名古屋の全公立小学校に置いてある。大人があまり知らない歴史TCG「Hi!story」が面白い
犬山城。
かつて日本で唯一の個人所有の城であり、三国志ファンには有名な白帝城になぞらえられた城です。
なんで白帝城なのかは木曽川の川べりにあるのが、長江沿いにある本家白帝城に似ているかららしいけど、スケール感から考えるとかなり謎。
しかもなぜかきびだんごまで売っている。
桃太郎といえば岡山だろーというのが共通見解だと思うけど、犬山には桃太郎神社があり、桃太郎の伝承の地の一つとなっていて、きびだんごも推しているのです。
個人的にはどう考えても岡山のほうが妥当だと思う。
犬山だと鬼ヶ島が可児川の可児駅の近くになるらしいけど、ほぼ陸続きに近いからそもそも島は盛りすぎである。
多分はるか昔に商売上手な誰かが仕込んだものが伝承となり説となったんだろう。
だって犬山だぞ。確かに猿もいるけど……。
そんな犬山城に久しぶり(10年ぶり以上?)に行ってきました。
なぜなら「Hi!story(ハイスト)」の犬山城限定商品「犬山の白帝城」が販売されているからです。
いやー、子供の歴史の勉強という名目でカードが買えるハイストは素晴らしい!

売店へ行ってみると、僕たち以外にもわりと買い求めに来ている家族連れの姿がちらほら。
「取りあえずこれを一箱と——」と子供と話しているパパの声が。
ちなみにふつーにパック売りしてます。
箱買い前提とは剛毅なお父さんだぜ!
ちなみに僕は6パックだけ買ったら15種コンプした。
ラッキー!
織田信長とナポレオンを戦わせる
Hi!storyをものすごく雑に説明すると、
歴史上の人物で戦うTCGです。
織田信長。 徳川家康。 ナポレオン。 坂本龍馬。
武将や政治家だけではなく、芸術家や学者までカードになっています。
時代も国も関係ありません。
「ナポレオンと織田信長が戦ったら?」
という、歴史好きなら一度くらい考えたことがありそうな妄想を、そのままカードゲームにしています。 つまり神話キャラの出てこないFGO!妖怪は出てくるけどな!
そのままだとおっさんしかでてこないので、スクナとかサトリとかの妖怪などを女にすることでカバー。
それでも8割はおっさん!(イケメンもいるけど)
僕は『三國志14』を800時間くらいやっているタイプの人間なので、歴史上の人物を戦わせるゲームには極めて弱い。
人類は昔から、
「関羽と呂布はどっちが強いの?」
「信長と曹操が戦ったら?」
「ナポレオンに戦国武将ぶつけたらどうなる?」
みたいな、高尚な思考実験をしてきました。
Hi!storyは、その人類の崇高な営みをカードゲームにしています。
素晴らしいことです。
しかも、このゲーム。
それ以外にも従来のカードゲームと決定的に違う点があるのです。
名古屋市の全公立小学校に置いてある
Hi!storyは2026年4月、名古屋市内にある全公立小学校260校の5・6年生、合計1233学級へ「日本の歴史 オールスター合戦」を2箱ずつ無償提供しました。
しかも教育委員会を通じて、です。
さらっと書きましたが、これ相当すごいよね。
新興の、しかもカードゲームです。
ポケモンカードでも遊戯王でもデュエル・マスターズでもありません。
そのカードゲームが、
小学校に置いてある。
しかも名古屋市の公立小学校全部です。
(ちなみに他の市にもあったりする。愛知はハイストの国)
ビジネスとして新しいTCGを作ったとき、一番困るのは何でしょう。
ルールでしょうか。 カードデザインでしょうか。 大会運営でしょうか。
もちろん全部大事です。
でも、その前に巨大な問題があります。
そもそも誰もそのゲームを知らない。
カードゲーム売り場へ行けば、すでに巨大なタイトルが何個も並んでいます。
プレイヤーの時間も財布も有限です。
そんな場所に新しいTCGを持っていって、
「僕たちも面白いゲームを作りました!」
と言っても、まあ大変です。
ところがHi!storyは違う。
学校で、無償でプレイできる。
子供に広告するのではなく、歴史教材として入りこむ
普通のカードゲームを学校へ持っていっても、
「なぜ学校で市販のゲームをやれるように?」
となるでしょう。
ところがHi!storyの題材は歴史です。
歴史上の人物がカードになり、公式側も授業前の予習や授業後の復習など、歴史学習との併用を想定しています。
つまり、
ゲーム会社から見ると「新規ユーザーとの接点」。
子供から見ると「カードゲーム」。
学校から見ると「歴史に興味を持たせる教材」。
親から見ると「遊びながら歴史に触れられるもの」。
全部違う理由で、同じ商品に価値がある。
例えば名古屋で小学生がHi!storyに触れたとします。
数か月後、家族で犬山城へ行く。
売店を見る。
「あ、小学校にあったやつだ」
そしてそこには犬山城でしか買えないカードがある。
欲しくなる。
めちゃくちゃ自然です。
城の限定カードという仕組み
Hi!storyは2026年から、名古屋城と犬山城で現地限定商品を販売しています。
犬山城なら「犬山の白帝城」。 名古屋城なら「名古屋の金鯱城」。
その土地にゆかりのある人物や歴史をカード化して、現地で販売する。
これ、単なるご当地グッズとは少し違います。
普通のお土産なら、
「犬山城へ行った記念に買いました」
で終わります。
でもTCGなら、そのカードを持ち帰ってデッキに入れられる。
観光の記憶が、そのままゲームの資産になる。
逆も成立します。
「このカードが欲しい」
↓
「犬山城へ行こう」
↓
「せっかく来たから城も見よう」
ここが上手いところで、両方とも入場後のお土産屋でしか買えません。
入場料払って入ったら城もついでに見てくよね。
ゲームが観光客を連れてくる。
観光地がゲームにコンテンツを提供する。
カードゲーム会社には販売場所とIPが増える。
地域側には人が来る理由が増える。
僕自身まんまと、
「限定カード欲しい」
という理由で犬山城まで行っています。
実証済みです。
これはカードを売っているだけなのか
Hi!story公式は法人・自治体向けページで、学校だけではなく、博物館や城郭、地域文化振興での活用も明確に打ち出しています。
歴史という巨大な共有IPを使って、
ゲーム 教育 自治体 観光 史跡 地域の歴史
を接続しようとしている。
そして、この構造の一番怖いところは学校です。
今年小学5年生の子供がHi!storyに触れる。
来年も新しい小学5年生が触れる。
その次の年も触れる。
これを何年も続けたらどうなるでしょう。
ある地域の子供たちにとって、
「カードゲーム? ああ、ハイストね」
という状態が生まれる可能性があります。
新興TCG最大の問題だった、
「そもそも知られていない」
を、時間をかけて根本から消してしまう。
もちろん学校へ置いたからといって、全員がプレイヤーになるわけではありません。
犬山城で僕が見かけた購入者が学校導入によってHi!storyを知ったのかも分かりません。
でも、
「新しいカードゲームをどうやって普及させる?」
という問いに対して、
「学校に置けるように作りました」
という答えを実際に形にしているのは、画期的だと思います。
最強選手権は人類の浪漫
誰が最強か。
古代ローマのコロセウムから現代の格闘技まで、この問いは人類普遍の問いです。
令和のご時世に最強王図鑑がシリーズでミリオン越えていることがそれを証明してます。
というわけで、人類普遍の欲求に則り今ここに
Hi!story普及委員会を勝手に設立します。
現在の委員数は一名です。
公式からは何も頼まれていません。
よろしくお願いします!


