見出し画像

【Lil Fovnt:#4】沈黙の設計図と「編集」の美学 ── それでも僕らはJiggaを待っている

彼のことを、こんなにも早く2回も書くことになるとは思わなかった。
自分的にも意外に感じる。

そう、その男はJay-Z ことショーン・カーターのことだ。

以前、Fovnt Freaksの記事で、彼のアルバム『The Blueprint』のことを書いていた時から、個人的にずっと頭の片隅にあった疑問がある。
「最近は、全然アルバム出さないな。なんでだろう?歳も食ったからかな?」
と考えていた。

そんなタイミングでGQの彼のロングインタビューがあった。それが面白かった。

中でも一番心に残ったのは、Jay-Zが語った「人生の編集」についての話だ。

「どこかの時点で、自分の人生を“編集”しなきゃいけない。人生には、しばらくのあいだ一緒にいる人もいれば、最後まで一緒にいるわけじゃない人もいる 」。 この言葉に対し、インタビュアーが思わず「“編集する”。いい言葉ですね 」と返した場面がある。

たまたま出たやり取りなのかもしれない。
けれど、一人のインタビュアーにそこまで言わせてしまう、Jay-Zの人生に対する向き合い方の純度。

それが何よりすごいなと思った。

今の彼は音楽を「作れない」んじゃなくて、明確な意思を持って「作らない」ことを選んでる 。
そもそも彼の場合、音楽(HipHop)だけでなく、ビジネスをはじめとする別のカテゴリーでもすでにトッププレイヤーだ 。

代わりがきかない場所をいくつも持っているからこそ、音楽を安易に切り売りせず、自分が納得できない時には「沈黙」を選べる。その選べる立場にいること自体が、とてつもなく贅沢で、強烈なパワーだと思う。

実は今、「SkipSocialStudies」のことや、この『Fovnt Freaks』を書いていても、めちゃくちゃ迷うことが多い。
やっていることも、書いている内容も、読みやすさも、正直言って今はまだ何もうまくいっていない感覚がある。

だからこそ、この「編集」という言葉の響きや、彼の「選べる強さ」が余計に刺さったのかもしれない。

無理に取り繕うくらいなら、沈黙する。その潔さは、モノづくりや物書きの極致だと思う。

今の自分には、思考のノイズを静かに「編集」して削ぎ落とす冷静さと同時に、このJigga的な「俺が基準だ」っていうエゴで強引に書き切るパワーの両方が必要なんだろうな。

「誰かに許される必要なんてない 」と言い切る彼の生き様は、相変わらず自分にとっての強力なヒントだ。

……とまあ、執筆の迷いも相まって彼の美学についていろいろと考えさせられたわけだけど。
最後に、一人のただのファンとしての正直な本音を言わせてもらうなら。

理屈は痛いほど分かった。
でも結局のところ、僕は早くJay-Zの新しいアルバムが聴きたいんだよな。

今後も彼のことは書くことになると思う。
それほど彼には魅力がある。

Skip Social Studies
Ambiance Maker  Ko-Ta

【前回のJay-Zについて書いた記事はこちら】

Instagram(nobvl_officialskipsocialstudies

いいなと思ったら応援しよう!