②47都道府県を巡って実感した「日本の自然」の豊かさ|世界と比べてわかった、この国の特異性
シリーズ第2回の記事です。
先週末の滋賀県(びわ湖)旅行をもって、日本全国47都道府県に旅行する(宿泊を伴う)する経験を完了しました。その経験を終えて改めて感じたのは、この国の「自然の豊かさ」です。
特定の観光地だけでなく、どの県にも心を癒すような山や川、湖や海があります。「自然とともにある暮らし」が、先進国としてはめずらしく日常に混ざっているのだと思いました。
■ 山と海、地域ごとに異なる日本の自然の顔
3000mを超える立山連峰で有名な富山県や岐阜県の山間の村は、朝、山背に霧がかかり、その景色が時計のように変わっていくのを目の当たりにします。

一方、瀬戸内海や九州の海岸線の街では波音がずっと背景にあり、海に沈む夕陽にほうけとしてしまうような瞬間もありました。
富山県には山岳地もあれば、「天然のいけす」とも呼ばれるほど魚種が豊富な富山湾があり、長崎県には、雲仙岳もあれば、古くから海外への出入り口となっていた長崎港や美しい島々がありと、海と山に囲まれた県もあります。
それぞれの地に住む人々は、その景色を当たり前のものとして生きていますが、旅人としてそこに宿まると、その近さと息遠さをあらためて実感することになります。
■ 自然は美しいだけじゃない、暮らしを支える「生活インフラ」としての顔
自然は美しさや病みだけではなく、生活を支えるインフラでもあります。
たとえば、信州の山間部では湯泉や泄水を使った生活温泉や洗濯用水が常識として利用され、北海道の農村では風や地熱を活かした小規模な発電も行われています。
自然に囲まれることは美しさだけではなく、それに頼ること、そのゆれも認めて生きることだと思います。
■ 世界と比べてわかった、日本の自然が持つ「特異性」
世界に目を向けると、日本のように「高山、低山、川、湖、海」がバランスよく配され、それらが生活圏と近接している国は、実はほとんどありません。
ドイツの学生とともに山を登ったことがありますが、その時、彼は「ドイツには高い山がないんだ。日本はうらやましい」と言っていました。※ドイツは国土全体が平野や丘陵で3千m級の山はありません。
かつて訪れたブータンは、全ての自然が美しく、平和を感じられる素晴らしい山国でしたが、海は遠く、食事も野菜が主体で、日本の刺身が恂しくなりました。

エジプトは乾燥した気候で、砂漠が国土の大半を占めています。やはり日本人としては、緑がない場というのは「心の潤い」が足りなく感じられました。一週間程度訪れる分には耐えられますが、生活するというのは厳しいなと思いました。
オーストラリアも自然が豊かな国ですが、都市と都市の間が想像以上に遠く、その間には「何もない地帯」が続きます。
■ 景色が飽きない!“移動が楽しい”日本という国
その点、日本はとても不思議です。電車や車での移動中も、風景が毎日のように変わり、退屈しません。北の雪国から南の幸島まで、気候帯がまるごと見られるような国土の形も、ある意味での大きな豊かさでしょう。
また、高山だけでなく、整備された小さな野山もこの国の自然の特徴の一つです。夜明けに日の出を見るためだけに近場の山に登る人がいる。そんな「止めどなく近すぎる自然」は、実はとても珍しい環境なのでしょう。

■ 日常では気づきにくい、日本の自然が持つ真の豊かさ
日々の暮らしの中では見落としがちなこと。それが、旅を通じて見えることはよくあります。
自然があるから豊かなのではなく、自然とともに生きる文化があるから豊かなのだと、47都道府県を巡る中で感じました。
移動しながらすら、心がうごかされる景色に囲まれるこの国土は、悪くないな、と。
以上、お読みいただきありがとうございました。
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