カウントダウン・ホンダウェルカムプラザ青山5【RB20&CRF450:F1&ダカールラリー:ファクトリーマシン9】 東京都港区
気がつけばHP上ではカウントダウンが始まっていました。ホンダ本社の建て替えに伴う閉鎖までのカウントダウンが(100日を切っています)。
2024年末にはホンダと日産との経営統合のニュースが流れましたが、両社の経営状況についてはよく分かりません(株価もよく分からん)。
少なくとも報道を見る限りでは日産は青色吐息のようにも。やっちまったなニッサン(EVのせいなのか、一時期は売る車がないってどういうコト)。
そしてホンダは4輪はボチボチ?で、経営を支えているのは2輪とも。
一方モータースポーツに関しては2輪はドン底。
4輪(F1)は後半の失速(ライバルの加速?)を前半の貯金でカバーして、ドライバーズタイトルは4連覇を達成(ただしエンジンがいいのかシャシーがいいのかの判断がつきにくいのが現代のF1)。
2024年の末に本社に集結したのは、ホンダ車のタイトルホルダーの面々。
追記:ホンダ本社は八重洲への移転が発表されています。

東京都港区青山2-1-1
レッドブルRB20 '24

レッドブル・ホンダRB20のエンジン(PU:パワーユニット)は、V型6気筒(バンク角90度、1,600cc)ターボ過給&モーター。
最高エンジン回転数は15,000rpm。ちなみに1988年当時の最強だったホンダV6ターボエンジン(1,500cc)は12,000rpmプラス。
ドライバーはマックス・フェルスタッペン(オランダ:1997- )&セルジオ・ペレス(メキシコ:1990- )。

デザインを手掛けたのはエイドリアン・ニューウェイ(1958- )。
空力の鬼才と呼ばれる現代最高のF1デザイナー。
大学では宇宙航空工学を専攻した、空気の流れが見えている人。
そして空気の流れが車体に及ぼす効果をプラスにできる人。
F1キャリア初期の作品マーチ881(1988年)で、その卓越した空力デザインセンスを世界に知らしめました。
以降ウィリアムズ、マクラーレン、レッドブルでニューウェイがデザインしたマシンは勝ち星を重ね、獲得ワールドタイトルは多数(多すぎて省略)。
デザインとテクノロジーの到達点といえるのは、ウィリアムズFW14Bか。

そして2025年のニューウェイは、レッドブルを離脱してアストンマーティンへと移籍します。レッドブル(ホンダも)の力量が問われます。
ちなみにホンダは新エンジン規定となる2026年にはレッドブルと袂を分かち、新たにタッグを組むのはアストンマーティン(&ニューウェイ)。

RB20は何度か展示されているようですが、あくまでショーカー(展示用で実際に走ったマシンではない)。特徴的なサイドポンツーンに興味があって来てみましたが、なにやら実車とは見るからに違います。

前年に展示されていたRB19と比較すると一目瞭然。

ほぼ目の錯覚レベルの同型。

よーく観察するとスポンサーは2024年版にバージョンアップされていて、車体はキャリーオーバーのようです(たぶん)。
ちなみに最新型の実車はエンジンカウルの両脇に僧帽筋のようなふくらみがあり、サイドポットのインテークも横から見ると下部は斜めにカット。
カラーリングと相まって吸入口のカタチが判別しにくくなっています。
サイドポンツーンも後方へとなだらかに傾斜しつつ後半部は落とし込まれ、下部の絞り込みもあって容量は最小限(スポンサー名も読みづらい)。
展示用マシンに変化のないこの仕打ちは、ちゃぶ台返しのようなホンダの手切れに対するレッドブルのお怒りのせいでしょうか。

サイドポンツーンは、こんなシンプルで水平なラインではないRB20。
そもそもRB19の実車でもこんなに違いますけど

そして時間が経てばこういった資料が出てきます。
レッドブルの2022年から2024年をまとめた1冊は、
「F速Premium 2」(サンエイ)。
RB18、19、20も3台が比較されています。
ただカラーリングもあって、やっぱり分かりにくいレッドブルの車体。
RB20の吸入口とサイドポンツーンは、相当に特殊な形状です。
またデザイナーやエンジニアのインタビューも掲載。もちろんホンダも。

ちょっと残念な気持ちになりましたが、気分を切り替えてリザルトがもっとメタメタだったバイクの方へ。

オンロードは鈴鹿8時間耐久ウィナーのCBRのみ。
お正月を越すと始まるのが、世界中から頭のネジがハズれまくった人たちが集まる大冒険。それがダカールラリー。
原点のアフリカ大陸からは少ーしズレた中東で、今まさに激走中。
ダカールラリー(旧パリ・ダカールラリー)
1979年に冒険家ティエリ・サビーヌ(フランス:1949-1986)により開かれた冒険の扉は、砂と岩とトゲトゲのブッシュが広がる大地を走破します。
当初はフランス・パリからセネガル・ダカールを目指す耐久ラリーレースで、総走行距離は約10,000km(15,000kmの時期も)。
物量作戦による高速化や現地の治安問題もありルールやゴール地が変更され(一時期は南米で開催)、現在は中東サウジアラビアで開催されています。
砂丘を延々と走行するシーンがダカールらしさでしょう。鳥取砂丘の馬の背より巨大な落差を乗り越え、文字通り車体が砂に埋まるシーンは日常。
CRF450ラリー '24 ダカール優勝車

CRF450ラリー(ファクトリーマシン)
4ストローク単気筒エンジンで排気量は450cc、最高出力は61馬力以上。
ホイールトラベル前:310mm 後:305mm(市販車CRF1100では前:200mmほど)、燃料タンクは35L。
ライダーはリッキー・ブラベック(アメリカ:1991- )2020、2024年のダカールウィナー。

外観で変化が大きいのはヘッドライト。2020年型はフツーの丸型2灯(大小)でしたが、2024年型は小さなLED6連に。
このサイズで照度(砂漠レベルで)が足りるのはテクノロジーの進歩。

参考にダカールラリーでのホンダファクトリーの始祖を

NXR750 は1986年からパリダカを4連覇した砂漠の女王。
エンジンは45度V型2気筒で排気量は780cc。
分割式ラジエターや分割式燃料タンク(59L)を採用。
1989年のウィナーはジル・ラレイ(フランス)
当時のレギュレーションは無差別級スタイル。
BMWは空冷2気筒(1,000cc)で王者に君臨し、ヤマハは水冷直列4気筒(750cc、のちに水冷単気筒)でのチャレンジ。
エンジンの形式や排気量がCRFとは違いますが、車幅が大きく(燃料タンクの振り分けによる)NXRの実車はとにかくデカイ。自分にはムリか。

当時のNXRを取材した1冊は、ライダースクラブ(エイ出版)。
詳細な分解写真とホンダエンジニアへの取材記事を掲載。
さすがにOFF系のインプレはありませんが。
CRFに戻ります。
F1はレッドブル、ダカールラリーでのスポンサーはモンスターエナジー。

ファクトリーマシンはムダを削ぎ落とした機能美を体現(市販車とはそれほどかけ離れていないせいもある)。
ちなみに市販車でレプリカを製作しようとしても、このマスの集中具合は越えられない一線(特にオンロード系)。

ナビを中心に計器類がそびえ立っています。
空力はこの程度で大丈夫なのでしょうか?
現在の最高速度は160km(4輪は170km)に制限されていますが、砂の中に隠れた岩に跳ね上げられる可能性がある中での走行。

スイングアームにはGOSHIのステッカーが。
ホンダ系のパーツメーカーですが、ホンダ熊本製作所のお隣・熊本県合志市に本社があります。現在はTSMCで景気爆上がり中のエリア。

市販車にもマフラーを供給していますが、CRFの2025年型にはアクラポビッチのサソリマークが(2024は無印のようですがテルミニョーニか)。
2024年からラリーに導入された48Hクロノというステージは、2日連続のマラソンステージで整備等に厳しい制限(ほぼ自力)が設けられています。
ファクトリーライダーが砂漠にテントを張り、みんなが同じ条件で夜を過ごすのはいかにも冒険。

4輪には市販車っぽいクラスやトラックもありますが、最速クラスはミニ4駆が巨大化し、気持ち市販車の面影を残したボディを架装したような車両。
ただデザインは醜悪。ニューウェイならどうデザインするのでしょうか。
ちなみに4輪では往年のWRC(世界ラリー選手権)チャンピオン、カルロス・サインツ(スペイン:1962- )やセバスチャン・ローブ(フランス:1974- )が現役トップドライバーとして参戦中。
2025年ダカールラリーのゴールは1月17日です。
2輪はKTMとのがっぷり四つですが、あちらはあちらで経営破綻中(民事再生?)なのにレースをしている場合なのか?
そして2025年のホンダには、MotoGPもSBKもトップグループに絡むぐらいのレベルは期待。

