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蛍の夜とグラスの底の雪と、蜃気楼の世界

丸い影が天井に映る
壁の色が揺れる

片手のグラスが零れて
床の粒が小さく跳ねる

柔らかい気配が
ソファのくぼみに沈む

階段の上の笑い声
鍵盤の音がする

寝息の温かさが
蛍の夜に灯る

月の視線を背中に受けて
戻りの道を歩く

言葉の糸が震えて
空の温度が近づく

グラスの底の雪
夜の雫が溜まる

仮面の夏は遠く
触れた手に滲む

蜃気楼の世界が
静かに手の中に残る

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