見出し画像

おっさんだけどサンリオキャラクター大賞を見て、結局白くて丸いふわふわが最強だと思った

サンリオキャラクター大賞2026、そして推しへの愛と敗北について


今日はサンリオキャラクター大賞の結果発表日だ。

「おいおい、サバチーよ。てめぇ狂犬気取ってるおっさんの癖に何サンリオとか言っちゃってんの?」

うるせえ!!!!!
俺は可愛いやつが好きなんだよ!!!!
それの何がおかしいんだ。
かかってこいよ。

そもそも昨今のサンリオ、あれはもう子供のものじゃない。
疲れ果てた大人のためのコンテンツとして立派に機能している。
創業から50年超、全世代がサンリオを見て育っている。
幼稚園でキティと出会い、思春期に離れ、社会に揉まれてボロ雑巾になったところでまたサンリオに帰ってくる。
そういう構造だ。

さらに社長が変わってからというもの、良くも悪くもビジネスライクな側面が出てきた。
購買力の高い大人からの人気を、より磐石なものにした。

疲れた大人に刺さる。
これを最も体現しているのがクロミだ。
黒とピンクとドクロで構成されたウサギっぽい何か。
お前らの周りにも絶対いるだろう。
「はぁ……まぢムリ……」とか言いながらクロミグッズを身につけてストローでストゼロをチューチュー吸っている女が。
あれは現代の愛すべき亡者だ。

俺はサンリオピューロランドに行ったことはないが、あそこも今や大人で溢れた空間だそうだ。
おっさんやお姉さん達がでかい着ぐるみに囲まれ、日々の疲れを癒す。
新手のキャバクラ・ホストクラブがそこにある。
ただし相手は裏切らないし説教もしないし翌朝に気まずくもならない。
完璧だ。

というわけで、俺がサンリオキャラクター大賞を気にしていても何もおかしくない。
オーセンティックバーでマイナーなショートカクテルを頼んで悦に入りながらタバコをふかすのが趣味の30歳男性であっても。
一人暮らしで訪問者など来るはずもないからトイレのドアを常時全開にしている30歳男性であっても、だ。


この大賞、ぶっちゃけほぼ意味がない

だが、はっきり言う。
この大賞、構造的にほぼ意味がない。

なぜかというと、メンツがほぼ固定されているからだ。
今この文を書き始めているのは配信開始13分前だが、予想しておこう。
1位からプリン・シナモン・ポチャッコ・クロミ・キティさん。
この通りになる。
外れていたら全裸土下座の写真をここに貼ってもいい。
みんなも見たいだろうし。

だが合っていたとしたら——

「どうせ結果見てから書いてるんでしょ?」

これに対する反論のすべはない。
そこは信用で成り立っている。
俺を信用できるか否か、もはや心理戦だ。

閑話休題。
ここで言いたいのは俺がすごいとかじゃなく、順位がほぼ固定されているという構造の話だ。
シナモンとプリンに関してはだいたい1位か2位、そんな状態が2桁年単位で続いている。
もはや二頭政治。
20位以内での激しいデッドヒートは毎年繰り広げられているが、トップ層は微動だにしない。

投票システムはかのAKB総選挙に近い。
グッズを買って一定額に達したら投票できる仕組みと、1日1回のウェブ投票が並行している。
後者は制限があるので、事実上無制限に積める前者のほうが圧倒的に強い。

ただし、AKBはメンバーが入れ替わる。
卒業がある。
人間だからその時々の事情や世情が反映される。
サンリオにはそれがない。
人気があれば露出が増え、グッズが増え、さらに人気が伸び、順位が固まる。
そのサイクルのン十年分の積み重ねが今の構造を作っている。


変えられるのは運営だけ

この鉄の構造を揺さぶれるのは、運営がある特定のキャラを意図的に押し上げようと腹を決めた時だけだ。
そしてそれが実際に成功した例がある。
はぴだんぶいだ。

知らない人向けに超ざっくり説明する。
はぴだんぶいとは、サンリオの懐かしの男の子キャラを集めて作ったユニットのことで、メンバーはポチャッコ・タキシードサム・けろけろけろっぴ・バッドばつ丸・ハンギョドン・あひるのペックルだ。

「サンリオとか知らねぇけどよぉ……サバチーの記事なら我慢して見てやるぜ……!」と付き合ってくれているおっさん共。
お前らも今挙げたキャラには覚えがあるはずだ。
いくらサンリオに興味がなくてもけろっぴやばつ丸くらいは知っている。
それが狙い目でもある。
アラサーアラフォーに「懐かしい!」「エモい!」と思わせる。
実際そうして彼らは再ブレイクした。

低迷した人気を回復させるには運営の介入が不可欠だ。
しかし、そのはぴだんぶいの筆頭格、ヤクザで言えば若頭に当たるポチャッコですら、近年の大賞では最高2位止まりだ。
それほど上位の壁は厚い。
もはや岩盤だ。



あ、配信始まったからちょっとだけ待ってくれ。

いや待てよ。
お前らは完成された文章を読んでるんだから、リアルタイムの俺に「待ってくれ」とか言われても待つ必要も、どうしようもないんだが。


実際のキャラクター大賞結果発表を見て

よし、見た。

どうだ、予想通りじゃないか。
1位から5位まで寸分違わず当たっていた。
上位3位まではわん公が独占だ。
世間では猫派が犬派を上回ったなんて話を聞くが、この夢かわ世界では犬が世を牛耳っている。
とりあえずプリン、1位おめでとう。

さて、ここまで長々と前振ったが、この記事で俺が言いたいことは一つだ。

ポチャッコが可愛すぎる。

可愛すぎない?
可愛すぎる。

なぜポチャッコが1位じゃねぇんだ!!!!!
ずんぐりした犬という点ではプリンと同じだ。
ひとつ明確な違いを挙げるなら、プリンはお尻の穴を晒していて、ポチャッコは晒していない。
そこだけで316万7425票の差が生まれている。

プリン、お前恥ずかしくないのか?
お前がケツ穴を隠していたら300万票以上は消えていたんだぞ。
ケツ穴で取った1位から見る景色はどうだ?
さぞかし見晴らしがいいことだろう。
穴が開いてるんだから当然だ。

実際お前らはどう思うか。
この3匹、飼うなら誰がいいか。
プリンはケツ穴を晒しながら小動物を従えるカリスマ。
シナモンはあざとすぎて計算を感じる。
ポチャッコは好奇心旺盛でおっちょこちょいでお散歩大好きでとっても友達思いだ。

ポチャッコだろがい!!!!!
こんなの一択だろがい!!!!!


ポチャッコとの生活という名の幻覚

はぁ〜ポチャッコ飼いてぇ。

ポチャッコと一緒に生活するシチュエーションを想像すると、俺の思考はシナモンが住むお空の向こうよりもさらに遠いところに行く。

まず、俺とポチャッコの二人暮らしじゃない。
ポチャッコとの暮らしにおいて、俺と二人きりではいけない。
そこには彼女もいる。

背が高くて、関西弁で、ちょっと間が抜けてて、いつも空気がふにゃっとしてる人。

三人とも色違いの同じフーディーを着てる。
四月の川沿い。
暖かいような、まだ少し寒いような、あの季節。
ポチャッコを真ん中に歩いてるだけなのに、なんかもう、それだけで人生が完成してる気がする。

途中で知り合いとすれ違う。
「お前ら三人とも仲良いなぁ。」
そう言われて、「三人って数えられるの、なんかいいな」なんて思ったりする。
ポチャッコは当然そんなこと気にもせず、道端の草の匂いを一生懸命嗅いでる。

少し歩くと、芝生が広がってる場所に出る。
するとポチャッコが急にテンションを爆発させる。
耳を立てて、一気に走り出す。
彼女は「わっ、ちょっと待ってや!」なんて笑いながら引っ張られていく。

……と思ったら、彼女が一緒に俺の手首を掴む。
「ほら!」
そのまま三人で走る。
なんで俺まで巻き込まれてるのか分からない。
でも、それがすごく楽しい。

息が切れるまで走って、俺は芝生に倒れ込む。
彼女も隣にごろんと転がる。
二人で空を見ながら笑っていると、ポチャッコが駆け寄ってきて、俺と彼女の顔をぺろぺろ舐める。
「こらって、くすぐったいって。」
そう言って三人で笑い合う。

……

…………

気が付くと、真っ白い部屋にいた。
窓はない。
壁も床も天井も、全部白い。
頭には見たこともないヘッドギアが付けられている。

蛍光灯だけが、何の感情もなく部屋を照らしていた。
俺は天井を見つめたまま、何も言えない。
涙だけが、ゆっくり二粒こぼれた。

「……そうか。」

小さく息を吐く。

「全部……夢だったんだ。」


これが俺の理想のポチャッコとの生活だ。

いや、最後悲しいディストピアすぎんだろ!!!!!



316万票差でプリンに敗れたポチャッコの悔しさに思いを馳せていたはずが、気がつけば社会的に完敗している自分の姿がそこにあった。

ポチャッコ、お前はケツ穴を隠して気高く戦った。
俺もせめて、明日からは便所のドアを閉めて生きようと思う。
来年こそは俺とお前で、あのケツ穴犬の牙城を崩そうな。


ちなみにこぎみゅんも好きです。
結局、白くて丸くてふわふわしてるものが最強。
このあと耳かきの梵天を撫でて自分を慰めようと思う。



●サバチー エッセイまとめ

●共同運営マガジン ノラマガ
現在絶賛メンバー募集中!!!


【サバチーの餌代】



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集