🌏オーガニックなら何でもいいの?|3つのワガママを満たす1つの答えに出会うまで
前回の記事では、私の関心が「土地そのものの純粋な循環による無農薬・無肥料栽培」へと向かっていった経緯をお話ししました。
「よし、農業の仕組みを勉強しよう!」
そう思い立ったものの、いざ調べてみると、私はすぐ迷子になってしまいました。
日本の農業のほとんどを占める「慣行農法」をはじめ、「有機農法、自然栽培、自然農法・・・」
それまで、名前を聞いたことはあったけれど人に説明できるほどではない知識であった私は、ネットや本で調べてそれぞれの違いや特徴を掴んでいきました。
しかし、タチの悪いことに農法によって主張が微妙に異なり、ときには真逆のことを言っているケースすらありました。
何が正しいのか。
調べれば調べるほど、農業の派閥ともいうべき全体像が見えてきます。
真逆の解釈が飛び交う迷宮
「土は頻繁に耕すべきだ」
⇔「いや、絶対に耕してはならない」
「草は抜くべきだ」
⇔「いや、抜くべきではない」
「農地はきれいに管理すべきだ」
⇔「いや、多少雑然としている方が生態系は豊かになる」
「連作障害を避けるため輪作すべきだ」
⇔「いや、適切に管理すれば連作も可能だ」
「冬でも裸地にせず被覆作物を育てるべきだ」
⇔「いや、土を休ませる期間も必要だ」
「有機肥料ならいくら入れてもいい」
⇔「いや、有機物であっても外から持ち込むべきではない」……。
面白いのは、どの農法も掲げている理念が、それぞれの文脈においては「理にかなっている」ということです。どれも決して間違っているわけではなく、目指すゴールや時代背景が異なる中で生まれた、それぞれの正解なのだと感じました。
私がどうしても譲れなかった「3つのワガママ」
どの手法が私に合っているのかと考えていたとき、実を言うと、私の頭の中には「譲れない3つのワガママな条件」があったのです。
①「管理の手間」を極力減らしたい
まずは、畝立て、草抜き、間引きといった作業を減らしたいという、持ち前の面倒くさがりな本音です。
② 化学肥料や農薬をできるだけ使いたくない
これはプラネタリーヘルスの概念に出会ってから、より強固な思いに変わりました。「安全基準内なら問題ない」という議論もありますが、適切な水管理がなされずに田畑から流れ出た化学物質が、下流の生態系を狂わせ、巡り巡って人間の健康を脅かすリスクは無視できないと考えているからです。
③ 人工マルチ(プラスチック製の覆い)を極力使いたくない
農業で広く使われている、畝を覆うプラスチック系のマルチ。これを使いたくないのには理由があります。以前、地元・香川で里海を守る海ゴミの回収活動に参加して以来、私の生活の判断基準には常に「プラスチックゴミを減らす」という軸ができたからです。
調べると、人工マルチには土に還る生分解性マルチもあるようですが、分解条件やコストの面から、現段階では私の目指すベストな選択肢だとは思えませんでした。
「手間を最小限に、無農薬・無肥料で、プラスチックのゴミも出さない」
そんな私の身勝手なパズルのピースを、カチッと埋めてくれる農法なんて本当に存在するのだろうか……?
そういう視点で情報を整理し始めました。
不可能なパズルを解く、ひとつの光
一見不可能に思える条件を握りしめて暗中模索していた私が出会ったのが、今回タイトルの伏線にもなっている「協生農法」でした。
農の常識を心地よくひっくり返してくれるこの農法に、私は心を奪われることになります。
次回は、私が情報の海で溺れかけながら整理した「様々な農法の特徴」を分かりやすく解説しつつ、なぜこの常識破りな農法に魅力を感じたのか、みなさんにも是非考えてみていただきたいです。
農的な暮らしに興味がある方はもちろん、「そんな都合のいい方法あるの?」と疑り深い方も(お気持ちはよく分かります 笑)、ぜひトップページの「フォロー」や記事への「スキ」をして、次回の答え合わせをお待ちいただけると嬉しいです!
