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ファスト中華の悲劇

最近、暇なのでウォーキングがてらあちこちの商店街をウロウロしている。
一昔前までは個人商店が多く、個性的なお店ばかりで楽しかったのに、今はどこもチェーン店ばかり。
昔ながらの町の定食屋さんは姿を消し、代わって乱立し始めたのが、餃子を冠にしたファスト中華店。
学生さんは安くがっつり食べられるし、餃子ってあまりハズレはないし、あればあったで、まあ重宝する店ではある。

んがっ。
先日、とんでもない大ハズレを引き当ててしまった。

日曜日の午後、亭主が炒飯を食べたいというので、とあるファスト中華店に入った。
暑かったので、まずは餃子と生ビールのセット、あとはつまみになりそうなものを2品注文。

ほどなく、ビールと餃子が運ばれてきた。
表面がかりっと焼けて美味しそうな餃子。
早速、一つ食べてみると、すぐに違和感を覚えた。
中の餡、ちょっとすえた匂いがする。
これはこういう味なのか?
テーブルのラー油も辛味がなく、やはり古くなった油の匂い。

はっきりいって、クソ不味い。

とはいえ、あからさまに残すのも悪いし、物価高のご時世、やはりもったいない。

仕方なく、6個あった餃子を亭主と半分ずつ、なんとかビールで流し込む。

ほかの料理もよろしくない。
酢豚は全く酸味が効いてないし、出来合い感満載のおつまみセットのチャーシューは乾いてるし、どれもこれも最悪だ。
結局、炒飯を注文することなく店を出て、口直しにドトールでアイスコーヒーを飲んだ。

悲劇は、日付が変わった頃に幕を開けた。

胸焼けと胃の不快感で、私は目を覚ました。

これは、一度吐いてしまわなければダメなやつだ、と瞬時に確信した。長丁場になるであろうことも。

予想を裏切らず、外が白み始めるまで、トイレと寝室の往復が続いた。

「吐き気止めあるよ」

私の様子に気付いた亭主がふとんの中から声をかける。
そうだ、ノロの時に病院で貰った吐き気止めが残っていた。

藁にも縋る思いで薬を飲み、横になっていると、ようやく気持ち悪さが和らぎ、眠気が訪れた。

その後、私と入れ替わりにトイレを往復し始めた亭主は、下痢が止まらず、会社を休む羽目になった。

原因はあの餃子で間違いない。
やはり「こういう味」でもなんでもなかった。餡が傷んでいたのだ。

この店、アプリがあるので、ポイントが付くかと思いきや、お会計の時に表示したら「付かない」と言われた。
だったら何のための会員登録だよ。
二度と行くことはないからいいけどさ。
災難の後で思い出して、更に腹が立った。

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