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業務効率化の罠。「まずはAIに聞いて」と丸投げする人が見落としている、仕事で一番大事なこと。

こんにちは、佐藤です。
システム開発部署でプロジェクトマネージャー(PM)をやっている27歳です。

うちの会社では最近、「AIを使って業務効率化をしていこう!」という動きが全社的に加速しています。
僕自身もAI開発に携わっている身として、素晴らしい流れだとは思うのですが……今日、社内で「間違ったAI導入の典型例」みたいな出来事を目の当たりにしました。

「私たちの時間を奪わないで」というスタンス

事の発端は、社内システムのカスタマーサポート(CS)を担っている部署の動きです。
彼らは普段、社内ユーザーからの「この機能ってどう使うの?」といった質問に答える役割を持っています。これまではGoogleフォームで質問を受け付け、チャットツールで人間が返信していました。
しかし最近、彼らは過去のQ&AデータをすべてNotebookLM(GoogleのAIツール)に読み込ませ、業務フローをこう変えました。
「私たちに質問する前に、まずはこのAIに聞いてください。それでも分からなかった場合だけ、直接質問してください」
CS部署の中には「同じような質問に答える無駄な時間をなくしたい!」と強く主張する人がいて、このフローが導入されたようです。
言いたいことは痛いほど分かります。自分の業務を効率化したいというモチベーション自体は正しい。
でも、この仕組みは現在、見事に破綻(バグ)しています。

AIリテラシーの壁と、悪循環

理由はシンプルです。
社内のユーザーの大半は、AIへの「質問の仕方(プロンプト)」に慣れていないからです。
AIに詳しい人なら「〇〇の条件で、△△の手順を教えて」と的確に指示を出せますが、不慣れな人は「〇〇が動かない」といったフワッとした質問を投げます。当然、AIからはトンチンカンな回答が返ってきます。
結果どうなるか。
ユーザーは「AI使えねーな」とストレスを抱えたまま、結局CS部署に直接質問を投げることになります。CS側も「なんでAIに聞かないの!」とイライラする。
誰も得をしない、ギスギスした悪循環が生まれていました。
仕事において一番大事なのは「関係性の維持」
この様子を見て、僕はPMとして強烈に反省し、学びました。
「自分の業務を効率化すること」と「相手との良好な関係を維持すること」、仕事においては後者の方が圧倒的に重要だということです。
自分たちだけが楽になるシステム(Win-Lose)は、絶対に長続きしません。
ユーザーが「気持ちよくAIを使える導線」や「質問の仕方のテンプレ」を用意するなど、相手にとっても良い環境(Win-Win)をデザインできて初めて、真の業務効率化と言えます。
ましてや今は、AIを使える人と使えない人の「リテラシーの格差」がめちゃくちゃ大きい過渡期です。
「AIなんだから、いい感じに答えてくれるでしょ」と丸投げするのは、システムを作る側のエゴでしかありません。
技術やAIがどれだけ進化しても、最後に仕事を進めるのは「人と人との関係性」です。
AI開発を推進する立場として、この「人間関係の維持」という大前提だけは絶対に見落とさないようにしようと、強く心に誓った出来事でした。

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