労働政策審議会 労働条件分科会委員に首藤若菜教授(労働基準法改正など審議)
首藤若菜教授が労働基準法の改正(悪)を審議する労働政策審議会(厚生労働大臣諮問機関)労働条件分科会の公益代表委員となられ、首藤教授が出席する初めての分科会は明後日(2025年5月13日)に開催されます。率直で、的確な発言を期待しています。
首藤若菜教授プロフィール
首藤若菜教授は立教大学経済学部教授・キャリアセンター部長、立教大学経済学部で労働経済論を担当し、専門は労使関係論、女性労働論、また労働問題の視点から物流課題の研究に取り組み、著書は『物流危機は終わらない―暮らしを支える労働のゆくえ』『雇用か賃金か 日本の選択』など。
なお、首藤若菜教授は厚生労働省の労働基準関係法制研究会メンバー(構成員)でしたが、第14回の労働基準関係法制研究会(2024年11月12日に開催、議題は「労働基準関係法制について」)において「(略)『つながらない権利』については、法令で定めることは多々困難があるということは、先生方の御指摘を聞いていて、なるほどと思いました。ただ、先ほどの在宅のテレワークのみなし労働時間制の適用とも関わると思います。在宅テレワークで『みなし労働時間』を適用していったときに、この『つながらない権利』がないような状態のままで、長時間労働が本当に抑制できるのだろうかというところは非常に強い懸念を抱いています」(第14回「労働基準関係法制研究会」議事録より)と発言していますが、個人的には首藤若菜教授の発言を支持しています。
労働条件分科会(公益代表)委員名簿
厚生労働省が2025年(令和7年)4月27日に公表した労働条件分科会委員名簿によると、労働条件分科会の公益代表委員は安藤至大・日本大学経済学部教授、川田琢之・筑波大学ビジネスサイエンス系教授、神吉知郁子・ 東京大学大学院法学政治学研究科教授、黒田祥子・早稲田大学教育・総合科学学術院教授、首藤若菜・立教大学経済学部教授、原昌登・成蹊大学法学部教授、水島郁子・大阪大学大学院高等司法研究科教授、山川隆一・明治大学法学部教授(あいうえお順)。
首藤若菜 労働条件分科会委員発言
首藤若菜教授が労働政策審議会の労働条件分科会に初めて参加されたのは第197回(2025年5月13日)労働条件分科会になりますが、議事録によると次のように発言されています。
首藤若菜 労働条件分科会委員発言
1点お願いがございまして、今回の労基法の、前回の働き方改革における改正後に、働きがいを失うような事態が起きているのではないかということが使用者側の委員から、幾人かの方から御指摘を受けましたし、経団連さんの経労委報告の中でもたしかそうした記述があったような気が記憶としてございます。
多分、会社側から見て、経験的に、労働時間の規制の強化によって働きがいが失われるような事態が起きているのかなと予測をしますけれども、先ほど来、45ページ、46ページのデータ(*)などを見る限りは、そういったことがなかなか確認されないので、ぜひ何かデータ等の根拠を示していただけると、今後の議論にとって非常に有益かなという気がしております。労働時間の抑制によって働きがいが持てないということがもしあるのであれば、その根拠を示していただくようお願い申し上げます。
今回の法改正によって短期的に働きがいの喪失が起きたとしても、例えばヨーロッパなどでは日本より労働時間規制が厳しい国はたくさんあるわけで、そういった国で働きがいをみなが持てていないのかというと、多分そういうわけではないと思いますので、それが短期的な要素であるのか、より構造的な要素として考えられているのか、その辺も併せて何か示していただけると、今後、インターバル規制等の議論に有益なのではないかと思いました。よろしくお願いします。(第197回 労働条件分科会議事録 より)
*首藤若菜教授発言の中に「45ページ、46ページのデータ」とありますが、厚生労働省が準備した資料「労働時間法制の具体的課題について①」の45ページ、46ページ、つまり労働時間制度等に関するアンケート調査(令和5年)からまとめられた一般(労働者)所定労働時間・残業時間 と労働時間(残業時間の認識)のことだと思います。
労働時間法制の具体的課題について①(PDF)
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