苫前町×北大生──ワークショップから実習合宿へ
北海道大学・自治体連携フォーラム事務局の西岡です。
令和8年3月、留萌管内中部に位置する苫前町において、第6次苫前町総合振興計画が策定されました。この策定過程ではワークショップが開催され、北海道大学の学生も参加しています。
今年度も苫前町と北大生との関わりは継続しており、今夏には実習合宿が苫前町で実施される予定です。その準備として、先日、苫前町総合政策室の加賀谷室長にご来学いただき、合宿のガイダンスを実施しました。
今回は、加賀谷室長にお伺いしたこれまでの経緯と、北海道大学・自治体連携フォーラムへの期待についてお届けします。
これまでの経緯
──昨年のワークショップには北大生が参加していますが、どのような経緯があったのでしょうか。
加賀谷室長:第6次苫前町総合振興計画の策定にあたり、住民参加型のワークショップを予定していました。外部の方による客観的な視点も必要だと考えていました。そんな折に、面識があった公共政策大学院・山崎先生からフォーラム設立のお話を伺い、学生さんに協力いただけないかという流れになりました。
──今年は実習合宿が行われますが、こちらはどのような経緯でしょうか。
加賀谷室長:昨年のワークショップは2回開催し、いずれも3名の北大生に参加いただきました。その実績を踏まえて、次は実習として継続的に関わる形ができないかと山崎先生からご提案いただいたものです。また、大学院教育学研究院・篠原先生の実習との合同合宿となったことで、今年はかなり多くの学生さんに来ていただける予定です。
──苫前町としても合宿を手厚くサポートいただいていると伺いました。町としての狙いを教えてください。
加賀谷室長:狙いは「関係人口づくり」です。実際に苫前町に来ていただき、自然や農水産物の魅力に触れて、まちを好きになってもらう。その中から未来の苫前町職員が生まれることが理想です。
同時に、過疎地域の生産現場や生活の実態といった“地方のリアル”を自分の目で確かめてほしいという想いもあります。地域の魅力と現実の両方を知ることで、学生の皆さんの研究や将来のキャリアに活かしていただければ、自治体と大学の双方にメリットがある取り組みになると考えています。
とはいえ、まずは将来有望な若い方々に苫前町まで来ていただけること自体がありがたいです。国の地方創生交付金を活用できる点も大きな後押しになっています。

フォーラムへの期待
──今回の実習はフォーラムとして関わらせていただいています。山崎先生と面識があるなかで、フォーラムが関わるメリットは感じていますか。
加賀谷室長:一番のメリットは、個人ではなく「組織同士」でお付き合いできるようになったことです。自治体の課題は多岐にわたり、一朝一夕に解決できるものでもありません。その点、北大にはさまざまな分野の専門家、第一人者である先生方が多くいらっしゃいます。フォーラムができたことで、そうした先生方に安心して相談できるようになりましたので、頼もしい環境が整ったと感じています。
また、篠原先生の実習との合同合宿になった背景として、フォーラムが自治体との連携事例を学内で「見える化」したことがあると聞いています。見える化によって、他の教員が苫前町に関わっていることを知れたと。これは大学内部の話ではありますが、結果として自治体側にも恩恵がありました。こうした広がりが発展し、将来的には分野横断的な連携にもつながればと考えています。
終わりに
昨年のワークショップに参加した学生が苫前町に興味を持ち、今年も有志として合宿に参加する予定だと伺いました。こうした動きを見ると、関係人口が生まれていく“プロセスの一端”を見ているような気がしました。
今後もフォーラムとして、こうした連携が分野を越えて広がり、持続的な協働へと発展していくよう、引き続き橋渡しの役割を果たしていきたいと考えています。
