あなたは、母でも妻でもない。自分の一番を生きたらいい。
「りょうさんに、私のことを自慢したかったのかもしれません。」
今日は、以前LINEで、
「既婚者だけど、異性として気になる人がいる。」というやりとりをしていた女性Wさんからの連れ出しだった。
Wさんに、車で迎えに来てもらい合流する。
車に乗り込み、僕のお馴染みの質問。
「今日は何を話したいんですか?」
Wさんは、
「りょうさんにお話したいです、とメッセージしてから、改めて何が話したいんだろう?って考えてたんですよね。そうしたら、私は自慢したかったんじゃないかなと思いまして。」
そこから、以前LINEでやりとりしていて気になる男性は、自分が好きで気になってしまう状態だけども。
それ以外で、ここ1年で男性から言い寄られることが増えたこと。
これまではそんなことはなかったから戸惑ったが、女性としての魅力が自分にもあるのかと再認識できたこと。
褒められたことではないと思うが、男性に必要とされて遊ぶのってこんなに楽しいんだ!と再認識したこと。
だから、こうやって前ならば考えられない"男性に一人で会いに行く"を、軽やかにできるようになってきたこと。
でも、女友達に話すのもなんだかなと思う。だから話を聴いてほしかったのかもしれません。
そんなふうなことをWさんは話した。
それで、話していたら車で目的地の喫茶店へ到着。
店名は「壱番館」というらしい。
Wさんが「ここのコーヒーが気になっていたんです。」と言うが、僕はなるほど、今日の答えはすでに出ているなと思った。
お店に入りコーヒーを注文し、話はさっきの続きに。
Wさんは、言い寄られた男性たちのことや気になっている男性のことをぽつぽつと話したけども、僕は話を聴くフェーズだなと思い、軽く相槌程度で聞き続けた。
すると、話が止まり、しばし沈黙の時間が流れた。
文章で書けばその一言に尽きるが、店内は他のお客さんもいなかったため、テーブルには店内のBGMだけが静かに流れ続ける。
しばらくして、Wさんが世間話みたいな軽いフリをしてきたが、「なんか違うな」と思ってあえてスルーする。
そうして、しばし経ったあと。
「りょうさんはどう思いますか?」とWさんは聴いてきた。
僕は、
「Wさんが見えてこないです。」と言った。
するとWさんは、「見えない……そうですよね……」とつぶやいて、またしばし沈黙したあと。
「今の夫と、初めてデート……というか、私はただの友達と買い物くらいのノリだったんです。でも、夫はデートだと思っていたらしく。帰り際に"付き合ってくれ"と言われたんですね。でも、そんなつもりもなかった私は"え。それはちょっと。"と渋っていたんですけども、どうしても折れてくれない。なので、仕方なく付き合ってみることにしたんです。なぜかそのことを思い出しました。」と。
僕は一言、
「Wさんは、いつも相手に合わせて、自分が二番手なんですね。」と伝えた。
Wさんは話すときの動機が「相手がいい寄ってきたから」とか、「相手がそのほうが良さそうだから」と、いうのを枕詞のようにずっと話していた。
きっと、Wさんなりのこれまでの生存戦略なのだろうと思うが、そうなるとWさんの動機が見えない。だから、Wさんが見えてこない。
そして、自分じゃなくて相手を一番にして、二番手になってしまっていると感じたのだ。
この言葉が、Wさんに沁みたのか。気づいたらWさんが、
「なんか涙が出てきました。」
と、白昼の喫茶店で女性を泣かせる男という、アレな構図の出来上がりだ。
なんのことはない。僕は目が見えないからこんなのへっちゃらである。
Wさんはそこから元気になって。
「実は最近気づいたんですけど、夫の◯◯のこと、実はそんなに好きじゃない。というか生理的に受け付けないなって。しかも、夫の◯◯は義理のお母さんともそっくり。まさかの、好きじゃない◯◯に囲まれて生きてるじゃん。なんてこと(笑)、って気づいちゃったんです。」
「結局、私が私を生きるしかないんですよね。」とWさんは言うので。
僕は、
「はい。ここのお店の名前"壱番館"ですよね。Wさんは知ってか知らずか、このお店を選んだ。つまり、あなたはあなたの一番を生きろってことですよ。それをあなた自身が無意識にでも選びたがっていたんじゃないでしょうか。」と伝えた。
そして、
「改めてLINEでのやり取りの焼き直しですが、やっぱり旦那さんとの関係性を破綻させるしかないですね。これも離婚しろとか浮気しろとかじゃなくて。もう、今のWさんに関係性がフィットしていない。それに◯◯が苦手っていうんじゃ生活しにくいでしょう(笑)」
(言っておくが、◯◯と言っても卑猥な言葉じゃないぞ。)
Wさんは、
「自分を一番に、ですかぁ。たしかにそうですけど、難しいですよね。でも、なるようにしかならないし、やっぱり流れに身を任せるしかあとはないですよね。」と言うから、
僕は、
「いや。ダメです。流れに身を任せられるのは、腹をくくって命をかけたあとです。やるだけやったらあとは天のみぞ知る、ですけど、やることやらずに流れに乗るもへったくれもないです。」と、ここはスパッと伝えた。
人事を尽くして、天命を待つ。であって、ただ成り行きに身を任せる、なんてのは、僕の前に来たならもうしなくていいじゃないかと思う。
それこそ、幸せになる覚悟を決めて、恋に、望みに、生活に、お金に、いい妻に、いい母に、いい女に。思う存分なればいいんです。
それは逆に、誰かからしたら悪い女かもしれないし、悪い妻、悪い母かもしれない。
でも、それは思いっきりやればどっちの側面も思いっきり出るだけのこと。
でっかく行きましょうや。どっちもWさんなんだから。
すると、Wさんは、
「そうかーー。結局、正負の法則ですもんね。」と、何か納得したようだった。
そこから、お馴染みの手を触らせてもらって、まるで手相占いよろしくWさんのお人柄を考察したのだが。
手に触れて思ったのは、
「あぁ。この人は心配そうなフリをしていても、根っこは無邪気で、この世界を遊びたいだけの子供心を持った人だな。」ってこと。
なので、
「思う存分遊んでください。」と伝えた。
結局のところ、人のため自分のためってのは美しいようで、裏に相手への見くびりがあったり、弱者として見ている視点が隠れていたりする。
一方で、自分本位のやりたいは、一見するとわがままでめちゃくちゃで周りを振り回すように見えるが、実は世界への信頼の表れで、幸せの源泉だったりもする。
僕たちはまず、自分を一番に生きていいのだ。
というか、世界はそれを望んでいるし、自分の一番を生きて起こってくることは全部結局「大丈夫」なのである。
大丈夫じゃないすら、大丈夫である。
Wさんはひとしきり話して、
「なんかスッキリした。というか、うーーーん、面白かった!って感じですね!(笑)」と意味深な言葉を感想として言ってくれた。
なんか面白かったならよかった。
今日もいい仕事をしたぜ。
そこから帰りの車で、何気なく、
「もしWさんが自分を一番にするとして、僕を好きに使うとしたら何に使います? 男の本望は"振り回されてなんぼ"、それが僕の一番ですからね。」と言ってみた。
すると、
「そうですね……りょうさんを自分のピンと来たときに、また連れ回したいですかね(笑)。今日はもう結構ですけど。」と、なんかズバッと言ってきた。
いい意気じゃねぇか。
その勢いで全部欲張りに手に入れてらっしゃい!
夫にNoを伝えてきんしゃい。
帰ったあとWさんから来たメッセージ。
「亮さん、今日はありがとうございました‼️
自分を1番にしまーす👍
ちなみに壱番館の1の字は壱岐対馬の壱岐の壱の字です😊
漢数字の正式な字らしいです。もっぱら、ひたすらと言う意味をもってるらしい…
ひたすら自分を1番に👍👍👍」
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