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BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる、9年ぶりに来やがった。──俺もすすきのにいる。

BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる、来やがった


来たね。

ついに来たよ。

9年ぶりだってさ。



なにが?と思ったろう。
そりゃそうだ、言ってないから。

昨晩、探偵はBARにいるシリーズの新作公開が発表された。
タイトルは『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』、12月25日公開らしい。


…………なんだよそのタイトルは。

クソダサいにも程がある。
エヴァリー・ブラザーズかよ。
クリスマスに公開するから洒落込んだつもりか知らないが、その組み合わせは「ハードボイルドっぽいBGMに乗せてポップコーンを食うおじさん」みたいな謎のミスマッチ感があるぞ。
まぁいい、どうせ観る。
今日だけ許す。



まず知らない方へ:ススキノ探偵シリーズとは何ぞや


早速だが未履修の方のために軽くご説明申し上げる。
知ってる人は飛ばしていい。

■ススキノ探偵シリーズ

北海道・ススキノを舞台に、名もなき「俺」が裏社会の依頼を引き受けるハードボイルド小説シリーズ。
華やかなネオンの裏に潜む暴力や欲望、人間のどうしようもなさを淡々とすくい上げていく。
軽口を叩きながらもどこか疲れた探偵の視点が、街の冷たさと妙にマッチしてクセになる。
事件よりも人間の「終わり方」に焦点が当たる、静かに刺さるタイプの物語だ。

■探偵はBARにいるシリーズ

同じくススキノを舞台にした、東直己原作の探偵ものを映画化したシリーズ。
大泉洋演じる探偵と相棒・高田のコンビが、コミカルさと危険な事件の境界を行き来する。
テンポのいい会話と、いきなり牙を剥く暴力の落差がクセになる作りで、ハードボイルドにユーモアと人情を混ぜ込んだ、ちょっと酔いが回るタイプの作品だ。飲みながら観るのが正解。

以上。
わかったな。
進むぞ。


俺とこの映画の関係


まぁ名前からわかる通り、ほぼ全編札幌を舞台にした作品だ。

俺はこれが好きだ。
大好きだ。
「好き」というか「影響を受けた」という方が正確かもしれない。
すすきので遊び始めたのも、ピースを愛飲するようになったのも、この映画の影響だ。
マジで。
俺が札幌に住み始めたのが2014年で、映画1作目が2011年、2作目が2013年。
クソドンピシャである。
ほぼリアルタイムで「これがススキノか…」となりながら住み始めた人間が、映画のロケ地を日常的に歩き回ることになるわけだ。
感慨深さが違う。

「映画に影響されてハードボイルドぶるとかダッサw」

と、今まさに思ったお前ら、一言言わせてもらう。

確かに!!!!!!!!!!!!!!

そうなんだよ。
ダサいんだよ。
でもそれが何だというんだ。
漫画読んでサッカー始める奴だっているし、バンプ聴いて詩を書き始める奴だっている。
ドカベンを読んで柔道始めた奴のことも知っている。
なんでだ、野球をやれよ。
俺はピースを買っただけだ。
被害は少ない方だ。

それに東京なんかとは違って、自分の住んでいる身近な場所が映画の舞台になるというのはなかなかの体験だ。
すすきのに来たことのない皆さんにはわからないだろうが、すすきのは案外と狭い。
その辺を歩き回れば、どこもかしこもロケ地状態だ。
かの有名なすすきの交差点だって、ただの名所なだけでなくロケ地だ。
画面で見た場所に立つと、普通に興奮する。
ダサいのはわかってる。
でも興奮する。


ロケ地の話をしよう


肝心の舞台である「バー ケラーオオハタ」はセットを組んで撮影しているようだが、それ以外は本物のすすきのがそのまま映っている。

BAR一慶
探偵はBARにいる2で監修を担当したバーテンダーさんがいる店で、今も現存している。
BAR界は基本的に薄暗いのがスタンダードだが、ここは薄暗いを通り越して特筆するくらい真っ暗だ。
入った瞬間「あ、俺ここで死ぬかもな」と思えるくらいの闇度がある。
なんなら店自体も割と堂々と探偵はBARにいるを売りにしているので、ファンならまず行け。


だが、個人的に最も思い入れが深いのはBAR一慶ではない。

喫茶トップだ。

劇中では「喫茶 モンデ」として登場した店で、1967年創業の老舗純喫茶。
すすきののど真ん中に純粋な喫茶店があるというのは、2010年代当時でも相当珍しかった。

なぜ思い入れが深いのかって、もうないからだ。
閉じた場所への愛着は、開いている場所への10倍くらいの重みがある。
惜しまれながら、2017年頃に閉店した。

この店に行くと、劇中で大泉洋演じる探偵が「不味そう」に食っていた味噌汁付きのナポリタンが実際に食えた。
そしてこれが美味い
美味すぎて、大泉洋が不味そうな演技をするのに苦心したというエピソードがあるくらいだ。
それはそれで笑う。
役者の仕事を食い物が邪魔している。

そしてここの女将さんがまたいい人で、客を探偵はBARにいるのファンと見るや否や、「ここが大泉さんが座っていたところだよ」「これが大泉さんが実際に使ったカップだよ」と至れり尽くせりの案内をしてくれた。

本当に惜しい。

ちなみに閉店後の店舗は創作系フレンチの小洒落たレストランになったが、すぐに潰れた。
今はキラキラ系スイーツ主力の謎ネオ喫茶と化している。
夜営業しているので便利は便利だが、あの案内をしてくれた人はいない。
味噌汁付きナポリタンもない。
カップに大泉洋の面影もない。
全部ない。


2015〜2016年頃の俺の写真を貼る


いつも文章主体の記事ばかり書いているから見せたことはなかったが、俺は15年以上顔出ししてネットで活動している。
別にどうでもいい話だが、一応言っておく。

たぶん2015年頃
たぶん2016年頃

これが当時の俺だ。

……すごい見た目だろう。

でもこれで20歳前後だ。

「20歳前後」という情報と「すごい見た目」という情報が矛盾なく共存できることを、俺という人間は証明し続けている。


まだある。もっとディープな話をしよう


さっきBAR一慶の話をしたが、実はまだまだディープスポットがある。

SAKE BAR かまえのことでしょ!!」と言った方、偉い。
ここはケラーオオハタのマスター役を演じた方がガチでマスターを務めている店で、これもかなりいい。

だが今日言いたいのはそこでもない。

原作者の東直己氏が実際に通っていて、小説版の探偵が好むオリジナルカクテル「サウダージ」が飲める、知る人ぞ知るディープスポットがある。

しかし、教えない。

なぜなら、どこを探してもネットに載っていないからだ。
本気ですすきので遊んで、すすきので働く人間から聞き出して、やっと辿り着く場所だ。
情報をここに書いてしまったら、その積み重ねを丸ごとスキップさせることになる。
それはお前らのためにならない。

すすきので遊べ。
飲め。
人と話せ。
それがスタートだ。


なぜそんなにディープに知っているのか


単純に、すすきのに入り浸っているからだ。

映画の影響でピースを買い、映画の影響ですすきのに繰り出し、ロケ地を聖地巡礼するように飲み歩いた。
そのうちロケ地とか関係なくなって、純粋にBARや飲み屋に行くようになる。
常連のおっさんや店員と顔馴染みになり、飲み屋のカウンターで話しているうちに、ネットには絶対に載らない話がぽつぽつ出てくる。
そういう積み重ねだ。

さっきの写真でわかる通り、自分で言うのもなんだが、俺は顔面の造形も含め「ただのデブったブサイク」だけではまとめられない個性的なものがある。
個性的すぎて覚えられやすいというアドバンテージは確実にあるので、量産型の皆さんには難易度が一段上がるかもしれない。
それは頑張れ。
俺には教えられない種類のスキルだ。


そしてここからが本題だ


「そんなにファンなんだったらエキストラ応募すりゃいいじゃん」

そう思ったろう。
正しい。

だが残念ながら、こういうものはパニックを避けるため、制作公開が発表される前に大規模シーンを撮り終えてしまうものだ。
今回は間に合わなかった。

本当に残念だ。

本当に残念だ、という理由がある。

なぜなら俺、探偵はBARにいる3に出ているから。

役者としてではない。
エキストラとしてだ。
大泉洋と北川景子が、いわゆるすすきの交差点・国道36号線沿いを歩くシーンで、俺の後ろ姿が映っている。

出典:映画『探偵はBARにいる3』(2017年公開) 監督:吉田照幸 / 配給:東映 ©2017「探偵はBARにいる3」製作委員会 (※出演箇所を説明するため、筆者が赤枠・文字を追記)


これだ。

この、金髪のモジャモジャ。

俺である。

どうだ。
好きすぎて出ている。
普通の「好きすぎる人」はここまでしない。
そして後ろ姿だからわからないが、私服指定にも関わらずチンピラ風のスーツ姿で集合している。

こだわりすぎ。
誰に向けたこだわりなのかも今となってはわからないが、こだわっていた。
若さとはそういうものだ。



今回のストーリーがどういうものか、ヒロインが誰なのかも、まだ何もわかっていない。
大泉洋いわく「探偵の若き日の恋の話」らしいが、それ以上は謎だ。
タイトルはクソダサい。
異論なし。

でも俺は、12月25日に絶対すすきのにいる。

スクリーンの中のすすきのを観て、出てきたらそのままリアルのすすきので飲む。
9年分まとめて飲む。
それが正しい鑑賞だと思っている。

早く冬になれ。
まだ札幌は春にすらなってないというのに。




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