【社労士と登山】「リーダーは先頭を歩かない」という話
北海道在住の鶴木貞男@コンサポ登山社労士・行政書士です。
北海道小樽市にある「つるき社労士・行政書士事務所」で特定社会保険労務士、行政書士として活動しております。
私の趣味の一つに登山がありまして、1年を通じて、週1回のペースでどこかの山に登っております。
登山と社労士や自立型人財・組織育成士のできることって、共通してることが多いと思うので、登山に絡めた私の仕事を文章にしてみました。
リーダーは先頭を歩かない―登山が教えてくれた本当の組織支援
私は社会保険労務士として、多くの企業の経営者や管理職の方々と対話を重ねてきました。
その中でよく耳にするのが、「リーダーシップ」についての悩みです。
リーダーはどうあるべきか、どこまで指示を出すべきか、どこまで任せるべきか。
そんな問いに向き合う中で、私自身が登山を通じて学んだ一つの真実があります。
それは、「本当のリーダーは、必ずしも先頭を歩かない」ということです。
登山では、経験豊富なリーダーが常に先頭を歩くとは限りません。
むしろ、メンバーの状態を見ながら、あえて中間や後方に位置することがあります。
なぜなら、先頭にいると、後ろのメンバーの表情や足取り、疲労の兆候を見逃してしまうからです。
リーダーの役割は、ただ道を示すことではなく、チーム全体を見守り、一人ひとりが安全に、そして自分の力で前に進めるよう支えることにあります。
これは、私が大切にしている「伴走者」という姿勢そのものです。
社労士として企業を支援する際、私は決して「こうすべきだ」と一方的に答えを押しつけることはしません。
なぜなら、組織の課題は一つひとつ異なり、その答えもまた、経営者や従業員自身の中にあるからです。
私の役割は、対話を通じて、その答えを一緒に見つけ出すことです。
登山では、メンバーが自分のペースで歩き、自分で判断する力を育てることが重要です。
リーダーがすべてを決めてしまうと、メンバーは考えることをやめ、指示待ちになります。
しかし、完全に放任すれば、危険にさらされる可能性もあります。
だからこそ、リーダーは適切な距離を保ちながら、見守り、必要なときには声をかけ、サポートする。
この「見守りながら支える」姿勢が、自立型人財を育てる鍵なのです。
組織においても同じです。
経営者がすべてを決めてしまえば、従業員は育ちません。
かといって、すべてを任せて放置すれば、方向性を見失い、組織は機能しなくなります。
大切なのは、経営者や管理職が「伴走者」として、従業員一人ひとりの状態を見守り、対話を重ね、自ら考え行動できる環境を整えることです。
私が企業支援をする際にも、この視点を大切にしています。
法令遵守は絶対に譲れない基盤ですが、その上でどのような運用をするかは、企業ごとに異なります。
私は経営者に対して、耳の痛いことも誠実に伝えます。
しかし同時に、経営者の思いや現場の実情をしっかりと聴き、現実的に機能する形を一緒に考えます。
これは、登山のリーダーが、メンバーの状態を見ながらルートや休憩のタイミングを調整するのと同じです。
登山では、頂上に立つことだけが目的ではありません。
全員が無事に下山し、次の山に挑戦する力を得ることが、本当の成功です。
組織も同じです。
目標を達成することだけでなく、その過程で人が育ち、信頼関係が深まり、次の挑戦に向かえる状態をつくることが、本質的な成果だと私は考えています。
リーダーは、先頭を歩く必要はありません。
むしろ、メンバー一人ひとりが自分の足で歩けるよう、後ろから、横から、時には少し離れたところから見守り、支える存在であるべきです。
それが、本当の組織支援であり、自立型人財を育てる道だと、私は登山を通じて学びました。
皆さんの組織にも、きっと「伴走者」が必要です。
そしてその役割は、先頭を歩くことではなく、一人ひとりが自分の力で前に進めるよう、寄り添い続けることなのです。
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