花散らしの雨に
花散らしの雨に散り落ち路に桜の帯や顕現。
花びら舞い散る流麗、優雅。
時や止まりし感動の佳景よ。
桜の花びら舞い散るをみて競うかのよに舞うは、紋黄蝶。
可愛いものよと微笑み見護るは、母の情か。
花散らしの雨に流されゆきては、花筏。
小川に、側溝の水路にて、流れながされ、葬列よ。
水面の波紋に戯れて、ゆらゆら幽を遊んで逝く。
水面に最期の恋文綴りて、桜さくら逝くゆく春よ。
花散らしの雨に移ろい咲くは、さつきに躑躅。
繁茂の葉を覆いては、梅雨咲き知らずに咲き誇る。
季の狂いも今や常かと、弥生に躑躅の繚乱も乱れ咲きとは呼べぬ世か。
晩春過ぎて栗花落となりしかと、嬉々と清らか冴えゆく気に呼吸。
曇天、晴天、また曇天。
明日は晴れるか、我が心とも。
恋しき声を月と浮かべて、花手水。
刹那の幸を清水の悦として、瞑目。
心に、夢幻泡影の虹。
紫陽花や、うつろいに翡翠を挿す。
