AI自動売買、止まらないと事故る|ChatGPT×Claude×Geminiで検証できるbotを作る
ChatGPTに相場を読ませて、Claudeに戦略を考えさせて、あとは放置で増える。
そう思っていた時期が僕にもある。
でも自動売買で本当に怖いのは、負けることじゃない。間違った仕組みが、自動で動き続けることだ。
Obsidianの設計テンプレ、そのまま使えるプロンプト集、.env設定例つき。
この記事で得られること
・AI自動売買を作る前に、なぜ丸投げが危ないのか分かる ・ChatGPT、Claude、Gemini、Obsidian、Cursorをどう役割分担すればいいか分かる ・売買判断ではなく、検証できる仕組みの作り方が分かる ・DRY_RUNやテストネットなど、いきなり本番に行かないための順番が分かる ・損失上限、停止条件、ログ設計など、止められるbotに必要な要素が分かる ・本番運用前に自分自身を確認するためのチェックリストが分かる
はじめに|放置で増えるという言葉に、僕も一度は乗りかけた
AIで自動売買。
この言葉だけ見ると、かなり夢がある。
ChatGPTに相場を読ませる。Claudeに戦略を考えさせる。Geminiでデータを整理する。Cursorでbotを作る。API経由で自動発注する。
あとは放置で増える。
そう思いたくなる気持ちは、正直よく分かる。僕も一度はその期待に引っ張られかけた。
実際、僕は今も自宅サーバー上でDCA×グリッド取引のbotを組んでいる。だからこそ言えることがある。
一番怖いのは、負けることじゃない。DRY_RUNのログを見返した時に「これ、想定していなかった条件で注文候補が何度も出ていたな」と気づく瞬間だ。気づけるうちはまだいい。気づかないまま本番で動いていたら、と考えるとぞっとする。
でも、最初に言っておく。
それは危ない。
AIは未来の価格を保証しない。ChatGPTは投資顧問ではない。Claudeは勝率保証ツールでもない。APIは、使い方を間違えると資産操作に直結する。
自動売買で本当に怖いのは、負けることそのものじゃない。
間違った仕組みが、自動で動き続けることだ。
人間なら、違和感があれば手を止められる。でもbotは止まらない。コードに書かれた通りに動く。バグがあっても動く。損失上限がなければ動く。APIキーの管理が甘くても動く。相場が急変しても動く。
設計が甘い自動売買は、利益を自動化するんじゃなくて、損失を自動化してしまう可能性がある。
結論|最初に探すべきは「勝てるbot」じゃなく「検証できる仕組み」
AIで自動売買を作るなら、最初に勝てるbotを探すべきじゃない。
最初に作るべきなのは、検証できる仕組みだ。
売買ルールを残す。検証ログを残す。なぜ注文候補が出たのか残す。なぜ注文しなかったのか残す。どこで止まったのか残す。損失上限を決める。停止条件を入れる。最初は手動承認を挟む。
この土台がないままAIとAPIをつなぐのは危ない。
この記事では、Obsidian、ChatGPT、Claude、Gemini、Cursor、GitHub Copilot、Perplexity、NotebookLM、Google Sheets、Slack、取引所APIまで含めて、僕ならどう役割分担して組むかを整理する。
ただし、これは投資助言ではない。暗号資産の購入、売却、保有、自動売買を推奨するものでもない。利益保証でもない。売買シグナル配布でもない。
金融・暗号資産は必ず自己責任。API連携、自動売買bot、AI活用には、損失、誤発注、APIキー流出、システム障害、相場急変、規約変更、税務・法務上の確認事項などのリスクがある。
ここで渡すのは、稼げる手法じゃない。AIを適材適所に配置して、自動売買システムを構築・検証・改善するための設計図だ。
第1章|AIに全部任せると、なぜ弱くなるのか
AI自動売買で一番大事なのは、AIに全部やらせることじゃない。
それぞれのAIに役割を持たせることだ。
ChatGPTに全部聞く。Claudeに全部任せる。Geminiに全部投げる。Cursorにコードを全部書かせる。
これでは弱い。理由は単純で、どのAIも「聞かれたことにはもっともらしく答える」からだ。ChatGPTに設計からリスク管理まで一気通貫で聞くと、それっぽい設計書は出てくる。でも、その設計書の中の損失上限や停止条件が本当に妥当かどうかを、同じAIに検証させても、自分が書いた答えを自分で疑うことはあまりない。これは性能の問題じゃなく、役割の重複が生む盲点だ。
だから僕は、1つのAIに設計からレビューまで通しでやらせない。仕様を作るAIと、それを疑うAIを分ける。これだけで、見落としの数がかなり変わる。
僕なら、こう配置する。
【AI自動売買システムの役割分担】
Obsidian → 設計書、売買ルール、検証ログ、失敗メモ、改善履歴を残す
ChatGPT → 仕様整理、売買ルールの分解、コード雛形、プロンプト作成
Claude → 長文レビュー、リスク洗い出し、設計の矛盾チェック
Gemini → Google Sheetsログ設計、Google Drive構成、データ整理
Cursor → Python bot実装、複数ファイル編集、リファクタリング
GitHub Copilot → コード補完、関数作成、テスト補助
Perplexity → 公式情報調査、API仕様確認、変更点調査
NotebookLM → 公式ドキュメント、ログの読み込みと要約
Google Sheets → 検証ログ、日次レビュー、停止理由管理
Slack → 売買シグナル通知、エラー通知、日次ログ通知
取引所API → 価格取得、口座情報確認、注文処理の接続口
人間 → 最終判断、手動承認、停止判断、予算管理
この中で、一番大事なのは最後だ。
人間。
AI自動売買と言っても、金融では人間を消してはいけない。少なくとも最初は、AIやbotが出した注文候補を、人間が確認する形にした方がいい。
なぜかというと、AIが出す注文候補は「条件に一致したから出した」だけであって、「今の相場全体を踏まえて妥当か」までは保証してくれないからだ。条件だけを機械的に満たした注文が、タイミング的にはかなりまずい、ということは普通に起こる。そこを最後に見るのが人間の役目になる。
完全自動は最後でいい。最初は半自動でいい。
価格を取る。条件を見る。注文候補を出す。ChatGPTで理由を要約する。Claudeで危険点を確認する。Slackに通知する。人間が確認する。問題なければ手動で注文する。ログを残す。
この形で十分学べる。むしろ、この段階を飛ばして、いきなり本番資金で完全自動にする方が危ない。半自動を1〜2週間回すだけでも、「思っていたよりHOLDが多い」「特定の時間帯にシグナルが偏る」といった、設計段階では気づけなかった癖が見えてくる。その癖に気づけるかどうかが、後で致命傷を避けられるかどうかにつながる。
第2章|Obsidianを、自動売買の司令室にする
自動売買で一番危ないのは、ルールが頭の中にしかない状態だ。
なぜ買うのか。なぜ売るのか。なぜ止めるのか。なぜこの予算なのか。なぜこのAPI権限なのか。どこで失敗したのか。何を改善したのか。
これが残っていないと、検証にならない。人間の記憶は思っている以上に都合よく書き換わる。うまくいった時の判断は覚えていても、ヒヤッとした瞬間の細かい条件は数日経つと曖昧になる。それを毎回思い出しながら改善しようとすると、同じ失敗を形を変えて繰り返すことになる。
だから僕はObsidianを使う。Vault構成はこんな形にしている。
AI自動売買/
├ 00_最初に読む/(目的・自己責任・触らない資金ルール・本番前チェックリスト)
├ 01_設計書/(全体構成・役割分担・データフロー・注文フロー・停止フロー)
├ 02_売買ルール/(エントリー条件・エグジット条件・注文しない条件・損切り条件)
├ 03_API/(APIメモ・キー管理ルール・権限設定・Testnetメモ・エラーコード)
├ 04_コード/(bot構成・.env設定例・Python雛形・ログ保存・テスト項目)
├ 05_プロンプト/(ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexity・NotebookLM・Cursor用)
├ 06_検証ログ/(DRY_RUN・TESTNET・少額検証・エラー記録)
├ 07_日次レビュー/(日付ごとのメモ)
└ 08_改善履歴/(負けパターン・誤作動メモ・改善案・採用しない案)
00番の「触らない資金ルール」は特に重要にしている。生活費や税金の支払い予定資金など、絶対に自動売買に回さない金額をここに先に書いておく。判断が鈍っている時ほど、この境界線を後から動かしたくなるからだ。先に文字にしておけば、後から自分に言い訳する余地が減る。
08番の「改善履歴」は、成功パターンより負けパターンや誤作動メモの方を厚くしている。うまくいった時の理由は後からいくらでも語れるけど、うまくいかなかった時の条件は、記録しておかないとすぐに再現できなくなる。
やることは難しくない。決めたことを残す。迷ったことを残す。失敗したことを残す。改善したことを残す。これだけ。
でも、自動売買ではこれが効く。記録がないbotは、改善できない。今日の自分が書いたルールを、1週間後の自分が同じ意図で読めるかどうか。それがObsidianを司令室にする一番の目的だ。
ここまでが無料エリアです
ここまで読んで、AIに丸投げするのが危ない理由と、大まかな役割分担のイメージは伝わったと思う。
ここから先では、実際にAI自動売買システムを組むための、もう一段具体的な設計図を渡す。
・ChatGPT、Claude、Gemini、Perplexity、NotebookLM用の実践プロンプト(コピペで使える全文) ・Cursor / GitHub Copilotへの実装指示の出し方 ・安全寄りの.env設定例とDRY_RUN専用Pythonコード雛形 ・ログ設計と、何をチェックすれば止められるbotになるか ・30日構築ロードマップと、本番運用前チェックリスト(全項目)
読むだけで終わらせず、Obsidian Vault構成からプロンプト、コードの雛形まで、そのままコピーして使える形で渡す。
繰り返すけど、これは勝てる売買手法じゃない。AIで自動売買システムを構築するための設計図だ。
AI自動売買で損失を出す前に、まず設計を学ぶ。その価値があると思う人だけ、この先に進んでほしい。
ここから先は有料エリアです
ここから先は
¥ 1,980
小さな応援が、大きな意味を持つ夜もある。チップは、また誰かの孤独に届く言葉を生む力になります。
