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【英語学習】 ボキャブラリーの話 - 単語はいくつ必要なのか。

おはようございます。

NetflixでThe Last DanceのEpisode 10をまた見てしまいました。マイケルジョーダン、バスケ好きの人には最高です。

今日は単語・ボキャブラリーについて考えていきたいと思います。単語は多くを知っているに越したことはなく、自分の思いを端的に示すために、常に増やしていくという姿勢がよいかと思います。ただ、難易度が様々だったり、何から覚えるのかという順番だったり、頻度のことも気になっている人もいるのではないでしょうか。(私は非常に忘れっぽく、単語を忘れないようにする工夫を色々してきていますが、やはり忘れます。)

今日は単語について、いくつ必要なのか、どのように効率的に単語を増やすのか、について論文をもとに整理していきたいと思います。海外の大学院で、英語の教員や言語学を学んでいる人に向けた講義を元に書いているので、少しマニアックな部分もありますがお役に立てば幸いです。

英語学習者の目指されている目的や、現在のレベルによって必要となる情報が異なると思いますので、今日は2部に分けて書くことにしました。1部はさらっと読んでいただければ幸いです。2部は詳しく知りたい人向けで、まとめてみたので参考になれば幸いです。

1. 英語をネイティブと言われている人は単語をいくつ知っているのか。

・英語を母国語として、大学を卒業した学生は一般的に20,000 word families を持っていると言われている。(Schmitt, 2000. p.3) 

・20,000 word families = 32,000 words (*word families : word = 1 : 1.6) word familiesについての詳細は以下参照。

・おおよその値で、毎年ネイティブスピーカーは若い頃は年間で平均1,000 word families を追加する (Nation, 2001. p.9)

2. 外国語学習者には単語はいくつ必要なのか?

・ 多くの研究者は最低でも基本Vocabulary と言われている3,000 word families を提案していて、working vocabularyとしては5,000 word familiesを理想としている。 (Thornbury, 2002, p.21)

・ ニュースの文章の95%を理解するために最低で5000語は必要 (Ostyn et al. 1985)

・ 8000語があれば心地よくリーディングができる。(Hirsh & Nation, 1992)

3. どの単語から覚えていくと良いのか。

重要度の高いもの、使用頻度が高いもの、覚えたいものから覚えていくのがよいと思います。現在の語彙数がどのくらいかによると思いますが、覚えたくないものはなかなか覚えられません。覚え方の方法論については、次回以降で触れていきます。

どの単語から覚えると良いかについては、個々の英語使用の目的によると思いますが、もし大学や大学院での使用を考えている方であれば以下は参考になるかもしれません。

◉The Academic Word List (AWL)
AWLはAveril Coxhead (1998)が文献として学術的英語のコーパスをもとに作成したリスト。AWLは枠組みを超えて学術的な話題を読む際に必要とされる不可欠なボキャブラリーとされている。

AWLの例
abandon; behalf; capable; data; economy; facilitate; gender; hence; identical; job; label; maintain; negate; objective; panel; qualitative; radical; scenario; tape; ultimate; valid; welfare (Schmitt, 2000, pp.182-186)

ここからはもっと知りたい人向けです。

語彙論と形態論の観点から、上記について詳しく見ていきたいと思います。

1. 語とは - What is a "word"?

・1つ以上のmorpheme (形態素)からなる語。
    *morpheme = 語や語の一部分の意味をなす最小の塊、ユニット。それ以上分解できない (Jackson & Amvela, 2000)

e.g. ‘cats’ = cat + s (lexical morpheme + inflectional morpheme)

VocabularyとWordは違うのか。
 - Vocabulary = words = Lexical items

2. 語の3つの種類

1) Simple words: 1つのmorphemeのみ。
e.g. dog, hand, man, etc.

2) Complex words: 1つの free morpheme + 1つの bound morphemes
e.g. dog-s, happi-ly, quick-er, work-ing, etc.

3) Compound words: 1つ以上のfree morpheme
e.g. birth+day, class+room, play+ground, etc.

3. Receptive vocabulary & Productive vocabulary

Graves (2006, p.11) はボキャブラリーを4つの種類に分けている。通常はReceptive vocabularyの方が多い。

・ receptive-oral: 聞いたときに理解できる語
・ receptive-written: 読んだ時に理解できる語
・ productive-oral: 会話で使える語
・ productive-written: ライティングで使える語

4. Word families

・単語はMorphology (形態論) ではinflections (語形変化)やderivations (派生語) を含んだ’families'に分けられる。

・ベースの形があり、inflected forms (語形変化)や、接頭語や接尾語を追加したderivated forms (派生語)がある。

e.g.
・ state (動詞)
・ states, stated, stating (inflections)
・ statement, mistake, and understate (derivations)

5. どうやって語を数えるのか。

・ tokenとして文中にある全てを違う単語としてカウントする方法がある。つまり、stateとstatedも違う単語として数える。

・ 他の方法として、単語の形やタイプで計算する方法もある。

・ Word familyとして計算する方が一つ一つの単語を別のものとして計算するよりも妥当だと言われている。

"Counting the word family can better represent the learning burden of the words on the part of learners. (Nation, 2003)”
(学習者からすると、Word familiesを計算した方が単語の学習負担をよりよく示している。)

e.g.
child: children, childhood, childish, childlike, childless
run: ran, running, runner, overrun, runs
fly: flight, flew, flown, flying, flies, flied
base: basic, basis, basically, basement
turn: turning, turned, turns, return

6. Word Classes (品詞)

・Word classes = Parts of Speech
・学校の文法の授業で習った品詞 (名詞、代名詞、形容詞、動詞、副詞、接続詞、間投詞) 
・Word Classesは大きく以下の2つのカテゴリーに分けられる。

1) Lexical words (Open classes)
・ Content wordとも言う。単体で意味を持つ語
・ 名詞、形容詞、動詞、副詞

2) Grammatical words (Closed classes)
・ Function words とも言う。文法的役割が大きく、単体での意味を持たない。
・ 代名詞、冠詞 (a, an, the)、助動詞 (e.g. must, could, shall), 前置詞と接続詞

7. 英語にはいくつの単語があるのか。

・ 英語の語彙数に関する計算方法は様々で、400,000というものもあれば2,000,000以上という説もある。

・外来語や新出語が増え続けている点と、どこを基準に英単語として含めるのかと言うところも基準が難しい。

・ The Oxford English Dictionary, 2nd edition (OED2)では、600,000以上が含まれている。

8. 英語のネイティブと言われている人は単語をいくつ知っているのか。

・英語を母国語として、大学を卒業した学生は一般的に20,000 word families を持っていると言われている。(Schmitt, 2000. p.3) 

・20,000 word families = 約32,000 words (*word families : word = 1 : 1.6)

・おおよその値で、毎年ネイティブスピーカーは若い頃は年間で平均1,000 word families を追加する (Nation, 2001. p.9)

9. 外国語学習者にはいくつ必要なのか?

・ 多くの研究者は最低でも基本Vocabulary と言われている3,000 word families を提案していて、working vocabularyとしては5,000 word familiesを理想としている (Thornbury, 2002, p.21)

・ ニュースの文章の95%を理解するために、最低で5000語は必要 (Ostyn et al. 1985)

・8000語があれば心地よくリーディングができる。(Hirsh & Nation, 1992)

10. どの単語から覚えていくと良いのか。

重要度の高いもの、使用頻度が高いもの、覚えたいものから覚えていくのがよいと思います。現在の語彙数がどのくらいかによると思いますが、覚えたくないものはなかなか覚えられません。覚え方の方法論については、次回以降で触れていきます。

どの単語から覚えると良いかという順番ついては、個々の英語使用の目的によると思いますが、もし大学や大学院での使用を考えている方であれば以下は参考になるかもしれません。

◉The Academic Word List (AWL)
AWLはAveril Coxhead (1998)が文献として学術的英語のコーパスをもとに作成したリスト。AWLは枠組みを超えて学術的な話題を読む際に必要とされる不可欠なボキャブラリーとされている。

AWLの例
abandon; behalf; capable; data; economy; facilitate; gender; hence; identical; job; label; maintain; negate; objective; panel; qualitative; radical; scenario; tape; ultimate; valid; welfare (Schmitt, 2000, pp.182-186)

後半は少しマニアックな領域について書き続けてしまいましたが、何か参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。


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