ドキュメント映画「マター・オブ・タイム」でEB(表皮水泡症)を知った!
前回に岩木一麻さんの「時限感染 殺戮のマトリョーシカ 」のことを書きました。この小説の大きなテーマに「希少疾患(レアディジーズ)の薬の開発」のことがありました。小説の中では、子供が「ポンペ病」という希少疾患にかかり、親がその病気の薬を開発することを描いた映画「小さな命が呼ぶとき」のことを初めて知りました。でもNETFLIXで探すとこの「小さな命が呼ぶとき」はありませんでした。ちなみにこの映画は2010年制作のハリソンフォードもでているアメリカ映画でしたが・・
それでNETFLIXでたまたま見つけたのが、この「マター・オブ・タイム 希望を歌にのせて」という2025年のアメリカのドキュメント映画でした。この映画も希少疾患で難病の「EB(表皮水泡症)」という先天性の疾患を扱った映画です。

ある記事では、「皮膚を構成する表皮と真皮をつなぐタンパク質が欠損しているため、わずかな刺激で皮膚が水ぶくれ(水疱)になってしまう先天性疾患」とあります。患者さんの病状はこの映画で出てきます。
歌手のエディ・ヴェダーさんが支援している、この難病の子供たちを救うためのコンサートの情景が出てきて、医療者、患者と家族のコミュニティの様子が紹介されます。エディ・ヴェダーさんはじめ、支援者の今までの活動が紹介され、この治療薬を開発している台湾出身のドクターにもファーカスされて、開発された治療薬もでてきます。でもこの疾病の根絶までには、まだまだ長いのですね。(ごめんなさい、私はエディ・ヴェダーさんは知りませんでしたが、ビッグネームなのです)
それにしてもこのような病気があることを知ることが第一歩だと思いますので、この映画はその普及のためなのですね。
「希少疾患(レアディジーズ)の薬の開発」はまず世の中の理解、知ってもらうことから始まり、この映画では、有名な歌手のエディ・ヴェダーさんが広告塔として先頭に立っているのですね。コンサートでの患者と家族をエディ・ヴェダーさん自身が患者の名前で紹介するシーンは感動しました。
所謂ビッグネームが果たす役割の一つの方法なのでしょう。こういうのはぜひ、他の希少疾患でもどんどん続いてほしいですね。
知ってもらうことの次には資金でしょうね。この映画では金額まで出てきませんでしたが、アメリカの場合はきっと個人の寄付も結構あるのでしょうね。税制の違いもあると思いますが、日本でも「希少疾患(レアディジーズ)の薬の開発」への寄付が集まりやすいような仕組みがあるのでしょうか。なければ何かすべきと思いますね。
親戚や知人にこの「希少疾患(レアディジーズ)」の家族がいる場合はこの映画でもそうですが、本当に困っていると思います。
この映画の途中でその闘病の様子が出てきて、コンサート会場で紹介された患者の17歳の少年と31歳の画家の女性がいました。でも映画の最後でこのコンサート後に亡くなったということが語られました。驚愕しました。ご冥福をお祈りします。この病気の場合には、いくつかのパターンがあって手や足が壊死してしまう患者さんがいて、寿命が短いのです。患者にとっては時間がないのです。それが「マター・オブ・タイム」なのでしょう。
この患者さんたちのことを思うと、前立腺がんなどはなんでもないと思いました。
また、私のことに関して言えば、私は、一時的ストーマ(人工肛門)を昨年10か月間経験しました。ストーマという言葉もほとんど理解されていないと思いましたし、人工肛門のこと、特に患者の苦しみをじっくり知る機会もほとんどないと思いました。あの「オストメイトマーク」もほとんどの人は知りませんでしたし。オストメイトは全国に20万人以上も日本にはいるのにです。
前立腺がんに関しては、罹患者の数も多くて資金が集まりやすいのですね。その結果、5年、10年生存率も高く、私もその恩恵にあずかっているわけです。でも希少疾患の場合はそういうわけには行きません。
最後に、この映画で難病のEB(表皮水泡症)の外国の子供達を養子にして育てられている米国人のことが多くでてきました。米国の懐の深さを感じました。
ドキュメント映画としてはよくできています。GOODです。多くの人が見て、まずはこの病気のことを知ってほしいと思いました。★★★★
