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月次決算は本当に必要?

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月次決算をやらないのは、無灯火で運転しているのと同じです。


これは税理士がよく言うセリフです。弊所も基本的には同じ意見です。

しかし、今回はあえて「本当に月次決算は『全員』必要なのか?」をテーマにしたいと思います。

経理担当者を設置していない事業者さん向けコラムです。


ただの数字の集計作業ではない

まず、月次決算=ただ日々の数字を毎月集計するだけ、ではないという点です。

「毎月、会計ソフトに数字を集計してゆく作業」と「月次決算」は、「蕎麦」と「うどん」くらい違います(つまり、ちょっと似ていますが明らかに別物です)。

前者は、専門知識不要です。ただの単純作業なので誰でもできます。

後者は「決算」の専門性や実務経験が必要です。これを経理専属スタッフがいない事業者さんが自分でひとりでやるのは非現実的です。

前者のことを「月次決算」だと誤認している方もいるかもしれませんが、それは誤りです。

また、現場の実務をまったく知らない経営コンサルタントなどが、その事業者さんのリソースなどを考慮せずに、「月次決算をやりましょう」と安易に提案するケースもあります。

「もし月次決算を導入するなら、具体的に何をする必要があるのか」を冷静に洗い出しましょう。

月次決算用のムーブが必要

月次だろうが「決算」なので、「決算」のためのムーブが必要です。つまり、根拠資料も「決算」をおこなうための資料を揃える必要があります。

この時点で「何をやればいいの?」となると思いますが、これも一朝一夕で身につけられるものではありません。

発生主義/実現主義べースの資料を揃える、棚卸をおこなう、原価管理をおこなう、などですが、これを言われても「????」となってしまう場合、月次決算をやるのはなかなか難しいかもしれません。

もしこれを習得しようとすると、本業の時間を圧迫してでも「月次決算を学ぶ時間」が必要になります。
「それでも良い」という方は、ぜひ月次決算を習得しましょう。

しかし、「本業のための時間が圧迫されるのはきつい」という方の方が世の中多いのではないでしょうか。

税理士側の要求レベルが現場に合っていない可能性

とくに若い公認会計士税理士に多いですが、独立開業する前に上場企業などのクライアントばかりと対峙しており、月次決算をやっているのが当たり前の光景ばかり見ていたというケースです。

上場企業などでおこなわれていることを、そのまま顧問先様の中小企業経営に当てはめようとしてしまうと、顧問先様側が理想と現実のギャップに苦しむことになります。

大企業の経営と中小企業経営は別物なので、理想と現実を切り分けて考えた方が良いです。

次善の策

「月次決算はやった方が良いことは分かっているが、そのためのリソースがない」と言う場合、どうすればよいのでしょうか。

結論、次善の策として、資金繰り管理表だけでも作りましょう。

これは月次決算とは異なり、専門知識も不要です。簡単なExcel操作ができればだれでも作れます。一度作ってしまえば、更新のための所要時間はせいぜい~10分程度です。

「毎週月曜日の朝に更新する」などマイルールを決めるとなお良しです。

資金繰り管理表だけでは、月次決算から得られる情報と同じ情報は得られません。月次決算だって、できるのならやった方が良いに決まっています。

しかし、日本の9割以上を占める中小企業経営において、「月次決算をやった方がよい」という理想論ではなく、現実的な進め方を考えるとき、これが妥当な落としどころなのかなと思います。



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