人の悩みは「市場」なのだろうか――「AI×占い」を見て感じた違和感
皆さん、こんにちは。
HSP×アンチ東大主義の、
@おはようございますです。
科学が大きく発達した現代でも、占いはなくなりません。
朝のテレビ番組を見れば、星座占いが流れていたりします。
僕も中学生の頃、朝のニュース番組で星座占いを見ていました。
「今日は何位かな」
そんな軽い気持ちで見ていた記憶があります。
かつては血液型によって人の性格を分類するような本が話題になったこともありました。
占いを信じる人もいる。
信じない人もいる。
娯楽として楽しむ人もいる。
僕自身、占いそのものについて、
「信じるべきだ」
とも、
「信じてはいけない」
とも言うつもりはありません。
ただ先日、ある動画を見ていて、少し引っかかることがありました。
テーマは、
「AI×占い」
でした。
「市場規模が大きいから参入する」
動画では、占いには大きな市場があるという話がされていました。
そこにAIを組み合わせる。
AIを使って占いの文章などを作れば、効率よくサービスを提供できる。
そして、
「初月で〇万円」
といった実績も紹介されていました。
それを一つのビジネスチャンスとして捉えているようでした。
僕は、それを見ながら少し首をかしげました。
なんとなく、後味の悪いものが残ったのです。
でも、
「占いでお金を取るなんてけしからん」
と言いたいわけではありません。
そもそも、そんなことを言えば僕自身にも返ってきます。
僕も文章を書いて、お金をいただいているからです。
僕だって、人の悩みからお金をいただいている
僕はnoteで有料記事を書いています。
仕事がうまくいかない。
人間関係で疲れている。
勉強について悩んでいる。
生きづらさを抱えている。
そんな人に向けて文章を書くことがあります。
その中には無料の記事もありますし、有料の記事もあります。
つまり僕だって、
「人の悩みを少しでも軽くするもの」に値段をつけている
わけです。
そう考えれば、
「悩んでいる人からお金を取るなんておかしい」
という批判を僕がするのは、自家撞着になってしまいます。
カウンセラーも相談を仕事にしています。
弁護士も困っている人から相談料を受け取ります。
医療も、教育も、キャリア相談もそうでしょう。
人が困っているところには、しばしば仕事が生まれます。
それ自体を悪いことだとは、僕は思いません。
では、僕が「AI×占い」の動画を見て感じた違和感は、一体何だったのでしょう。
「悩みを解決する」と「悩みを利用する」の境目
考えているうちに、一つの違いに行き当たりました。
それは、
悩んでいる人を「助けたい相手」として見るのか、「収益化できる市場」として見るのか
という違いです。
もちろん現実の商売では、そんなにきれいに二つに分けられないでしょう。
人の役に立ちたい。
でも生活するためには利益も必要だ。
この二つは普通に両立します。
僕だって、自分の記事を読んでもらいたいと思います。
有料記事が売れれば嬉しいです。
もっと売れたらいいな、と考えることもあります。
だから、
「お金を儲けようと考えた時点で悪い」
とは思いません。
僕が引っかかったのは、そこではないのです。
占いを求める人の中には、悩んでいる人もいる
占いを利用する人を一括りにはできません。
友達同士で楽しむ人もいるでしょう。
今日の運勢を見て、
「ラッキーカラーは青か」
と楽しんで終わる人もいるでしょう。
一方で、かなり深刻な悩みを抱えた状態で占いを訪れる人もいるのではないでしょうか。
恋人との関係に悩んでいる。
仕事を辞めようか迷っている。
将来が怖い。
大切な決断を前にしている。
誰かに話を聞いてほしい。
そんなとき、
「自分では答えを出せないから、何かに答えを教えてほしい」
と思うこともあるでしょう。
だからこそ、占いを仕事にする側には、少し慎重さが必要なのではないかと僕は思います。
AIを使うこと自体が悪いわけではない
ここも誤解されたくないところです。
僕は、
「占いにAIを使うことが悪い」
と言いたいわけではありません。
僕自身、AIを日常的に使っています。
数学について相談することもあります。
考えを整理するための壁打ち相手として使うこともあります。
占い師がAIを使って文章を整理したり、仕事を効率化したりすること自体は、それだけで問題だとは思いません。
AIは道具です。
問題になるとすれば、その道具を何のために使うのかです。
一人ひとりの相談者に向き合うためにAIで作業時間を減らすのか。
それとも、
「AIなら大量に作れる」
「占い市場は大きい」
「まだ参入できる」
という発想から始めるのか。
同じ「AI×占い」でも、僕にはずいぶん違って見えます。
本当にその人のためなら、「もう来なくて大丈夫」と言えるだろうか
ここで少し意地の悪い問いを考えてみました。
ある人が何度も占いを利用しているとします。
でも、少しずつ悩みが解決して、自分で決断できるようになってきた。
そんなとき、
「もう占いに頼らなくても大丈夫ですよ」
と言えるでしょうか。
商売だけを考えれば、また来てもらったほうがいい。
リピーターになってもらったほうが売上になります。
でも、その人自身のことだけを考えれば、もう利用しなくてもいい状態になることが、一つの望ましい結末かもしれません。
これは占いだけの問題ではありません。
僕の有料記事だって同じです。
僕の記事を読んで何かをつかみ、
「もうこのテーマの記事を買わなくても、自分で考えられる」
となったのなら、それは僕にとって売上が一つ減ることになります。
でも読者にとっては、良いことかもしれません。
商売をしている以上、この矛盾から完全に自由になることは難しいのでしょう。
だからこそ、
「相手のため」と「自分の売上」の境界を、ときどき自分で問い直す必要がある
のではないかと思います。
人の弱さを利用すれば、いくらでも売れるのかもしれない
人には不安があります。
将来を知りたい。
失敗したくない。
誰かに認めてもらいたい。
「あなたは大丈夫です」
と言ってほしい。
こうした気持ちは、僕にもあります。
そして商売では、人間のそうした心理を利用することもできます。
「今しかありません」
「知らないと損します」
「このままだと手遅れになります」
と不安を刺激する。
そのうえで、
「でも、この商品を買えば大丈夫です」
と救いを提示する。
これは、とても強い売り方でしょう。
だからこそ僕は怖いのです。
人間の弱いところは、お金に換えようと思えば換えられてしまう。
占いに限った話ではありません。
自己啓発でも、
情報商材でも、
恋愛相談でも、
そして僕が書いている有料記事でも、
同じ問題は起こり得ます。
僕自身にも向けている問い
だから今回の記事は、
「AI占いをやっている人は間違っている」
と批判するために書いているわけではありません。
むしろ、半分くらいは自分自身に向けて書いています。
僕も有料記事を売っています。
売れれば嬉しい。
売れなければ、
「どうすれば売れるんだろう」
と考えます。
タイトルを工夫する。
価格を考える。
読者が何に悩んでいるのかを考える。
そこまでは商売として自然なことだと思っています。
でも、その先で、
「この人の不安をもっと刺激すれば買ってくれるかもしれない」
という方向へ進んでしまったらどうでしょう。
僕は、そこで一度立ち止まりたい。
「売れるかどうか」だけではなく、
「これを読んだ人にとって、本当にプラスになるだろうか」
という問いを残しておきたいのです。
「市場」の向こう側には、人がいる
ビジネスについて調べていると、
「市場規模」
「ターゲット」
「顧客単価」
「リピート率」
という言葉が出てきます。
どれも商売を考えるうえでは必要な言葉なのでしょう。
でも、その数字の向こう側には人がいます。
一人ひとりに生活があり、
悩みがあり、
不安があり、
その人なりの事情があります。
だから僕は、
人の悩みを解決することでお金をもらうことと、人の悩みそのものを儲けるための材料として見ることは、同じではない
と思っています。
ただ、その境界線は簡単には引けません。
僕自身も、その線のこちら側に必ずいられるとは言い切れません。
だから、ときどき考えたいのです。
自分はいま、
読者の悩みを軽くするために文章を書いているのか。
それとも、
読者の悩みを利用して売ろうとしているのか。
人の悩みは「市場」なのだろうか
AI×占いの動画を見たとき、僕が感じた後味の悪さ。
最初は、その正体がよく分かりませんでした。
でも考えていくうちに、
僕が引っかかっていたのは占いでも、AIでもなかったのかもしれないと思うようになりました。
人の悩みを見たとき、最初に「これは儲かる市場だ」と考えることへの違和感。
そこだったのかもしれません。
もちろん、仕事にはお金が必要です。
人を助ける仕事をする人にも生活があります。
利益を得ることそのものを否定したら、仕事として続けられなくなります。
だから僕は、
「善意なら無料でやるべきだ」
とも思いません。
お金をいただきながら人の役に立つことは、十分にあり得ます。
問題はおそらく、お金をもらうか、もらわないかではありません。
自分の利益と相手の利益がぶつかったとき、どちらを見るのか。
そして、
相手の不安を減らすことで利益を得ようとしているのか、不安を増やすことで利益を得ようとしているのか。
そこには、大きな違いがあるように僕は思います。
そしてこれは、AI占いをしている人だけに向けた問いではありません。
有料記事を書いている僕自身にも向けた問いです。
人の悩みを扱いながら、お金をいただく。
そのこと自体を僕は否定しません。
だからこそ、
「売れるなら何をしてもいいわけではない」
という感覚だけは、忘れずにいたいと思っています。
どうでしょうか。
@おはようございますでした。
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