サイテンバッハのミューズリー モノとルキ#19
ミューズリーというのは、要するにシリアルの一種だ。
オーツ麦にドライフルーツとナッツが混ざっている。
焼いていないから甘くない。素材がそのまま、ただそこにある。
サイテンバッハというドイツのブランドのミューズリーを、
たまに食べている。
味はもちろん、気に入っているのはそのパッケージ。
いくつかラインナップがあって、袋の正面がまるごとシールになっている。
手にした瞬間、自然に思った。
これは剥がして、何かに貼るためのシールだ、と。
僕は透明のキャニスターに移し替えて、そのシールを貼る。
するとキッチンに置いてあるだけで、とてもオシャレな空間になる。
ダイニングテーブルに置くとちょっとしたバーみたいだ、
と自分では思っている。
糊跡が残らないから、別の味に切り替えるときは
シールを剥がして貼り直せばいい。
メーカーがそれを意図しているのかどうか、公式の説明はどこにもない。
もしかすると、生産の効率を考えたものかもしれない。
袋ごとデザインを変えるより、シールだけ刷り直せばいい。
同じ製造ラインのまま、最後に貼るだけ。
そう考えると、腑に落ちる。
朝、キャニスターを前にしてミューズリーを食べる。
豆乳をかけて、スプーンで混ぜながら、
J-WAVEが流れていて、窓から光が入ってくる。
ぼんやりと一日のことを考える。ドイツの空気を感じながら。

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