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ガラス瓶の中で、ゆっくり育つ夏。- 青梅と砂糖の音 -
こんにちは。ルーシーです。
6月の半ば。八百屋さんの店先に、まるまるとした青梅が並び始めました。ぷっくりとつややかな若い緑色を見ていると、これから来る夏の入り口に立っているような気持ちになります。今年も季節と一緒に、ガラス瓶の中で夏を育てる準備を始めることにしました。
朝、きれいに磨いた背の高いガラス瓶をキッチンのいちばん明るい場所に並べます。透明な瓶に朝の光が反射して、まだ何も入っていないのに何かが起きそうな予感がする。瓶は待っているときがいちばん綺麗なのかもしれません。
青梅をボウルの水へひとつずつそっと放します。冷たい水の中で青い実が静かに転がる音。手のひらで包んだときのひんやりした感触。竹串で軸を取りながら小さなつぶつぶの表面を見ていると、これが数か月後には琥珀色のシロップになることが毎年不思議で仕方ありません。
水気を丁寧に拭き、瓶の中へ青梅と氷砂糖を交互に重ねていきます。透明な氷砂糖の角がぶつかる、小さく高い音がキッチンに響く。最後にきゅっと蓋を閉めて瓶を両手で抱えると、まだ冷たい青い香りがこちらにも少しだけ伝わってきました。
これからしばらくは、毎日この瓶を一度だけくるりと回します。中の景色は日に日に変わっていく。何かを仕込む時間は、待つことそのものが楽しみになるんですよね。
仕上がるころには、きっと本格的な夏。そのころのわたしに「お疲れさま」と冷たい一杯を渡してあげるための、6月の小さな儀式でした。
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