製造業の営業課長、初めてのアメリカで打ちのめされてきた話【第2回】Googleの前で感じた、日本人がいない恐怖
どうも、こーたんです。
シリーズ第2回は、AppleとGoogleのビジターセンターを訪問した話です。
正直、この日の体験が今回の出張で一番「打ちのめされた」瞬間だったかもしれません。技術の話ではなく、もっと根っこの部分で。
まずはAppleへ
2日目の午後、上司と一緒にAppleのビジターセンターへ向かいました。

外観や展示を見て回ったんですが、ここで最初に感じたのは「あれ?」という違和感でした。
ビジターセンターにいるのは、いわゆる"アメリカ人"というイメージの人たちではなくて、中華系、韓国系の観光客が多かったんです。カフェや屋上テラスには、インド系の方がMacBookを開いて、AirPodsでビデオ通話をしている姿がありました。
まあ、シリコンバレーだしそういうものか、と。この時点では、そこまで深く考えていませんでした。
そして、Googleへ
Appleを見た後、そのままGoogleのビジターセンターへ。

ここでも展示を見て回ったんですが、僕の目に入ったのは展示そのものよりも、ビジターセンターの周りを歩いている人たちでした。
中華系の4人組。韓国系の8人くらいのグループ。インド系の若者たち。みんな20代くらいの学生で、楽しそうに街を歩いていました。
ただ、楽しそうに歩いているだけ。本当にそれだけの光景です。
でも、僕はこの光景を見て、背筋が冷たくなりました。
この中に、日本人が一人もいない。
AppleにもGoogleにもいなかった。僕が見た限り、日本人は僕だけでした。
「コミュニティの中にいない」ということ
僕は海外出張で5か国を回ってきましたが、英語がペラペラなわけでもないし、ITの専門家でもありません。自分のことを「雑魚」だと思っています。
その雑魚の僕でも、一瞬で気づけるレベルで、ここには日本人がいなかった。
なぜこれが怖いのか。
AppleやGoogleはIT企業です。ビジターセンターの周りを歩いていた若者たちは、おそらくエンジニア志望の学生たちでしょう。彼らは今、同じ国の仲間とコミュニティを作って、シリコンバレーという場所で繋がりを築いている。
今はただの学生かもしれません。でも、この中から次のスタートアップの創業者が出てくるかもしれない。次のユニコーン企業を作る人が出てくるかもしれない。
そのとき、学生時代に一緒に歩いていた仲間のことを、絶対に大事にしますよね。
投資するなら、昔から知っている仲間のところへ。採用するなら、信頼できるコミュニティの中から。ビジネスの相談をするなら、同じ釜の飯を食った相手に。
それが人間として自然なことです。
でも、そのコミュニティの中に、日本人がいないんです。
中華系のコミュニティがある。韓国系のコミュニティがある。インド系のコミュニティがある。彼らは今この瞬間に、未来のネットワークを作っている。
日本人は、そのネットワークの外にいる。
次の時代の新興企業が生まれるとき、日本はそのスタートラインにすら立てていない可能性がある。そう思ったら、怖くなりました。
僕に何ができるのか
正直、僕はただの製造業の営業課長です。この状況を一人でどうにかできるとは思っていません。
でも、少なくともこの光景を見て、感じたことは発信できる。
日本にいると「シリコンバレーはすごいらしい」というのは情報として知っていても、実感がない。GoogleやAppleのビジターセンターの前で、日本人以外の若者たちがコミュニティを作って楽しそうに歩いている光景を実際に見たときの、あの焦燥感は、現地に行かないと分からないものでした。
だからこそ、この記事を書いています。
もし今これを読んでいる方の中に、お子さんがいたり、若い後輩がいたりするなら、一つだけ伝えたいことがあります。
海外に出る機会があるなら、出た方がいい。
留学でも、出張でも、旅行でも。とにかく現地の空気を吸って、自分の目で見ること。コミュニティの中に入ること。それが、10年後20年後の日本にとって、ものすごく大事なことだと思いました。
偉そうなことを言えるような人間ではないですが、あの光景を見た以上、黙ってはいられなかったです。

次回は、5か国出張してきた僕が唯一「夜に出歩けない」と感じた国について書きます。
▶ 第3回:5か国出張してきた僕が、唯一「夜に出歩けない」と感じた国(来週土曜更新)

