SNSに「攻略法」が存在しない構造的理由。アルゴリズムは慈善事業ではない。
SNSを伸ばしたいと思ったとき、人は本能的に“攻略法”を探す。
元プロゲーマーという職業柄、私はつい「そのゲームの攻略方法」
を探してしまう癖がある。
しかし、検索して出てくる「投稿時間」「ハッシュタグ」
といった攻略法には、
なぜそれが正しいのかという根拠が書かれていない。
そこで、プラットフォーマーの「利益構造」から逆算して、
アルゴリズムを考察してみた。
結論から言うと、SNSは攻略できない構造になっていた。
■ アルゴリズムは「利益」から逆算されている
これは当たり前の話だけれど、SNSは慈善事業ではない。
広告モデルで成り立っていて、基本的には滞在時間がすべてだ。
・ユーザーがよく回遊する
・誰かの投稿を読んで、さらに別の投稿を見る
・反応が返ってきて使い続ける
こういう流れがあると、プラットフォーマーは利益を最大化できる。
そこで気づく。
昔「攻略法」と呼ばれていたものの多くは、
アルゴリズムの側からすると“利益にならない行動”だった。
・相互フォローで数字だけ膨らませる
・ハッシュタグを大量につける
・外部ツールで自動化する
・バズワードを乱発する
こういう裏技は、滞在時間を伸ばすどころか、
SNSを“消費だけする場所”にしてしまう。
攻略法で集めた質の悪いフォロワーは、
広告データのノイズになるから
プラットフォームにとっては害悪である。
だから当然のように潰されていく。
攻略法が消えるのは、むしろ合理的だった。
■ 返報性が強く働くのは“健康な循環”だから
SNSで
「こちらからスキをすると返ってくる」
「いいねをするとプロフを見てもらえる」
という現象が起きやすいのは、
単に人間が優しいからではない。
プラットフォームの構造として、
返報性が発生すると滞在時間が伸びるからだ。
・あなたが反応する
→相手に通知が届く
→相手が見に来る
→タイムラインに留まる
→他の投稿も読む
この循環こそアルゴリズムが一番喜ぶ。
「情けは人のためならず」ではなく、
「情けはプラットフォームの滞在時間のため」
なのだ。
だから自然と、
“ほどよく交流し、ほどよく楽しんでいる人”の扱いが良くなる。
楽しんでいるように見える行動が、SNSにとって最も利益になるからだ。
■ バズは「事故」であり「狙撃」ではない
今のSNSでバズを狙うのは、
ガチャで狙ってSSRを引こうとするようなものだ。
もちろん偶然当たることもあるけれど、
そこに「攻略法(再現性)」など存在しない。
攻略サイトに書いてあっても、それは都市伝説だ。
アルゴリズムは「一瞬の熱狂(バズ)」より
「長く居続けてくれる人」
を好むように進化してきた。
だから、 バズは起こることはあっても、
狙って起こせる仕組みではない。
ガチャの排出率に一喜一憂するより、
確実にもらえる「ログインボーナス(日々の小さな反応)」
を集めるほうが、 よほど合理的だ。
■ それでもSNSがつまらなくなったわけではない
攻略法がないと聞くと、
「じゃあどうすればいいの?」
と思うかもしれない。
でも実際には、
むしろ攻略がないからこそ“人間らしさ”が残っているとも感じる。
・小さな反応を積み上げる
・気になった投稿に素直にスキを押す
・興味のある分野を巡回する
・それを繰り返すうちに少しずつ繋がりが増える
この地味な行動こそが、アルゴリズムの理想でもあり、
SNSの楽しみ方としても自然だ。
攻略法を探して回った結果、
「楽しんでいる人が一番伸びるようにできている」
という、とてもシンプルな事実だけが残った。
攻略法という「ノイズ」を捨てて、人間らしく振る舞うことが、
皮肉にも最もアルゴリズム(=資本主義の利益)に愛される行動だった。
■ 最後に
SNSはもう、“裏技”や“飛び道具”で数字を動かす場所ではない。
プラットフォーマーの利益構造を考えれば、
攻略法が成立しないのはむしろ当然だった。
そのうえで、自分のペースで反応し、読んで、交流していくと、
不思議なことに、一番うまく回る。
では、この理論が正しいか検証してみよう。 アルゴリズムを『攻略』するため、今日だけは誰かの記事にスキをひとつ押してみるのはどうだろうか。
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