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フレイルの夫にもサードプレイスが見つかるといいな

下咽頭癌で声を失った夫と、焦燥感を抱きながら生きる還暦ヨガ講師です。

フレイルとは?

昨年9月に手術をした夫。筋力が落ちないように少しでも歩いた方がいいって、わかってる多分。本人も。

理屈ではわかってるけれど、できないことはあるよね。冬の間、夫は暖房の効いた部屋のソファで猫とぬくぬくと過ごして、夕方になると料理を始める日々。栄養は十分、なのに運動不足。

私は介護予防運動指導員という仕事をしている。まさに夫のように、過度な安静により筋力が低下している人もしくはしそうな人に、ほれほれと促して筋力向上に効果的な運動を一緒に行うという仕事です。生活不活発な状態で介護や死が近くなってしまっていることをフレイルと言います。

筋力が恐ろしく低下している状態を廃用性筋力低下と言います。筋肉は怠け者なので使わないでいるとゴミ箱に捨てられてしまうのです。

職業柄、夫に運動させたくて仕方ない!でもやりたがらない。声を失ってしまったり、家業を息子に譲ったりで、喪失感から抜け殻みたいになっている夫に、強制するのも躊躇われた。

なんでも自分でやる気を出さないと効果ないですもんね。まして妻の言うことなど、夫は全然聞かないのよ。

陽気に誘われて

春の気配が訪れて、ポカポカとした日が続きました。冬眠していた夫も目覚めたようです。

いつもは私の送迎で出かける居酒屋さんへ歩いて行こうと言い出しましたので、30分程の道のりを、まだ明るい空に上がってきたもうすぐ満月のお月様を見上げながらお供しました。

お椀を伏せたような上弦の月
鉄塔と月、ちっちゃい

少し汗をかいて飲むビール、美味しい。ご常連のSさんとおしゃべり。都内の肥後細川庭園で行われている教室で山水画を習っていて、ちょうど明日から作品展が行われるとのこと。

わあー行きたい!都内の庭園は江戸屋敷や財閥の別荘などの手入れの行き届いた庭がそのまま公園となって残されているので、散歩するのにとても気持ちが良いのです。

サードプレイス

翌日、早速出かけてみました。目白台にある肥後藩主細川越中守の下屋敷の庭園は、高台がそのまま日本庭園になっていて、アップダウンがあり怠けた足腰に効きますぜ。

雲もいい感じ
細川家の学問所として
使用されていた松聲閣
2階からの眺め
ご常連Sさんの作品、ステキ
庭を眺めながら肥後椿を模った練り切りとお抹茶
庭園内で行われていた仏像展
インドの仏像なども見応えあり!

2日連続、目的のある散歩ができました。

目的もなく、ただ歩くことってつまらないのかな?私は、空を眺めたり足元の草花を眺めたりすることだけでも楽しいと思うけどな。

何十年も家族を養うために時間を切り売りして働いてきた家長としては、その役目から降りても行動の先に達成感を持てるゴールが必要なのかもしれません。

70を過ぎてから山水画に出会ったSさんは、現役の社長さんです。「絵を始めて、サードプレイスって必要だってわかった」と笑っていらっしゃいました。家族や職場とは関係のない自分だけの場所。Sさんのチルタイムがここにあります。ステキなサードプレイスでした。

夫にもサードプレイスが見つかるといいな。

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