き残してきました。 今日は、そのひとつの区切りになる記事です。

はじめに

「睡眠は大事」——そんな言葉は、きっと誰もが一度は聞いたことがあると思う。

でも、それが“できない”人もいる。

私はずっと、そうだった。

眠りたいのに眠れない。眠気があるのに、身体のどこかが拒む。寝る前になると、皮膚の下を虫が走るようなぞわぞわが始まることもあった。

「背中にスイッチがあればいいのに」
——本気でそう思っていた。

子どものころから続いていた苦手さは、大人になっても当たり前のようにそこにいて、“寝る”という行為そのものが怖くて、苦しくて、嫌いだった。

睡眠の本はいくつも読んだ。「睡眠が整えば、身体も心も変わる」という知識はわかっている。でも、知識があっても、そんな簡単なものではない。

そんな私が、長い時間をかけて眠りの迷路から抜け出し、気づけば「あれほど嫌いだった睡眠」と、今はうまく付き合えている。

この文章は、そこへ至るまでの物語です。



眠りに落ちるのが怖かった理由

私は子どものころから、いびきがうるさいと言われていた。ただ、肥満体型でもなく、家族から「息が止まってるよ」と指摘されたこともない。いびきをかくのは、「顎が小さいから仕方ないのかも」そんなふうに、自分の体質だと思い込んでいた。

昼間の眠気も、当時はそこまで自覚していなかった。今思えば、カフェインやエナジードリンクで誤魔化していただけだったのだと思う。

けれど、私には“典型的な無呼吸”とは少し違う、もうひとつの大きな違和感があった。

眠たくて、意識がふっと沈んでいく瞬間——そこで、身体がビクッと跳ねて急に目が覚めてしまうのだ。

寝落ちしそうになるたびに、反射的に覚醒する。その一瞬で眠気が途切れてしまい、“寝つけないこと”そのものが、毎晩とても大きなストレスだった。

自律神経失調症を指摘された頃、改めて睡眠について調べるようになり、ずっと気になっていた「いびき」もまた、深いところで影響しているのではないかと気づき始めた。

「夜中に呼吸ができていないのかもしれない」「このいびきが、眠れなさや疲労感につながっているのでは?」

そう思うようになり、自分の睡眠を真正面から見つめ始めた。


いびきをどうにかしたいと考え始めた時期

いびきを少しでも減らしたくて、枕を変えたり、横向きで寝るようにしたりと、できる工夫は一通り試していた。

けれど、根本的には何も変わらなかった。


Bスポット治療にも手を伸ばした

あるときテレビで、上咽頭の慢性炎症を抑える「Bスポット治療」が、自律神経の改善に良いという話題を見た。

上咽頭には迷走神経が関わっている。そこを刺激することで副交感神経が高まり、睡眠にも良い影響がある——と言われていた。

「いびきをかくとき、上咽頭に負担がかかるのでは?」そう考え、試してみることにした。

実際に受けてみると、痛みはあるものの我慢できる程度だった。ただ、私の場合は大きな変化を感じるものではなかった。


ナステントとの出会い

ナステントは鼻に細い管を通して気道を確保する、ワンデーコンタクトのようなアイテムだ。

呼吸が通る感覚はあり、実際にいびきは明らかに軽くなった。
「しばらく続けたほうがいいのかも」と、継続の必要性も感じていた。

ただ、装着時の負担感が思ったより強く、費用面のこともあり、「これは根本から調べたほうがいいのでは」という思いが、自然と芽生えるようになった。


検査と診断

睡眠外来で検査を受けると、結果は明確だった。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)、周期性四肢運動障害(PLMD)。

いびきはひどかったが、まさか自分が無呼吸とは…と驚いた。さらに、周期性四肢運動障害は初耳で、少し恐怖すら感じた。


睡眠時無呼吸症候群とは

眠っている間に呼吸が止まり、酸素不足が生じ、睡眠が分断される状態。長期的には、高血圧・心血管疾患・不整脈・糖尿病との関連が言われている。


周期性四肢運動障害とは

睡眠中に脚がピクッと動くことで、睡眠が細かく途切れる状態。寝る前のむずむず(レストレスレッグス)が伴う場合も多い。

この症状があると、睡眠が細かく途切れやすくなり、結果的に疲れが抜けにくい状態につながりやすい。


思い返すと子どものころからあった症状

今思えば、これらの違和感は子どものころから続いていたものだった。

眠りに落ちかけると目が覚めてしまうことも、脚のむずむずや不快感も、当時は「眠りが苦手な体質だから」と受け止めていた。

病名がつく症状だとは思いもせず、不調の理由を深く考えることもなかった。

あとになって診断を受け、はじめて「あれも、これもつながっていたのかもしれない」と気づいた。


ここから先は、完璧な答えではなく、私なりに睡眠と折り合いをつけてきた過程を残します。



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治療編(私の場合)

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