見出し画像

AI学習の対価還元プログラムをこわがる

 ねえねえ「この一行が消せない」ってわかる? ここ。この一行。



まず、感じたこと。基本の思い。(オラオラ編)

 ひとまず6月30日になるのを待っている。
 AI学習の対価還元プログラムに「参加しない」と設定するためだ。
 「売ります。売るか売らないか決めてください」
 と言われてみて、「参加したくない」と思った。

 「もし自分の記事に価値を認めて購入してもらえるなら」嬉しいけど
 「書き手が誰かも価値があるかも関係なく売ります」と言われたら
 おれは、そんなふうに十把一絡げで「売られる」のは嫌だ。

 マーキングそのものの、自分の記事を眺める。
 樹皮に身体を擦り付け、爪痕を刻んで、ここにいるぞと。
 自分だけの体臭を残そうとした。
 書くとはそういうものであっただろうが、と思ってる。
 いいかコレはなあ、獣が書いてんだよ。AI じゃねえんだよ。


その上で考えたこと。(ヨシヨシ編)

 しかし現実問題として、インターネット上にアップしている記事なら今でも「無断で」「無償で」「改編されて」使い倒されているだろう。それを思って「これは自分だけの思索だしな」とアップを躊躇することも正直ある。自分の印を残そうとして奪われること――これはサイバースペースだけのような話でもない。講師などやっていると、自分が懸命に考えた言い回しや言い換えを、自分が必死に投げた思いを、簡単に「善意で」トレースされる経験なんていくらでもするものだ。それに自分だって誰かの言葉をママ言い、知らず書いてしまっているかもしれない。
 「同じことをほかの人が語っても、絶対に同じにはできないはずだ」「おれだから響くんだぞこん畜生」と自分を立て直しつつ発信を続ける以外にないのが現実だ。プライドというより、「現実としてそれ以外にない」。 
 とことん、言葉やアイディアはタダだと思われてるよな。

 その点、今回のプログラムは/note は、フェアにやろうとしている印象はある。利益を分配するシステムに参加するかどうか選択肢を与えているからだ。むしろ応援すべきビジネスモデルではないかとさえ感じる。

……のだが。

 問題は、「流入」でいえば「収益を見込んで新規で note を始める人々」のバランスだろう。希望的に言えば、収益が見込めることで職業的ライターあるいは作家と呼ばれる人たち、また「本気で書きたい人」の参加が見込める(可能性がある)。しかし「とりあえずアカウントを作って記事を大量にアップしとこう」と考える人たちもなだれ込む。分配が減るにつれ不公平感が生まれ、質の悪い記事を量産する書き手とは同一視されたくない人々の「流出」が起こり始める。そこの調整にすげえ一手とか見せてもらえるなら、すこぶる楽しみなんだけどね。
 このシミュレーション、専門家から見たらおかしいかもしれないね。でもおれ、書き手の気持ちはわかるつもりだ。粗製濫造された記事に囲まれ、自分の文章がそれと一緒に買い上げられたら、やんなるよ。お金って大体の問題を解決するので還元率がよほど高ければ別だけど、そうじゃないなら、おれは嫌だ。きっとそういう思考が、おれのダメなとこなんだろうな。でも。

 これは抑えがたい思いとしてさ。

 人は自分の名前を残したいと望んでいるものだ。その欲望をこそ「AI学習の対価還元プログラム」が顕在化させはしないだろうか。おれは無名になりたいのではない。AI が学習できるかなどどうでもいい。屹立する個でありたい、「唯一の存在」になりたいのだ。そうなれず歯噛みする獣なのである。

 やっぱプライオリティとして、そこに戻るんよな。
 おれズレてんのかしらん。


(経済とか経営とか業界事情とか知らない奴の)余談。

 ところで今後、同じようなサービスも増えていくのだろうか。
 どうせなら還元率などじゃないところで差別化していただきたい。

 たとえば会費制でライターのコミュニティを作り切磋琢磨させ(同人誌ってそういう場なのかな)、よい書き手/作品を発掘し原稿料アップを含めて出版社との交渉を行なう出版エージェントを始めたら、そちらの大きな夢に「殉じる」人も多いだろう。昔から変わらない印税の見直しという大改革になるし、出版エージェント制度って出版社側のメリットが分かりにくいから成立させるの難しいとは思うけどね(だから『殉じる』って書いた)。出版社に売り込みをかける出版エージェントになれる人ってどんなだろ。元編集者で、その確かな目で知られた伝説的な人物とか? そして出版業界の大改革に野心がある――「伝説」とか漫画の主人公みたいだな。
 
 書き手の保護という観点より「確かな書き手の確保(流出防止)」。出版不況に「業界再編成」イメージを打ち出しつつ。日本ではそういう角度から「出版エージェント制度」導入を検討していいと思うよね。本を買う側としての立場でも、安心材料が増えるしね。理想はやっぱり安心して紙の本を買いたいっす。「人気ブロガーだから出版決まったのかな」的な雑念なしで。

 すみません何も知らないのに書きました。ごめん質問しないで。


おまけ。

 つかよ。なんか「〇〇文学」みたいな同人に参加してみたくなった。
 フトね。
 そんで詩とか小説とか書いて、意見されてブチ切れたりすんの。
 ネット上じゃヤなの。対面でオトナゲなく悔しがりたいの。
 「うおおおおお畜生! てめえらに何が分かんだコラあ!」って泣くの。
 そんなおれちゃんを許容してくれる同人ないスか。
 (おれみたいのがいるところは嫌デス。←条件)

 そんなもんを求めてた気がするな。「何を求めてた?」と問われればね。

 あっ書生さんみたいにエラい先生に師事するのも憧れる!


いいなと思ったら応援しよう!