「お金って、そもそも何?」から考えてみた。
第1話 お金はどうやって生まれ、税金は何のためにあるのか
「そもそも、お金ってどうやって生まれているんだろう?」
と疑問を持ったことはありますか?
私たちは毎日、当たり前のようにお金を使っています。
政治や行政でも、
税収。
予算。
国債。
減税。
給付。
社会保障。
毎日のように「お金」の話が出てきます。
「財源がない」
「税収が増えた」
「国債を発行する」
「減税する」
でも考えてみると、その「お金」がそもそもどこから生まれ、どう社会の中を巡っているのか。
意外と知らないまま、「お金」の話をしているのかもしれません。
そんな素朴な疑問から、私自身、改めて調べてみました。
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「お金が生まれる仕組み」は?
「お金が生まれる仕組み」は、現代の日本では大きく2つに分けると理解しやすいです。
1つ目は、日本銀行がつくるお金です。
日本銀行は「日本銀行券=現金」を発行します。また、民間銀行が日銀に持つ「日銀当座預金」も中央銀行マネーです。
2つ目が、実は私たちの生活にとって重要な、民間銀行の貸出によって生まれる預金通貨です。
たとえば、銀行が企業に1,000万円を融資するとします。
銀行が誰かから集めた1,000万円の現金を、そのまま企業に手渡すというイメージだけでは正確ではありません。
融資が実行されると、銀行の帳簿上で、
銀行の資産:貸出金 +1,000万円
銀行の負債:企業の預金 +1,000万円
が同時に計上されます。
つまり、
融資
↓
預金が生まれる
↓
世の中で使えるお金が増える
ということです。
これを一般に「信用創造」と呼びます。
逆に、その企業が借金を返済すると、元本部分については預金が減り、貸出金も減ります。
つまり、
銀行がお金を貸すと預金通貨が生まれ、借金が返済されるとその預金通貨は消える。
という関係があります。
ここが「お金の仕組み」を考えるうえで、かなり重要です。
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じゃあ、政府のお金は?
ここで次の疑問が出てきます。
「じゃあ政府のお金は? 税金を集めて、それを使っているんじゃないの?」
政府のお金は、家計とは仕組みが違います。
政府は税収だけを原資として支出している、と単純に捉えると、実際の金融・財政制度を見誤ります。
政府支出、国債発行、税、日銀、民間銀行の決済が相互に関係しています。
一番シンプルに図式化すると、
日本銀行 → 中央銀行マネーを供給
民間銀行 → 貸出によって預金通貨を創造
政府 → 財政支出・課税・国債発行を通じて経済のお金の流れに大きく作用
となります。
ここで重要なのは、
「政府の財政=家庭の家計簿」ではない
ということです。
ただし、だからといって、
「政府はいくらでも無制限にお金をつくって使えばいい」
という意味でもありません。
インフレ、供給能力、金利、為替、制度上の制約などがあります。
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じゃあ、税金は何のために集めるの?
ここまで分かると、今度は当然こう思います。
「政府が家計と違うなら、なんで税金を集めるの?」
税にはもちろん、政府や自治体の歳入を構成し、公共サービスや社会保障などを支える役割があります。
でも、それだけではありません。
税には、
所得や資産などに応じた再分配、
景気が過熱したときなどに民間の購買力を調整する働き、
そして、たとえば環境負荷のある行動に課税するなど、政策的に人や企業の行動へ影響を与える働き
もあります。
だから税は、
単に「政府がお金を集める箱」ではない。
経済や社会のあり方そのものに影響する制度でもあるわけです。
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でも、税収は増えているのに、なぜ生活は苦しいの?
ここで、私の中に次の疑問が生まれました。
「過去最多の税収なのに、国民負担は増えて、生活が厳しくなっているのはなぜ?」
ここは非常に大切でした。
そもそも、
税収が増えたことと、国民が豊かになったことは同じではありません。
たとえば物価が上がれば、同じ商品を買っても支払う金額は大きくなります。
企業収益や名目賃金が増えれば、税収が増えることもあります。
消費額が名目上増えれば、消費税収にも影響します。
一方、家計にとって重要なのは、
「何円もらっているか」ではなく、そのお金で実際にどれだけのモノやサービスを買えるのか。
です。
給料が30万円から32万円になっても、
食料。
電気。
ガソリン。
家賃。
社会保険料。
などの負担がそれ以上に増えれば、
「数字上の収入」は増えていても、生活が豊かになったとは感じられません。
だから、
税収過去最高=国民生活も過去最高
ではない。
ここは分けて考える必要があります。
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じゃあ、「減税すれば全部解決」なの?
そうなると次に出てくるのが、
「だったら減税すればいいんじゃない?」
という疑問です。
今まさに、
減税。
増税。
給付。
消費税。
食料品の税率。
インボイス。
いろいろな議論があります。
もちろん、税負担を軽くすれば、家計や企業の手元に残るお金を増やす効果が期待できます。
特に物価高の中では、可処分所得をどう確保するかは重要です。
でも、ここも単純ではありません。
税には再分配や、国・地方の公共サービスを支える財源としての役割もあります。
大きく減税するなら、
現在その税収で支えている歳出や国・地方間の財政関係をどうするのか
も一緒に考える必要があります。
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「じゃあ、集めて配る“再分配”ができなくなるってこと?」
ここも、私自身かなり引っかかったところです。
たとえば消費税を段階的に0%へ近づけていけば、
「政府が集めて、必要なところへ配る」という再分配ができなくなるの?
という疑問です。
答えは、
再分配そのものができなくなるわけではありません。
所得税や法人税、資産課税など他の税制をどう設計するのか。社会保険料や給付制度をどう組み合わせるのか。さらに歳出や国債をどう考えるのかなど、政策の選択肢はあります。
ただし、現在の日本では消費税収が国だけでなく地方財政にも関係し、社会保障財源として位置づけられている部分があります。
だから消費税を大きく変えるなら、
何を見直すのか。
他の税をどうするのか。
歳出をどうするのか。
国債をどう考えるのか。
地方財政をどう組み直すのか。
までセットで考えなければなりません。
ここまで来ると、
「減税か増税か」だけで経済を語るのは、思っていた以上に難しい。
となりました。
正直、
「ややこしいね😅」
という感じです。
でも、つかみかけているからこそ、もう少し腑に落としたい。
そこで、もう一段考えてみました。
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そもそも、何のためにお金を動かしているんだろう?
政府がお金を使う。
企業がお金を借りる。
私たちが働いてお金を得る。
税金を払う。
政府が再び支出する。
経済の中では、膨大なお金が動いています。
でも、
お金を動かすこと自体が目的なのでしょうか。
ここで、お金ではなく、その先にあるものを考えてみます。
たとえば政府が1兆円を用意したとしても、
それだけで、
農家が増えるわけではありません。
技術者が突然育つわけでもありません。
農地が増えるわけでもない。
道路が勝手に直るわけでもない。
原油が湧いてくるわけでもない。
そして…
米も印刷できません。
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円はつくれても、米は印刷できない。
ここが、私の中で一番腑に落ちたところでした。
お金は必要です。
でも、お金だけでは社会は成り立たない。
米をつくるには、
農地が必要です。
農家が必要です。
水が必要です。
肥料や資材が必要です。
機械が必要です。
そして、長い年月をかけて培われた技術や経験が必要です。
一度失われた農地。
一度途絶えた技術。
一度いなくなった担い手。
これらは、
「では予算を100億円つけます」
と言ったからといって、翌日元に戻せるものではありません。
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「つまり、お金じゃなく中身。それが財産ってことだね。」
ここまで考えて、ようやく私の中でつながりました。
お金そのものだけが「財産」なのではない。
農地。
食料をつくる力。
人。
技術。
企業。
産業。
エネルギー。
道路や上下水道などのインフラ。
教育。
地域社会。
そして、次の時代を担う子どもたち。
こうした、
実際に私たちの暮らしを支え、次の価値を生み出す「中身」
こそ、その国や地域が持っている本当の財産なのではないでしょうか。
そう考えると、
「税収はいくらだったのか」
「予算はいくら増えたのか」
「GDPはいくらになったのか」
だけでは、社会が本当に豊かになったのかは判断できません。
大切なのは、
そのお金を、何に変えたのか。
何をつくったのか。
何を守ったのか。
何を育てたのか。
そして、
次の世代に何を残せるのか。
なのだと思います。
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すると、次の疑問が生まれました。
この物差しで、今の日本を見たらどうなるのでしょう。
税収は過去最高水準。
予算規模も大きい。
でも、
人口は?
出生数は?
実質賃金は?
農地や農業者は?
食料をつくる力は?
エネルギーは?
インフラは?
技術や産業は?
逆に、日本には今、どれだけの財産が残っているのでしょう。
そして今議論されている、
減税。
食料品の消費税。
外国人受け入れ。
人口減少。
こうした一見バラバラに見える問題も、
「10年後、20年後の日本の“中身”を強くするのか」
という物差しで見たら、違って見えてくるのではないか。
ここから、さらに調べてみました。
次回は、
第2話
「税収は過去最高。それで、日本に何が残った?」
この「お金ではなく中身を見る」という物差しで、今の日本を実際の数字から見てみたいと思います。
