見出し画像

まっすぐな光 愛と笑いのベル④ 魂の約束


元気で明るい、野生味溢れる柴犬女子・ベル
読んでいただきありがとうございます😊

ベルと動物たち

ベルはカマキリやトカゲとよくやり合っていた。
カマキリとは何日も戦っていて、
ベルはお腹をつけて、カマキリの目線に
なって睨んでいた。
カマキリは威嚇して応酬していた。
しつこい、ベル。
負けないカマキリ。
近所のハチワレ猫のボスが何日もかけて
縄張り争いをするように、
ベルは猫たちには関心がないけれど、
カマキリとトカゲとはやり合っていた。
トカゲとも、睨みあっていて、
寄ってきたら叩いてやる!と
手を地面に叩きつけ威嚇していた。
捨てられたという悲しみを持つ、
先代の柴系雑種のモコは、とっても
女の子らしく、他の動物には関心がなかった。
モコとベルを比べて、

母は小さな動物とやり合うベルを

やだね、これだから野武士は。
と言っていた😅

こんなふうにベルを
女の子らしくない、暴れん坊、
やんちゃ娘などと言って、
先代のモコの女の子らしさ、健気さを
引き合いに出していた母は、ベルのことは
好きではないのかもしれない、と
私は思っていた。
けれども、そうではなかった。
母が亡くなった時、看護士さんが言っていた。

ベルちゃんに会いたいと言っていましたよ。
ベルちゃんはいつもお留守番だから
かわいそうだから、と。
とってもおてんばだけど、
賢くてかわいいと言っていました。

母は不器用な、あまのじゃくだった。
それは私も似ている。
そしてベルにもそんなところがあった。
私たちはよく似ていた。


ベルは猫さんを相手にしない。
猫さんの方が強いから、初めから
無関心を貫いているのだと思う。
威嚇されても素通りするベル。
ある時、
黒い門の下に黒猫さん🐈‍⬛がいた。
何メートルか先でベルを待ち構えて
威嚇していた。シャーっと吹いていた。
ベルは、まったく猫さんを見ない。
まるで黒い門に同化して最初から
いないんじゃない?私にはみえませんから
とでも言いげに。
まったく1ミリも見ないベルに黒猫さんは
拍子抜け。え?え?え?とベルを三度見し
ていたが、ベルは無反応。黒猫さんはまるで、
私の威嚇を返せ!と言っているようだった。

ある日、家の外の水場に
茶色いカエル たぶんヒキガエルが
座っていた。私は爬虫類が苦手だ。
するとベルがカエルの隣に座った。
そして動じないカエルのにおいを
そっと嗅いで、それから静かに座ったまま。
ベルは小さい目をくりくりさせている。
まるで

このカエルさん、いいやつだよ。

と言いたげに。

ヒキガエルはしばらく、ベルと仲良く
並んでいたが、田んぼの方角へ帰って行った。

梅雨時になると、たまに玄関の前に現れるのは
ヒキガエルより大きなカエル。
地域ではウシガエルと呼ばれている。
このカエルが玄関前にいると
私は悲鳴をあげてしまう。
すると、ご近所の大正生まれのおばあちゃん
がやってきてくれる。

どうした?カエルか?ばあちゃんが
追っ払ってやるど。
そう言っておばあちゃんは
地面をシャベルで叩いて、カエルを
追い払う。

さっさとかえれ。
帰らないとシャベルですくうぞ。

絶対にシャベルですくわないで
ください、私はそう思っていた。

なかなか動かないカエルを
ベルは見ていた。
そして勢いつけて、鼻でカエルの背中を
押した。するとカエルは
ケローっと濁声で鳴いて田んぼの
方角へ帰った。

恐るべし、大正生まれのおばあちゃん。
そして、野生度高過ぎるベル😅

雪が大好きなベル。
ヒャッホーと、雪の上を歩く。
ズボズボ、雪に埋まるのが楽しいようで。
そして雪の上でオシッコをして
かき氷レモンをつくる。

まだ綺麗な、真っ白な雪を食べる。
よしなさい、というまで食べ続け、
寒くなってブルブル震えていた笑

こたつが大好きなベルはこたつの中に
入ってきた。そして暑くなると、出てきて
クールダウンし、またこたつに入る。
入って行く時の、腰を引いた、情けない
足取りが可笑しかった。
晩年になり、体温が下がったきて
暖を取りたくて私のふとんにベルは入ってきた。
鼻でふとんをたくし上げ、私の胸のところ
で丸くなって眠る。暖かい、ベルの温もり。
それは私の幸せだった。

私がマリアさまに祈るようになると
ベルは体を起こして私の隣に来た。
そして私が祈ると、ベルは側にぴったり
くっついていた。
ある時、私が祈り終えて、ベルを見ると
ベルは天井を見ながら笑顔になって
目が輝いていた。
ベルには天使か妖精が見えていたのかもしれない。

強いおばあちゃんワンこ ベル

元々、小柄なベルは年をとり、更に小柄に
なり、腰が悪く、歩くのがやっとだった。
あれだけやんちゃなベルが、体を思うように
動かないのは、きっと辛かっただろう。
11歳で胆泥症になり、13歳で認知症と
言われた。夜泣きなどはなく、ただ、反応が
なく、元気がない。部屋の隙間に入ってしまう。
それでも、ふたり親子、私は働き、ベルは
留守番をしてくれた。
最期は胃が動かなくなり、寝込んだ。
倒れる前、ベルはゴミ箱を漁るフリをした。
私がダメ!というと、また漁るフリをする。
これはベルが考えた、私との遊び。

おかあさん、遊ぼう。
わたし、まだ遊べるよ!

ベルは笑った。
そして倒れた。

ベルはいつも私と遊びたかった。
私と一緒にいたかった。
私のことを心から愛してくれた。
私のために生まれ、
親子になって、私が自分を信じて
生きられるように、私を支えてくれた。

明るい方へ、明るい方へ。

ベルは、まっすぐな光だった。
眩い、まっすぐな光だった。

わたし、お役目果たしたの!
褒めて、褒めて。

ベルは天界へ駆け上がり、
天使たちにそう言ったのだと思う。
明るい光になって。
明るい、プレアデスの光、
それはベルの魂。

そして光になってからも、私を
支えてくれた。
幸に引き合わせてくれた。
幸という妹を探してきた。
幸を迎えるのが決まった日は
ベルの命日だった。
幸の、不治の病がわかった日は
ベルの誕生日だった。

私は3頭の犬を娘として迎え生きてきた。
私の娘たちは私の好きな、若草物語のようだった。
モコは長女らしく、凛としていて、
けれども優しい子だった。
三女の幸は若草物語のベスそのものだった。
引っ込み思案で優しく、儚い天使のようだった。
そしてベルは
次女のジョーのように。
意志が強く、自由で、まっすぐで。
まっすぐな光、
そして若草物語は四姉妹。
三女・幸を見おくり、1年が過ぎた。
まっすぐな光持つ、姉・ベルと
優しい光を持つ、幸。
きっと姉妹で、私の四女、
ベルと幸の妹を見つけてきてくれると思う。

犬を家族にして生きる、
それは私の、魂の道。

いいなと思ったら応援しよう!