✨️まいにち易経_0723【創造的摩擦/矛盾の統合】天地は睽けどもその事同じきなり。男女は睽けどもその志通ずるなり。[38䷥火澤睽:彖伝]
天地は睽いてその事同じ。男女は睽いてその志し通ず。
天地は対立しているが、その働きは一致している。男女は異なるが、その志は通じている。【現代語訳】
天と地は互いに睽き合っているようだが、その事(=働き)は(万物を生成するという点で)同じである。男と女は互いに睽き合っているようだが、その志(=思い)は(結ばれたいという点で)通じ合っている。
【意訳】
私たちの世界を眺めてみると、まるで何もかもが対立し、そっぽを向いているように見えることがあります。
天ははるか高くにあり、地はどこまでも低く横たわっている。火が上へ上へと燃え上がるのに対し、水は低いところへ低いところへと流れていく。まるで正反対の性質を持ち、決して交わらないかのようです。
男性と女性もまた、同じではありません。考え方や感じ方が違い、時に意見が食い違って反目し合うこともあるでしょう。
これが「睽」という状態、つまり「互いに背き合っている」姿です。
しかし、その表面的な対立の奥にある、もっと大きな真実を見つめてみてください。
天と地は、離れ離れに見えながら、天が雨を降らせ、地がそれを受け入れて命を育むように、「万物を生かし育てる」というたった一つの、偉大な目的のために協力しあっています。その働きは、本質的には同じなのです。
男女もまた、すれ違いながらも心の奥底では惹かれ合い、愛し合い、新しい家庭を築いて子孫を残したいという共通の願いを持っています。その志は、しっかりと通じ合っているのです。
ですから、目先の違いや小さな対立に心を惑わされてはいけません。一見するとバラバラで、相容れないように見えるものの中にこそ、実は通じ合う心や、協力して何かを成し遂げようとする大きな力が秘められています。その本質を見抜くことこそが、調和への道を開く鍵となるのです。

創造的摩擦
ここに、睽という一文字があります。その意味は「背く」「反目する」「疑う」。ともすれば、人間関係や組織において避けたい言葉ばかりが並びます。しかし、古代の賢人たちは、この「睽」という状態にこそ、物事が発展する深い真理が隠されていることを見抜いていました。
ここから先は
まいにち易経《有料版》
当マガジン『まいにち易経』は、難解な易経の内容をわかりやすく解説。現代の混迷を生き抜くための叡智と指針を与える必読マガジン。 まいにち、易…
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 この記事が、ご自身の運命を深く見つめるための、一つの道しるべとなれば幸いです。 いただいたご支援は、さらなる東洋の叡智を探求するための古典購入費や研究費として、大切に活用させていただきます。
