音楽の正体 モノとルキ#30
本でもCDでも、一度手放したものを、
もう一度手に入れるということは、そうはない。
本棚に今までもこれからも、きっとあるのが
「音楽の正体」という本。
元々これは、90年代初めにテレビで放送された深夜番組。
もちろん見ていた。半年間で番組は終了し、
その16ヶ月後に出版されたものがこの書籍。
僕がそれを見て初めて気づいたのは、
好きな曲には、仕掛けがある。感動は偶然じゃない。
作り手が意図して、そこに置いたものだということ。
「音楽の正体」というタイトルは、本
当によくできたタイトルだと思う。
書籍の存在は2000年代まで知らず、古本で手に入れた。
理論書のひとつと捉え、
一通り読んで理解したつもりで、手放した。
知識は頭に入った。でもまだ、机上の空論だった。
2010年代に入って、音楽制作に本格的に取り組むようになった。
その時、もう一度買い直した。
今は、たまに開くバイブルになっている。
いい曲に出会ったとき、なぜいいのかが気になる。
それを読み解く時に、この本に書かれていることが役に立つ。
そうだ、これは理論書ではなく、
アナリーゼの仕方を教えてくれる本だったのだと、後から気づいた。
ビートルズやユーミンの曲を仕掛けから解説して、
その正体を暴く。開く度に刺激的な本だと思う。
第一章、レット・イット・ビーは終わらない。
―変終止のつくるクサレ縁―
から今日も始まる。

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